ひろば通信  06-10

 ひろば 15日 工房 28日            

 
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     2006年10月13日(金)

◇サルビヤがやっと赤く咲いてきました。種から育てましたが、夏場ちっとも大きくならず、ほとんどあきらめかけていました。待ってみるものですね。花の世話をしていると、この待つということに慣れ,辛抱強くなれることがメリットかもしれません。それに失敗してもまたやり直せばいい、来年こそうまくやるぞと切り替えも早くなります。いいことづくめですが、気が入れば入るほど足の踏み場がなくなってくるのが難点です。
◇職場のくすのき学園ではときどき、よその講師を呼んで授業をしてもらっています。小学校で生活科や総合の時間が始まった頃からどこの学校でも外部講師の授業が盛んになっていましたが、くすのきではなかなか決心がつきませんでした。子どもが落ち着かずこちらも子どもたちを把握仕切れていない状況が続いていたからです。でも、一昨年体調をくずして休職した頃から、そんなことを言っている場合でなく、いろいろな方に来てもらい、子どもたちのことを知ってもらうのもいい方法だと気づきました。親子関係もそうですが、狭い環境で同じ顔ぶれ同士べったりくっついていては、それだけでトラブッてきて当然です。外の風を入れ、第三者に間に入ってもらうことで、ちがった見方もでき、気持ちの切り替えもできるというものです。 

そんな授業でも圧巻だったのは、先月大工さんのグループに来てもらった時。のべ8人の大工さんが十数人の子たちを相手にしてくれました。人数もさることながら、太い丸太切りやカンナがけ、さらにベンチといすづくりをていねいに教えてくれました。ふだん、自分の図工の授業でも木のおもちゃづくりで釘打ちぐらいはさせますが、のこぎりやカンナを使うことはとても一人では教えられません。
 おもちゃでなく、実際に使える物ができることが気に入ったのか、あきっぽい子どもたちが出来上がるまでほぼ三時間以上休憩なしで作業していたのですからおどろきです。がたつきのある作品もそこはお手の物。あっという間に修正してくれました。
 その後しばらく校舎内に木の香りが漂っていたのも心地よい限りでした。そして作品を廊下に展示していたのに、いつのまにか教室に持ち込まれ、自分のいすと交換して満足そう。しかも、いっしょに作った子で交代して使っているのですから、少し子どもたちを見直しました。
◇そんな授業に触発されて,自分も子ども椅子を作りたくなってしまいました。当面孫のあ−ちゃん用に想定しましたが,あいにくそばにいないので夏の遊んでいた姿を思い出しながらのデザインです。ついでに机もセットで考えました。出来上がったのは,いすにも机にも小さな引き出しがついているぜいたくな作品。机の高さはひろばの机に合わせ、今度遊びに来る時まで地下に置いておくことにします。

◇ 読書好きな長女の『ゲド戦記』の感想はいまいちでした。心理学専攻なので深読みもしているのでしょう。欲張りすぎで原作を知らない人がアニメのストーリーを追えるのかしらと批判的でした。彼女は『魔女の宅急便』でもアニメ化に裏切られているので不信感ありあり。単純に気に入ってしまった私は立場がありません。
◇佐々木正美さんの著書を追加します。
『「お母さんがすき、自分がすき」と言える子に』(信頼されて子どもは育つ)・・・その中から
・しつけのポイントは三つ。子どもの自尊心を傷つけないようにする。しつけたいことを何度も繰り返し伝える。それがいつできるようになるかは子どもに決めさせてあげる。・・
『いい人間関係ができる子に育てたい』(友達作りの能力を伸ばす親の工夫)・・その中から
・誰かの幸福のために自分が役立っている、たとえわずかでもささやかでも誰かのために生きている、用いられていると実感できた時に、人間は本当に幸福感を味わえるもの。・・
 どちらも友達遊びを本当に楽しめる子が健康なのだと力説しておられます。こんな時代ですから、まずモデルとしての親自身の人間関係を問い直すことが先決かもしれません。

◇今月の新着おもちゃは「カプラ」を注文しました。ご存じかもしれませんが、フランス製であちらでは「魔法の板」と呼ばれているそうです。ひろばにはよく似た中井さんの「板積み木」がありますが、どんなちがいが味わえるか楽しみです。
 先月購入した「バウフィックス」も貸し出し希望者が多そうなので、十時半の時点でジャンケンで決めますのでよろしく。
◇おもしろ学校の受付が始まっていますので、そちらもよろしく。今その授業の準備で「機織り研究」をしています。この仕事についた頃からものづくりのひとつとして草木染めや機織りには挑戦して来ており財産はたくさんあるのですが、しばらく眠っていたので今取り出しつつある所です。ネタがまとまってきましたら、ひろばでも紹介してみます。

◆今週はこれから京都と奈良へ修学旅行。秋の京都はすてきですが、引率では観光もままなりません。ただ、奈良ではじめて「薬師寺」に寄るそうなので、かつて宮大工の西岡棟梁が手がけた東西の塔を見られるのが楽しみです。


    ◆◆11月の予定◆◆  ひろば19日(日)・工房11日(土)

(〒466-0837名古屋市昭和区汐見町97-1)