ひろば通信 2001−1

◇予想通りいつもと変わらぬ静かな年明けでした。新世紀のことはわきに置いておいて、最初の十年が過ぎたひろばは新しい十年がこれまで通りに続けられることを目標にしていくつもりです。
  今年もよろしくおつきあい下さい。 
◇毎月花壇の草花たちも含めて歓迎の準備をしていますが、残念ながらこの時期は花たちも休眠モード。すでに温室にもいくつか取り込み、外では春を待つ小さな芽吹きたちが寒さに耐えています。この寒さがあって始めて春を知る植物は何ていさぎよいのでしょう。少しは見習いたいものです。
◇お正月をはさんだこの冬休みは、かなりお宅モードでした。まず、古くなった愛用のマックをいろいろ改良してバージョンアップしてみました。ブラックボックスといわれるパソコンの中も、開けてみればいろいろな塊を集めただけ。それを入れ替えるだけでおしまいですから拍子抜けです。昔のラジオの組み立てのように回路図を見ながら汗だくでパーツをハンダづけしていた作業は本当に旧世紀のことになったようです。
 ただ、その改良にかけた費用を考えるともう少しで新しいものが買えるのです。迷うところですが、つい古いものを優先するというへんなこだわりを持っています。何せこのITの世界、新しいものを追っていたら切りがありませんからね。一年くらい遅れて様子を見ながらゆっくりとつき合うのが私にはちょうどいいようです。
 もうひとつは映画三昧。「ダンサーインザダーク」にうるうるし、「グリーンマイル」の俳優のうまさに感心し、「アメリカンビューティ」の中年男に共感し、「雨あがる」では夫婦の距離が理想的としっかり学びました。そんな休みでしたが、作品の仕上げもばっちりでした。
◇ひろば玄関に展示した作品が「かさじぞう」
お正月にふさわしい作品と自分で感心しています。あとの方にお話を展開してみましたので、ご覧下さい。箱入りにしましたが貸し出しはしばらくお待ち下さい。もうひとつの「みにくいあひるのこ」も箱入りで持ち運びができるようにしてみました。「おやゆびひめ」から始まった新しいお話シリーズを今年も少しずつ増やすつもりです。次は同じアンデルセンの「雪の女王」を考えていますが、どうなりますやら。
 後、これはクラスの子のリクエストでペンギンのシリーズを作りました。頭の形がおもしろいイワトビペンギンが注文でしたが、まとめてたくさんデザインしてみました。さっそく工房で作ってみてはいかがですか。 

◇作品のヒントのためにも絵本を見直しています。ストックもたくさんあるのですが、これまでは子どもに読んであげる目的で集めたものがほとんど。その時期が過ぎたわが家としては自分の感性のときほぐしをかねて、改めて気に入ったものを探したいと思っています。きっかけは以前紹介した五味太郎の本と今読んでいる江國香織さんの「絵本を抱えて部屋のすみへ」(新潮文庫)。特にこの本は絵本のすてきな世界を独特のうまい表現で紹介していますから、つい見直してしまいます。いい本ですよ。
◇そんなわけで今年はおもちゃといっしょに新しい絵本もときどき紹介しますから、合わせてご利用下さい。

     今月のおもちゃと絵本

・クネクネバーン 今回は杁中のBeWoodで注文。人気の車が下りてくる作品のショート版です。
・ジョージローズの玉落とし どっちにころがって落ちるか分からないおもちゃ。実は前に同じしかけを考えていたことがあって、少し悔しい気持ちで注文しました。ただどちらも到着がひろばに間に合わないかも。そのときはごめんなさい。
☆「あざみ姫」そのすてきなイラストを見て即決。ストーリーもどこかちょっぴりせつなくてとても余韻の残る作品です。
☆「満月をまって」海外の作家でいちばん好きなバーバラクーニーさんの最後の絵本。森の中で素朴なかごづくりに生きる親子のふれあいがジーンときます。
☆「木」月刊こどものとも二月号 まるで木登りをしているような気持ちになります。
★おまけビデオ「ぞうのババール」冬休みに録画しましたので、見のがした方はどうぞ。

 では、寒い折りですが、ひろばで少しでも温もっていただければ幸いです。