ひろば通信2003−5

 ひろば 25日 工房 10日
 ・発行 おもちゃのひろば   
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◇今月も第4週に変更です。たった一週間ですが、長年の習慣は恐ろしいもので、どこか調子が変です。それだけもう体の中にひと月のリズムがしみこんでいるのかもしれません。
  結局この通信も月末に書くことになり、草花の事情もいつもと少しずれています。この時期の季節は春らしかったり、夏のように暑かったり、本当に微妙ですから。
◇忙しい最中、種まきや花壇の手入れをしていますが、やはり草花は正直で、充分に時間をかけていないのが分かるのか、すぐしおれたり、いつのまにか虫がびっしりついていたり、やはりいつもと調子がちがいます。こちらも、種の成長をあせったり、花の手入れにプレッシャーを感じることがあります。好きなことがおっくうになるのは、ストレスからくる危険信号と何かで読んだことがあります。自分ではこれまでいろいろな仕事をバランスよく楽しんできたつもりですが、今年は大きな山かもしれません。
それでも今年はハーブの収穫が順調で植物の強さを感じカます。ワイルドストロベリーという小さなイチゴも毎日甘酸っぱい味を楽しませてくれます。カモミールやミントとお茶の材料もそろってきました。いちどひろばの日にでもご賞味下さい。
◇『こどもの時間』という映画を鑑賞しました。埼玉県のある保育園の記録ですが、まさにどろんこ保育の真骨頂が綴られていました。
 我々の子育てが埼玉で始まったこともあり、当時の思い出と重なって、なつかしく、うらやましく、そして今もそんな保育園があることにおどろきと安堵感を同時に感じました。当時は「さくらんぼ保育園」の実践が有名で、保育のひとニつのバロメーターのようになっていましたが、どこか無理をしているような印象も受けていました。でもこの映画に出てくる子どもたちの表情は本当に自然で、悪く言えば野生動物たちのあるがままの子育てに近いものがあり、体中のエネルギーを存分に使って、のびのびとしている姿が画面のあちこちから聞こえてきました。
 『こどもの時間』とはよくつけたタイトルで、人生の最初の十年あまりの時間がどのくらい貴重か、この映画が改めて教えてくれました。残りの人生を考えれば何分の一かに過ぎない時間ですが、人生の重みとしてはその後の時間に匹敵するくらいかもしれません。
◇今月のミニ工作教室は十人くらいの参加でしたが、久しぶりにひろばでイベントができました。今回ははがきからおもちゃを作るという簡単メニューでしたが、以前は何とみそづくりをしたり、機織りや創作折り紙などに興じたこともありました。これから轤ワた新しいひろばのメニューを考えるいい材料になりました。またおかげ様で日本おもちゃ会議のはがきセットも完成することができました。これまでお手伝いしていただいた方ありがとうございました。
◇この夏、その日本おもちゃ会議が主催する『第8回創作おもちゃフェスティバル』の準備が今急ピッチです。多数の来場者を期待しつつ、名古屋、いやこの東海地区でははじめてのフェスティバルなので、私たちの考える「いいおもちゃ」を目の前でご覧いただくことができます。たかがおもちゃですが、つくり手が考えに考えた作品には、たぶんその人の「こどもの時間」が流れているはずです。間近に触れてその時間を感じていただければ幸いです。このイベントの事務局を担当している者としては、自分の作品づくりもままなりませんが、何とか本番には会場に自分の考える「こどもの時間」を表現したいと思っています。
今月の新着おもちゃは、そのフェスティバル仲間、遠藤裕さん作の「パコ12」というパズルです。彼は初代の木のおもちゃ職人テレビチャンピオンになっていますので、ご存じだと思いますが、本当にその技術は職人です。他の作家の作品も受注生産していますのでナ、推して知るべしです。このパズルは一本のひもで組んでいきますが、他にも同じパターンで雪の結晶や花びらのかたまりができあがるものもあります。ぜひフェスティバルで実物をご覧下さい。
◇中日文化センターでの講習会も2回目が終わりました。今回はキューブパズルとその箱のメニュー。糸のこを駆使してまずは、箱づくりから。しかし、デザインミスで、わずか1ミリサイズが小さく、組んだキューブがなかなか入らないことになってしまいました。糸のこの世界では1ミリというのは大きいのです。工房で練習中の方は分かりますよね。これを「1ミリの涙」というのはうそです。
◇この夏には、名古屋でのフェスティバルと組み木仲間のフェスティバルが北海道で開かれます。その課題が「北海道の生きものたち」。まだとてもゆっくり作品づくりに取り組む間もありませんが、ひまを見つけてはぼちぼち考えています。今回は少しだセけひろばの玄関に飾ってみました。モデルは「クリオネ、シマフクロウ、ナキウサギ、シロザケ」です。
◇ときどき工房でおもちゃの修理をしています。このひろばも十年を過ぎましたので、そろそろくたびれてきた作品もありますが、木のおもちゃはメンテナンスが比較的簡単です。中には木工ボンドひとつだけで直るものもありますから。
 今回さがしたのは「松ヤニ」。以前民芸品店Xで買った「竹セミ」の音を復活させたくて、薬局に注文したら手に入りました。前は代わりにゴムを蒔いていましたが、いい音が出ず、やはり本物はちがいました。ただ、温めて溶かしながら使いましたが、松ヤニの上手な扱いをご存じの方は教えて下さい。このおもちゃ、手作りでもできそうなので。

◇来月もおもしろ学校の関係で第4週になります。今そのおもしろ学校の募集中ですが、まだ低学年も高学年の部も余裕がありますので、小学生のお子さんをお持ちの方はぜひお誘い合わせの上、参加申し込み下さい。お待ちしています。
◇賛助会員のご協力もありがとうございます。B早速、この通信費や新しいおもちゃ購入に使わせてもらいます。

      
      6月の予定

  ひろば 22日  工房  14日

      7月の予定

  ひろば 20日  工房  12日