ひろば通信 07-12

 ひろば 16日 工房 1日                

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      2007年12月13日(木)

◇もう紅葉の時期は過ぎてしまいましたが、今年はいつもより色があざやかだった気がします。職場の公園でも桜や楠、イチョウやケヤキなど多くの樹木がいい色で目を和ませてくれました。公園で遊び回る子どもたちもきっと木から出る「気」を浴びて「穏やかさ」を味わっていてくれるといいのですが。

◇ひろばの日は毎月の繰り返しなのに今月と来月はやはり年をまたぐというので、どこか気持ちがちがいます。時の流れは常に変わらないはずなのに、気持ちひとつで長くも短くも感じたり、またこの日までにとか、この日からという覚悟もこの時期特有の心理になったりします。でも、ふだん日常に追われている立場としては、そんなふうに立ち止まる時間が必要かも。

◇わが家のクロネコ君が人騒がせなことをやらかしてくれました。先日下の娘の舞台公演が淡路島であり、朝出がけにえさをやって、るすばんさせようと思ったら、すっと外へお散歩。その日は帰りも遅くなり、いやな予感がしましたが、いつもならどこからともなく現れるのに、夜中過ぎても姿を見せません。夜明け前にも外へ出て呼んでみましたが、物音ひとつしません。
 このネコは上の娘が高校生のとき通学途中で拾ってきて、ミルクをやりながら育てたのでかれこれ14、5歳になります。人間で言えばすでに老齢期にかかっており、自分ともいい勝負です。ネコは別れ際すみかから姿を隠すと聞いたことがあったので、もしかしてという気持ちにもなり、その日以来時間があれば近くを探し回りました。かなり夜が冷える日もあり、二日,三日と経つうち、あきらめの気持ちも芽生えてきました。
 元気な時は夜明け前から起きだし、えさをほしがってかまってくるのに、しばらく寝坊してしまう日が続きました。外で庭の手入れをするときもつい探してしまい、手入れも進みません。
 さて、おもしろ学校も終わり、今年の大きなイベントもひろばを残すのみ。そして帰らないネコのこともあり、少し気が抜けた状態になってしまいました。これがペットレス症候群かなと自覚。
  その日は姿を消してちょうど一週間たったとき。久しぶりに母の面会に出かけようとしたそのとき、黒いものが足下に。まさかと思いきや、まちがいなくうちのネコ。よく見ると後ろ足に深い傷が。体はやせていましたがしっかりと歩けてはいました。きっと一週間の間、何かの原因で足にけがをして、歩けるようになるまでどこかでじっと耐えていたのでしょう。そのタフさというか賢さ、動物の本能に脱帽です。以来また早起きの毎日です。

◇ひろばや工房の他に先月からイベント続きで、ほとんど土日がない状態。その中で注文を受けてしまった作品づくり。我ながらよくこなしていると思います。でも、すべて自分の作品づくりをめぐってのやりくりなのでおもちゃの作り手としては本望の忙しさ。あいにく、プロ職人ではなく教員の片手間という逃げが言い訳になっていますが、そろそろその区切りも見えてきましたので、改めて自分のものづくりのこれからを考えています。

◇木のおもちゃ以外のものづくりとしては二つの「おり」がもうひとつの売り。つまり折り紙の「折り」と機織りの「織り」。折り紙の方は以前よく紹介した「吉澤章」さんの「創作折り紙」です。すでに吉澤先生は天寿されてしまったので新しい作品には出会えませんが、残された作品だけでもまだまだ奥深く、機会があればその一端を子どもたちに伝えたいと思っています。いつからか木のおもちゃへ自分のウェイトが移ってしまいましたが、そのベースは吉澤先生の「創作」にかける姿勢にものすごい影響を受けていますので。
 「織り」の方はクラスでのものづくりに自分自身が興味を持ち、草木染めなど一から習い、子どもたちと楽しめるいくつかを試してきた結果生み出された産物です。

 最近ではひろばでもお分けした「段ボール織り機」や「カード織り」が自分の定番になっています。段ボール織り機はついに職場のくすのき学園の子どもたちにも試してみました。めんどうなことや複雑な工程になると投げ出してしまうことが多かったので、これまでためらっていましたが、何事もチャレンジと提供したら、糸のかけ直しもいやがらず素直に取り組む姿にこちらが感動してしまいました。ものづくりはどうしてもうまいへたが出てしまいますが、その子がどのくらい真剣に関わったかが肝要なこと。それをこちらが認めてあげる姿勢が結果を大きく左右するこに改めて気づきました。
 カード織りも久しぶりに教えてみました。変わった形をしたカードに糸を通し、セットしたら、カードを前後に動かし織っていきます。腰で糸の張り具合を調整するので、コツさえつかめばすてきなベルトが織れますが、その加減をなかなかうまく伝えられません。それができればもっと普及するかも。
◇ひろばの新年の準備は来年のカレンダー集めから。ほぼ毎年のくり返しなので、最近はネットで注文しています。久しぶりに林明子のものが出ましたので、またギャラリーのコレクションが増えます。14ひきのカレンダーも毎月飾っていますが、新作の絵本も出ました。こんどは新年にふさわしく「もちつき」です。ひろばの「ねずみくんハウス」にも「うす」を作ってみるかな。

◇イベントはほとんどおもちゃづくりのワークショップ。高齢者の工作教室の最後は「ミニハウス」づくり。糸のこを駆使した工作を提案させてもらったので、こちらもいい勉強になりました。お話おもちゃの紹介も上々の反響でした。それに気をよくしてまた出前授業をしました。一年生には「おおきなかぶ」と「おやゆびひめ」。二年生には「かさじぞう」と「ちいさなおうち」。これははじめての公開でしたが、子どもに原作の絵本を読んでもらいながら、少しずつ作品を置いていきました。作品を出すたびに「ホー」という声が聞こえ、こちらもご満悦。ふだんこんな作品を見たことのない子どもたちに、どんな刺激になったかこれからが楽しみです。

◇ひろばの階段が漫画コーナーになりつつあります。ただでさえ狭いのに申し訳ありません。手塚治虫に加え、職場にあった「遥かなる甲子園」や「三丁目の夕日」の文庫本、「光とともに」の新刊等々。奥のビデオDVDコーナーも密かに増えていますので、のぞいてください。
◇さて、新着おもちゃはやはりボードゲームにしました。「やぎのベッポ」で強力磁石に鉄球をころがしてやぎをとばすという少し過激そうなゲーム。貸し出しは来月からですが、今月のひろばはクリスマス前なので、特別貸し出しになります。おひとり二つまでおもちゃを選べます。いつものプレゼントと「木片セット」が間に合うか風邪を引かないように頑張ります。
 皆さんもうがい、手洗いで風邪に負けないでよい冬休み休暇をお楽しみください。


■なお先月も書きましたが、喪中のため新年のご挨拶は遠慮させていただきます。  

◆◆2008年1月の予定◆◆

 

 ひろば20日(日)・工房26日(土)