ひろば通信 04-03
 ひろば 21日 工房 13日
    
 ・ 発行 おもちゃのひろば
 ・ TEL&FAX 052-834-1986
  Email tetsu-yo@sa2.so-net.ne.jp
     2004年3月18日(木)
◇やっと春めいて来ました。そうなると花の少ない庭が気になり、ついつい苗を買い込んでしまいました。ただ、春休みまではほとんど時間がなく、もうしばらく庭づくりはお預け。時間がないのは工房に行くことが増えたため。くすのきの卒業生のための記念品作り、そして新作に取り組んでいるためです。    
 実はこの5月に東京の銀座で日本おもちゃ会議の仲間とグループ展があります。銀座のギャラリーで出来るというだけで飛びついてしまったのですが、そのテーマの「アートーイ展」が難問。つまりアートとトイ(おもちゃ)をミックスさせたイメージの作品展示なのです。わが身を振り返ってみて、そんな発想で作ったこともないし、これまでの作品でもそれに類するものはありません。
 そこで何とかこじつけたのは『ちいさいおうち』のアレンジ。前にリンゴの木とおうちだけ作ったままになっていましたが、この絵本のストーリーを自分なりにデザインしようと考えました。ちいさなおうちの周りがどんどん変わり、都会化され、埋もれそうになったとき何代目かの孫の手で、また昔のような静かな郊外へと移されます。それを作品にしてどこがアートと言われそうですが、絵本のイメージを自分の中で忠実に木のおもちゃにアレンジすることで勘弁してもらうつもりです。写真は最初の頃の場面です。
 この作者のパートンのもうひとつの力作『せいめいのれきし』も、作品のモデルにしています。こちらは壮大すぎて、本当にいつ作品化できるか、未定ですが、自分のライフワークくらいにも考えています。何せ40億年の長さですから。
◇ひろばもそうですが、最近は工房もたいへんにぎやかで一日終わるとぐったりです。それでも皆さんが作るのに夢中になっていると私もくやしいので、せっせと新作を考えています。でもその新作を見て、すぐ作らせてと挑戦されると、断るわけにもいかず複雑な心境です。そんな工房の風景が先日テレビ愛知で放映されました。
ちなみに今月の工房で皆さんが作った作品は、ミニハウスの階段と家具の一部、動物組み木の時計、組み木の五月人形、桃太郎の組み木、合板のカブト虫、トンボ、ザリガニ、白竜、ミニハウスなど、中学生がひとり手伝ってくれましたが、これを丸一日教えているのですから、お察し下さい。
◇先月教室でびっくりした事件が起きました。今のクラスにはウサギにカメ、金魚、メダカ、ザリガニ、インコ、ハムスターとペットに囲まれていますが、ある朝そのハムスターが動かないのです。つついても動かずさわると冷たいではありませんか。これは死んだかとがっかりして埋める相談までしていたら、ヒゲがピクリ。もしかしてと思い、体をこすったら前足が少し動くではありませんか。これは助かるかもと急いでタオルとホカロンでくるみ、こすりつづけていました。その間二十分くらいだったでしょうか、目は閉じたままでしたが、もぞもぞと動きだし、やがて目が開いてゆっくりと歩き出しました。一体どうしたのかと動物病院に電話したら、おそらく夜寒くて冬眠に入りかけたとのこと。そのままにしておいたら死んでしまったかもしれないので無理矢理起こしてよかったということでした。人騒がせな奴ですが、このハムスターには前科があり、かごから脱走すること二回。一度はトイレでおぼれかけたのですから、かなり運の強い奴です。誰に似たのでしょうね。
◇長嶋さんが心配です。小さい頃からの巨人ファンで巨人といえば王と長嶋。その後の巨人の球団経営のいやらしさは恥ずかしいかぎりですが、それでもファンなのは長嶋さんが元気で好きだから。オリンピックはもうどうでもいいので、とにかく元気になって下さい。
◇最近、小さい子にテレビをあまり見せないでという記事がよく掲載されます。ことばが遅れるとか、視線が合わなくなるとか、確かに根拠はあるでしょうが、また子育てがやりにくくなりそうですね。
 わが家では上の子の子育てのとき、すでにテレビの弊害の警告があり、三才までテレビ無しで過ごしました。そのかわりに絵本とお話遊びで過ごしましたが、下の子の時はテレビとなかよし。夕食のときもミニテレビを食卓に置くという正反対の子育て。それでも普通に健やかに育っていますので、そんなにテレビのことで神経質になることはないでしょう。要はいっしょに過ごす時間をどう確保するかと言うことで、テレビやビデオだって子どもといっしょに楽しめばいいわけで、機械におまかせということだけはできるだけさければいいのではないでしょうか。
◇久しぶりに丹下進さんの人形劇を見ました。むすび座の頃から子どもを連れてよく見に行きましたが、その子たちももう成人。その時間を感じさせない演技に改めて感動。小黒さんといい、折り紙の吉澤先生といいひとつのことを追う人の若さはすごいですね。
 この日愛知の文化団体の結成集会がありました。これまでこうした団体とは無縁と考え、このひろばもまったく個人のレベルでやってきましたが、今回はこの呼びかけに答えることにしました。知り合いが大勢参加していること、ひろばでやってきたことも、少しは世間に役立っている気がしてきたことなど。こんな場がもっと増えればいいという思いで今後も参加していきます。
◇今月の新着おもちゃはたいへん悩みました。久しぶりに貸し出しカードを整理して、ずっと戻ってきていないおもちゃもあり、それを購入するか、新しいものを探すか、迷っているうちに通信発行の日になってしまいました。
一応やはりこれまでほしかった作品にしました。間に合うといいのですが。
ひとつは有名な「メリーゴーランド」スイスの施設で何十年にも渡って作り続けられていて、素朴さと優雅さをかね合わせた和む作品です。もうひとつは「バランススティック」角棒と板を積み上げるだけの単純なおもちゃですが、楽しそうです。これは遊んでみないと分かりません。
で、お願いですが、新着おもちゃの扱いについて、次のようにご了解下さい。翌月先着順だとデパートのバーゲン売場のようになってもつまらないので、借りたい方は翌月十時半まで待ってジャンケンをして下さい。それで文句なしにしましょう。
新しい方が増え、返却の問い合わせがあります。原則として翌月のひろばで返却ですがどうしても都合のつかない方は二ヶ月まではOKにします。それを過ぎた場合は夕方都合のいいときに持参下さい。三ヶ月以上お忘れの時は催促状を出すことにします。
◇ 友人の岡崎勝さんが新しい本を出しました。
タイトルは『ガラスの玉ねぎ』(ジャパンマニシスト社)昨年度までの植田南小の一年生のクラスの学級通信。これがまた読めるんですね。子どもたちと親と担任が太い線でつながっている実感が伝わってきます。また、ひとつうらやましくなりました。
『13歳のハローワーク』(幻冬舎)も読みでがあります。世の中にこんなにいろいろな種類の仕事があるのかと驚きです。結局学校の関係しか知らずに何十年もやってきましたので、自分の視野を変えるのにいい本でした。

     ◆4月の予定◆    

ひろば 18日  工房 10日