ひろば通信  06-01        

  ひろば 15日 工房28 日         

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        2006年1月12日(木)  
  
あけましておめでとうございます   
         
まだまだ寒い地下のひろばですが、今年もたくさん遊びにきてください。

◇今年の冬休みは少し長く得した気分でしたが、お正月にまたいろいろあり、結局近所の初詣へも行かずじまいで過ぎてしまいました。普通なら三日を待たず工房に出かけ、せっせと作業に没頭するのですが、この休みの大きな目的は赤ちゃんの観察。一年が経った孫がどんなおもちゃで遊ぶか、どの絵本に反応するか、娘たちの子育てを思い出しながら、じっくりつきあうことにしていました。
 まずひろばに残っているおもちゃの中から、写真のような作品をピックアップ。ころがるもの、なめても大丈夫なもの、木の音が快いものなど、そこは感で選びました。
 絵本も本棚からピックアップ。この選択のヒントは、読み聞かせの記憶といずみ学級での体験から。このクラスではまるで絵本がおもちゃのような役目をしてくれ、いっしょに遊びながら楽しいひとときを作ってくれていました。そんな子どもたちの笑い声を思い出しながら選びましたが、結局よく聞いていた作品は以下のようなもの。

「わたしのワンピース」は前からお気に入りらしく、お出かけのときも持参するとか。
「もこもこもこ」は受けると思ったのですが、後半になると目が離れてしまいました。いちばん集中していたのは「タンタンのハンカチ」本の大きさも手ごろで繰り返すことも何度か。
この絵本はいずみ学級のちいくんもお気に入りで、絵本の中のポーズをよくまねさせられました。作者は「14ひきのねずみ」のいわむらかずおさん。子どもの気持ちをひきつけるリズム感ある構成に感服です。まだ生後一年なのですから、物の認知も識別する力もそんなに身についているはずはないのですが、反応の仕方を見ていると、しっかり自分で判断しているように思います。こちらが考える以上に赤ちゃんの頭の中は進んでいるのかもしれません。
◇肝心のおもちゃの方ですが、こちらはなめる、かじる、投げるが中心で、落ちてくるおもちゃも動きが早すぎたようでした。いちばん彼女が気に入ったのは、何と後ろに写っているペットの黒猫。ひろばでもめったに姿を見せないとても子どもが苦手な猫ですが、今回はしぶしぶ同室で食事。初めの頃は赤ちゃんが不機嫌な声で泣き出すと脱兎のごとく部屋から出て行ったのですが、徐々にそんな声が聞こえてもいつもの指定席、テレビの上で薄目を開けて寝ているようになりました。そうなると今度は孫の方が興味津々。まだ恐いらしく抱っこされたまま、少しずつ手を伸ばし、ついに触ることができました。あんなにたくさんおもちゃを用意したのに、生きものの魅力にはかないませんでした。


◇クリスマスプレゼントに贈った「つみきとブロッくるま」も今は投げたりなめたりして遊んでいるそうですが、誕生日の作品はこんなふうに遊んでいる姿をヒントに作ろうと考えていました。
 そこで思いついたのは気に入っていた絵本のひとつ「こぐまちゃん」に出てくる大きな帽子。帽子の中に動物さんたちをたくさん入れて運ぶ場面をヒントに木のパズルにしてみました。わずかな力ではめられるよう工夫したつもりですが、その操作はもう少しお預けのようです。

 この作品は今月よりひろばでも貸し出しにになります。絵本といっしょにどうぞ。
◇そんな冬休みでしたが、一応映画は二本見ました.ひとつは「キングコング」。数十年前映画好きな母親といっしょにその頃テレビではじまった「洋画劇場」でオリジナル版を見た記憶があります。この母親、浪人中にもかかわらず、いい映画があると「これは見やー」と進める変わり者。何を考えていたのやら。おかげですっかり映画好きになりましたが、このオリジナル版のキングコングは少なからず強い印象が残っていました。大概リメイク版にはがっかりすることが多いのですが、これはいいかも。ラストの切ない終わり方も忠実に再現していて評価できました。
 もうひとつは「あらしのよるに」とにかく見ておかなくてはと義務的に出かけましたがところどころでついウルウルしてしまいました。孫を駅で見送ったばかりでしたので、かわいいヤギとダブってしまいましたが、それにしてもオオカミとの対話が長いこと。どんな相手にせよ、こんなにたくさんコミュニケーションが取れればそれだけで充分通じ合えるのではというくらいに思えました。気持ちを伝えるための言葉の重さについて、改めて感じさせられた作品です。
◇岡崎勝さん編集の本「がっこう百科」(ジャパンマシニスト)が発行されました。外からではなかなか分かりにくい学校の細々としたことがとてもていねいに「解説」されています。これを保護者にしっかり読まれたら担任はやりにくいだろうなと同情します。
◇さて、こんなふうに今年も始まりました。教室では相変わらずインコが愛嬌をふるまいて、肩に飛び乗り、ときどき唇までつついてきます。鳥インフルエンザに気をつけつつ鳥に癒されながら、子どもたちとのコミュニケーションも作り直すのが今年の目標です。

◆2月の予定◆◆    ひろば 19日 工房 11日