ひろば通信 2001−6

  ひろぱ 17日  工房  23日

・発行 おもちゃのひろば  TEL&FAX 052-834-1986

◇職場の近くの病院の壁に毎年ツバメが巣作りをしていますが、今月のはじめ頃には大きく育ったヒナとともに巣立っていきました。都会のまん中でたくましく生きる野鳥たちに何かとてもホッとしたものを感じます。そんな気分で
先月設置したバードハウスにようやくスズメが集まるようになりました。物音や気配で一斉に飛び立っていきますが、ぼんやりとそばにいるのはまだくちばしの縁が黄色い子スズメのようです。集まれば集まったで毎朝かしましい姿ですが、生き物をそばで見られるのはなごむ瞬間でもあります。いずれ、前のアパートのようにメジロやウグイスが訪問してくれることを期待してします。ただ、わが家の黒猫もすきあらばと見つめているのは気がかりですが。
◇今回のおもしろ学校ごっこは大阪のきつい事件の後だったので、とても気の重い一日でしたが、元気な子どもたちとやりとりしていくうちに、そのことはすっかり忘れていました。事件そのものは決して許すことのできないことですが、子どものそばにいる大人たちがますますしっかりしなくてはと問われている気がしました。
 当日の授業でははじめて「水の万華鏡」づくりに挑戦しました。準備だけで相当の時間がかかり、久しぶりに手応えのあるものづくりでした。ポイントはやはり万華鏡の模様が流れるように動いてくる瞬間で、よくばってビーズをつめるとなかなか落ちてこなかったり、すてきな模様に感動したりと、子どもたちの目も手も輝いていました。スタッフの間でも「いやしの万華鏡」と新しい名称がつけられました。このイベント、ひろばからも何人か参加されていましたが、ここのプログラムにもぜひ加えたいと思います。
 今月の工房にて午後からこの「いやしの万華鏡」づくりをします。10名分材料を用意しますので、ご希望の方は前日までに申し込んで下さい。   〈工房の日  6月23日F〉
◇もうひとつひろばからもたくさんお客さんに来てくれたのが「ウッディランド」で行われた木楽市というイベント。木材に関わるいろいろな団体のブースの一角で組み木教室をしました。こちらの目的は同地で夏に計画している「組み木フェティバル」の宣伝。組み木作家の小黒三郎さんをはじめとして、全国の組み木作家の作品展示と組み木教室を予定しています。今その準備に奔走しており、自分の作品づくりはまったく手がつきません。そのフェスティバルの共通テーマが「なごやか」という言葉をイメージした組み木作品。名古屋と和やかをかけたシャレですが、提案した自分の作品ができていません。そのイメージの昔話を作品にしようと考えていますが、ぴったりくる作品が思いつかず苦しんでいます。どなたかよい知恵はありませんか。
 なお、当日8/3〜8のイベントでボランティアとして会場案内などのお手伝いをして下さる方を募集しています。ぜひお申し込み下さい。
◇今月の新着おもちゃはその組み木フェティバルにちなんで、名古屋の組み木の会の方が作ってくれた組み木パズルです。45のピースをいろいろな組み方で遊べる作品など時間を忘れますよ。
◇今月のひろばは父の日ですね。子育てにお父さんが活躍してほしい声が以前にもまして大きくなっています。そんな弱い、つらい?立場のお父さんにおすすめの本が二冊ありますので紹介します。


 ひとつは諸富祥彦著『カウンセラー・パパの子育て論』(金子書房)いわゆる心理専門家が娘を持ったときそれまで他人にアドバイスしていた経験と、実際の子育てとのジレンマを正直に綴っています。たとえば
「親が間違った子育てをした結果、子どもが問題を起こすことはもちろんあるけれど、同じように間違った子育てをしても、何の問題もなくスクスク育つ子もいるということ。また同じことですが、素晴らしい子育てをした親のもとで何の問題もなくスクスク育つ子ももちろんいるけれど、同様に素晴らしい子育てをしても、次から次へと子どもが問題をくり返すこともある、ということです。つまり子育てにかんしては、あるラインまではもちろん親の努力で何とかなるけれど、その線を越えると、もう親の力が及ばないところがあるのです。したがって、子どもがどう育つか、問題を起こすか否かは”運が良ければ子は育つ”が”運が悪ければ育たない”そんな面がどうしてもあるようです。・・」専門家にしてかく言うのですから、もっと気楽に構えて子育てを楽しんだ方が得のようですね。
 もう一冊は、おもしろ学校のスタッフでもある岡崎勝さんの新刊『楽しくやろう!「子育て」改革』(KTC中央出版)彼の視点は同じ教員でありながら、よく本質をついているなといつも感心しますが、この本もいわゆる本音トークになっており、おおそうかと納得する箇所がたくさんあります。冒頭では
「つまり、親だって教員だって、子どもとのつき合いの本質というのは、実のところ、毎日の果てしない、気の遠くなるような「めんどうな世話」の繰り返しなのだ。・・・つまり子どもが育っていくということは、そうとうスゴイことなのだ。しかも、それは「なになにができるようになった!えらいね!」というレベルのことだけではない。子どもと子どもとの関係が、生活のひとつひとつの場面の中で絡み合い、個性やその子のおもしろさや嫌らしさ?がその関係の中で発揮されていく。・・」そして
「いま必要なのは、子どものことを嘆くより、まず大人自身が、勇気と創造性をもち、そして自由と規律を求めることではないか」「大人が希望を見いだし得ない世界に、子どもが夢みるだろうか」というかなり厳しい提言もあります。で、あなたの夢は何ですか、もういちど子ども時代にもどって思い返してみてもいいですね。
◇この通信を綴っているとひと月が本当に早い気がします。おもちゃを借りている方もそうかもしれませんね。ひと月後都合のつかないときはもうひと月延長します。それでも難しいときは別の日にお願いします。
◇青シソの苗が大きく育ちました。一時青虫のえさになりそうでしたが、何とか持ちこたえましたので、今月のひろばでお分けします。おにぎりやお刺身の相手にどうぞ。

    
      7月の予定
 
  ひろば 15日  工房 14日

・工房は都合で第二土曜日になります。なお、8月のひろば、工房は夏休みでお休みです。