ひろば通信2003− 10

  ひろば 19日 工房 11日
 ・発行 おもちゃのひろば   
 ・TEL&FAX 052-834-1986

◇すっかり秋めいて、むしろ寒いくらいの日々ですが、花壇を見るとこの季節を待っていたようにたくさんの花が色づいています。春とはちがった花の色に目を休めている時間が長くなりました。
◇それにしても先月のひろばは超満員ですっかりご迷惑をかけました。といってもどうしようもないことなのですが。以前ホームページを作ったとき、こんなことになったらどうしようと心配しましたが、それほどの反応もなくホッとしていました。
 今回はフェスティバル効果があり、たくさんの人がのぞいてくれました。私としてはひろばにあるようなおもちゃに関心があり、それを求めている人にはぜひ利用してほしいと考えています。ただ、個人のレベルで展開していくには時間的にも空間的にもこのくらいが限界なので、後は利用される方に任せるしかありません。よいお知恵をお待ちしています。
◇ 秋が深まると、なぜか本を開く時間が増えてきまワす。でも、最近はなかなか読み切ることができなく、気がつくと開いたまま寝ていることもままあります。どちらかというと読むより集める方が多いかもしれません。その典型が星野道夫の書物や写真集。数年前に事故でなくなったときは本当にショックでしたが、そのせいでよけいに彼の作品を集めてしまいます。皆さんにも勧めたいのは、最近出版された『星野道夫物語』(ポプラ社)。動物写真家の一生が簡潔にいろいろなエピソードを集めて綴られています。そして何といっても写真の背景になっている彼の言葉は、自然を愛する者のバイブルともいえます。数剥のエッセイ集を代わる代わる読みながら、大地と人間のつながりを背景にした自然へのスケールの大きな見方が疲れた頭をほぐしてくれます。
◇ 絵本も見つけました。 ピーター・コリントンの『トゥース フェアリー』(BL出版)。以前紹介した『天使のクリスマス』と同様字のないすてきなタッチの絵本。イギリスの子どもたちは歯がぬけるとまくらの下に隠して寝ます。すると妖精がやってきて・・。
 もうひとつは『旅の絵本5』(福音館書店)。安野光雅のシリーズで絵の中にいろいろしかけがあり、それを見つけだすのが大人の遊びの世界。その最新作がスペイン編です。旅の絵の中にドンキホーテやゲルニカが隠れています。安野さんの著作や絵本もコレクションのひとつ。お宝は唯一のCD-ROM絵本『ペペロン村の四季』すでに絶版になっている貴重品です。マウスひとつで安野さんの絵本の世界が音楽といっしょにしかけ満載の画面を楽しめます。テレビゲームの苦手な私にぴったりの作品です。
 貴重品といえば、最近インターネットの予約で買った『ジョン・レノン レジェント』(河出書房)もびっくりするくらいのおまけつきの本。ビートルズ結成当時のチケットや作詞に使ったノート、プロマイドなどが本の間のポケットに入っているのですからたまりません。ひとつひとつ眺めながら秋の夜長を楽しんでいます。
◇海賊映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』はとても楽しい映画でした。本当にすかっとする痛快活劇で海賊もいいもんだと思ってしまいます。これを見て、できたら海賊船もおもちゃにしたいと『海賊日誌』(岩波書店)を買って読んでいます。
◇ やっと新しい作品が生まれつつあります。といってもとても小さな作品。少し気が早いですが今年のクリスマスプレゼントをイメージしてたくさんの小さな生きものをデザインしました。のべ48種類。これは工房で切り残った組み木板に描いていたのが始まり。捨てるにしのびない板もこれで生き返りました。今これをかざるツリーを制作中です。
◇ ツリーといえば、来年の干支「サル」にちなんで、ミニモンキーツリーを作りました。南米のサルたちがぶらさがって遊ぶ木を正月飾りにしてみました。こんなふうにまた少しずつ工房での作業の時間が増えてきました。ひろばのコレクションの中でも大好きなおもちゃのパーツが行方不明で、これも工房で制作。しかし、色づけが今ひとつでなかなかヨーロッパの玩具そのままとはいきません。
◇ 先日「木のおもちゃ職人」テレビチャンピオンの誘いがあり、いよいよ来たかと思いましたが、まだ時期尚早と低調にお断りしました。それに撮影が今月末ではとても無理です。昨年のNHKもそうでしたがマスコミのテンポにはとてもついていけません。
◇ 今、日本おもちゃ会議ではフェスティバルのまとめに入っています。皆さんから寄せられた感想も会議で編集する冊子に載せたいと思いますので、ご了承ください。
◇ 今月の新着おもちゃは夏のフェスティバルでとても評判のよかった「ひっつきむし」を注文してあります。今作者の藤原浩司さんは埼玉で個展を終えたばかり。きっと注文に追われて制作のま最中だと思いますので、もうしばらくお待ち下さい。
◇ 例年通り12月に「一日おもしろ学校ごっこ」を計画しています。日にちは12月11日の第二土曜日。会場はいつもの通り女性会館。まもなく詳しいメニューをお届けしますが、講演に『はれときどきぶた』の作者矢玉四郎さんを呼ぶ予定です。
◇悲しいニュースです。 日本のトキがついにいなくなってしまいました。すでに時間の問題と言われていましたが、決して忘れてはいけないことだと思います。今中国との共同計画で数年後に佐渡の森にトキの群を復活させるプロジェクトが進んでいると聞きます。人の手で壊した自然を人の手でとりもどすその努力を心から応援したいと思います。

◆お知らせ
  ウオルドルフ人形展  10/24.25.26
   タンテ・ボレ  052-835-0190
    天白区八事石坂619 
      グリーンハイツ石坂3−A
   (地下鉄八事駅より徒歩7分)

     
     11月の予定 

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