ひろば通信 03-12
ひろば 21日 工房 6日
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                     2003年12月18日(木)
◇今年もこの月がやって来ました。どんなに仕事が貯まっていても、この12月の声を聞くと、どこかウキウキしてしまいます。もしかしたら、子どもの頃、あの夜をどんなにか楽しみにしていた記憶が心のどこかにずっと残っているのかもしれません。
◇子どもが生まれてからは毎年この時期デパートを駆け回り、ぬいぐるみ探しに奔走していたものです。サンタクロースを真剣に信じていた娘たちは、なかなか希望の品を教えてくれず、つれがないしょでのぞいたサンタへの手紙をヒントに、気に入ってくれるかドキドキしながら探しまわりました。そんな仕事も、しばらく前に卒業。
◇かわりにはじめたのは、ひろばや教室の子どもたちへの小さなプレゼント。最初はツリーに飾る小さなオーナメント。ヒートンに金の糸をつけただけだが、ツリーを回すとカラカラとなる木の音が気に入っていました。
 そして今年は前に紹介したミニアニマルを考えました。たぶん、夏のフェスティバルが無事に終わった反動で、それまで封印していた創作欲が急に目覚めたのでしょう。その頃からまたやたらと図面が描きたくなっています。ただ、じっくりと練るまでの時間はまだなく、ほとんどスケッチのまま。くやしいのでそのまま切ったこともありますが、もうしばらく辛抱しましょう。

◇今はフェスティバルのまとめの本づくりと2年間事務局を努めた「日本おもちゃ会議」のまとめの仕事。昔(昔の話ばかりですみません)毎年文集をまとめていたことを思い出し、その前は一枚一枚ガリ版を切って作っていたこともあり、こういう仕事はもともと嫌いではありません。ただ、今はパソコンを使い、本来ならこの箱の中でほとんど完成してしまうはずですが、そこまで専門的知識がないため、ガリ版以上に時間がかかります。世の中だんだん便利になっているはずですが、自分にあった道具でないと道具に使われている気分ですね。
◇サンタの話にもどりますが、今改めてクリスマスの季節を思います。一年の締めくくりにふさわしいし、たとえ教会には縁がなくとも、サンタクロースの存在は信じたい気持ちです。そんな気持ちを形にしようと、また改めてわが子への贈り物を考えはじめました。
 昨年は絵本の『天使のクリスマス』をモデルに天使をアレンジ。今年はミニアニマルをのせたリースにしてみました。もし、森の中にサンタがやってきたらというシチュエーションで作ってみました。        
◇すでに子ども時代を卒業したわが子たちとこんなクリスマスごっこがいつまで演じられるか分かりませんが、自分なりにこの季節を暖めていくつもりです。
◇今年もひろばにあるクリスマスの絵本を集めてみました。中でもいちばん好きなのは、やはり林明子の「ちいさなクリスマスの本」かな。
◇25回目の一日おもしろ学校ごっこも無事に終わりました。毎回ものづくりを担当していますが、はじめて予定時間内に仕上がり、おまけのあそびはがきも好評でした。やはりものづくりには余裕が大切ですね。
◇おもちゃ会議の代表と言う立場でインタビューを受けました。月刊「クーヨン」からで内容は「知育玩具の問題点」。
 これまでこんなテーマで考えたことはほとんどなかったので、少々とまどいましたが、インタビュー上手な編集者のおかげで、ずいぶんえらそうにしゃべってしまいました。
 まず、おどろいたのは、おもちゃの売上げからいくと、「知育玩具」として売られている商品がテレビゲーム関係より多く、一位を占めていると聞いたことです。年齢からいっても幼い子どもたちを持つ親たちがたくさん買い与えていることになります。まず、そのことがショックでした。それにカタログを見ると、ひろばに置いてある作品もいくつか、「知育玩具」として扱われていますので、ますますわけが分からなくなります。
 では肝心の「知育玩具」って何、という定義についてはどこもあいまいだそうで、つまり名前だけが一人歩きし、それにたくさんの親たちがお金をつぎ込んでいることになります。そこに求められるのは、子どもにかしこさと早く成長させようとする競争意識かもしれません。
 私が指摘したのは、それは私の考えるおもちゃとは言えないだろうということ。つまり、おもちゃはあそび手である子どもが選ぶものであって、大人が一方的に与えるものではないはず。そして、あそびに広がりがあり、想像力豊かに、創造性を培うものであってほしいと思っているので、知育玩具という言葉はそんな定義から遠いものに感じてしまいます。
 また、子どもの成長にあせってもろくなことはありません。今、このときを充分に楽しむようなゆったりした親子関係のなかでこそ子どもたちは自立にむかってひとりで歩き出します。先ばっかり追っていると、逆にいつまでも大人の顔色ばかりうかがう子になりがちだといいます。そんなことを私はこれまで出会ってきた障害のあるお子さんを持つ親たちに学んできました。今のままのこの子に楽しめること、できることを探していきましょうと親子でいろんなことにチャレンジしている姿を見てきました。多くの親たちもそんな気持ちで子どもに接したらいいのにとよく思っていました。こんな話を編集者が上手にまとめてくれましたので、詳しくは本誌をお読み下さい。   ・発行 2004年1月3日  月刊「クーヨン」2月号
◇先月上京したついでに下の娘とニキティキに寄ってきました。久しぶりにのぞいたのですが、娘曰く「ほとんど地下にあるじゃない」
 確かに今回はこれというのものがなく、これから新しいおもちゃの選択に苦労しそうです。ひろばでもときどきお聞きしていますが、少しずつリクエストにも応えていこうと思いますが、選択権はこちらにお任せ下さい。
 そんなわけで、今月はお薦めのあった果樹園ゲームとニキティキでさがした「バランスタワー」のゲームの2本です。

 

 どちらも、家族や友達と楽しめますが、バランスタワーは小学生以上が対象のようです。いつもは新着おもちゃはひと月後に貸し出しますが、今月は冬休みが入りますので、このゲームも貸し出します。でも、取り合いにならないようにお願いします。
 最近ひろばもたいへん混雑してご迷惑をかけていますが、なかなかいい手がありません。午前中は幼児が多いので小学生以上は午後の方がいいとか考えましたが、すべてそれぞれの都合で動いているひろばですので、変な操作はしません。出会いを大切にするひろばにしていきましょう。     

◆2004年1月予定 
  ひろば 18日 工房 10日
 
        
    
                           よいお年を!