ひろば通信 08-06

 ひろば 15日 工房 21日                               

 ・発行 おもちゃのひろば         

 ・TEL&FAX 052-834-1986

 ・Email  toyhiroba@sa2.so-net.ne.jp

  ・HP    http://toyhiroba.raindrop.jp/

   2008年6月12日(木)

◇紫陽花が咲き、百合の花が香りを放ちながら揺れています。今年はいつもより早く梅雨入りしたそうで、新聞にも雨マークが目立ちます。自転車に頼る通勤者には雨具が必需品。思い切って高級な雨ガッパに買い替えました。普段は安物買いでごまかしていますが、日常よく使うものはちゃんとしたものを、というのが私の買い物のモットー。ものにこだわるのもひとつの大事な生き方だと思っています。

◇虫の季節になりました。花から野菜に手をのばしている身には、この時期はハラハラの日々。せっかく芽を出した小松菜やシソも一晩で丸坊主。古い土や刈り取った草や小枝を堆肥にして混ぜているのですから、虫が出てきて当然。その対策はさておいて、たまたま逃れて大きくなったものをいただいています。 
 今度の職場の花壇は広さもたっぷりあり、雑草が生い茂る中でキュウリやスイカの苗が元気に伸びています。あまりの雑草に虫も食べつくす間がないかもしれません。以前通信で紹介した『SEED』という漫画の「自然に育つものに無駄なものはない」という言葉を思い出します。それでも収穫したキュウリを給食のご飯にのせていただくキュウリご飯なるものを始めて味わいました。

◇先月のひろばは五月のとてもさわやかな風が流れていて、久しぶりに小さなウィンドチャイムの音を楽しみました。敷物も取払い、木肌の床でちょっと山小屋気分でした。さて、今度山に行けるのはいつかな。

◇今月はおもしろ学校と銀座でアートイ展があるので、いつになく時間がありません。それなのに見たい映画が目白押し。切羽詰まる前に見だめしました。
 宣伝過多で見る前に知りすぎていたきらいがあった「ザ・マジック・アワー」でしたが、単純におもしろかったです。映画の構成のうまさと役者が楽しんで演じている姿がマッチして笑いと共にいい時間を過ごさせてくれました。
 「ナルニヤ国2」はハリー・ポッターと同じく原作の読破先行を維持しつつ楽しんでいます。それにしてもナルニヤの原作を読んだ方の感想を聞きたいのですが、本ののんびりした展開からは想像のできない映像化に驚かされます。記憶をたどれば確かに原作から外れていないのでその構成力に感心します。こうした描き方があるなら、あの「ゲド戦記」も無理に全巻をまとめないで、一巻ずつ忠実に映像化してほしかったなと思うこの頃です。そういえばテレビドラマの「バッテリー」も結構原作に忠実でしたね。

◇銀座の作品がようやくまとまりました。ただ、「無限」というテーマはとても手に負えるものではなく、すべてこじつけで終始。せめての遊び心で勘弁してもらうことにしました。先月紹介したものに加えて、ビー玉がどの穴から出てくるか分からない箱もの。
 もうひとつは単純に箱をくるくる回してビー玉を走らせるもの。ふたをしたまま回すと音の感覚が養われるかも。すべて種もしかけもある作品で、考えてみれば、こうした抽象形の作品はほとんど作ったことがなく、とてもいい体験になりました。これから自分の新しい分野になるかもしれません。さて、作品の命名ですが、こんなふうにしてみました。先月の作品は「でこでこ」今月の二作は「ぽろぽろ」と「ぐるぐる」。ちょっとはずかしいかな。出品前にひろばで試してみてください。

◇新着おもちゃは百町森からの紹介で、相沢さんの新作「CUBY」にしました。久しぶりにネフ社から発売され、当然他の作品との合体も可能。また彼のパフオーマンスを見てみたいものです。

◇本の紹介をします。写真にはありませんが、子育てハッピーアドバイスの父親の巻はそれまでのシリーズでいちばん説得力があります。たぶん、著者自身の体験がベースになっているので、よけいに分かりやすいのでしょう。子育ての中の父親の立場は時代背景も影響して、こうしなさいという構図がなかなか見えにくいものです。言えるのは対子どもだけでなく母親をどう支えるかという立場にあること。そのために何ができるか、話し合えれば答えが出てくるかも。
 「ぼくには数字の風景が見える」は映画の「レインマン」を彷彿とさせ、家族の愛に支えられながら、自分の働き場を切り開いて行きます。アスペルガー症候群を持つ方の理解におすすめです。
 ひろばには自分の趣味で気に入った方の本が並んでいます。星野道夫や安野光雅はよく紹介していますが、忘れていたのは「永六輔」に「養老孟司」。二人ともだいぶご老人になりましたが、その発言にはとても共感することがあります。ようするに自分もそんな年齢に近づいてきたのかもしれませんが。
 養老さんは「バカの壁」で有名ですが、その「養老訓」では楽に老後を生きる知恵がつらつらと語られています。ついでに宮崎駿との対談「虫眼とアニ眼」も二人の自然環境に対する共鳴ぶりが楽しく綴られています。最近「ナウシカ」を見直しましたのでよけいに印象的でした。
 「ほんとうの環境問題」は温暖化防止やリサイクル運動のおかしさを改めて考えさせてくれるいい「警告」になっています。政治や政府の言葉に踊らされることなく、自分の足下で何が大事なのかじっくり見つめ直すことが求められている気がします。

◇工房では銀座の作品に悩みながら、キッチンセットの手直しをして、職場の教室へ、よく遊ばれています。そして、「ミニハウス」もセットし直しました。また借りてください。それにしてもあんなにあったお家はたぶん、前のくすのきの子どもたちの部屋に行っているかも。何せいちばんリクエストがありましたから。たまに親の人形はいらないと言われた時はショックでしたが、彼らの強さを見直した瞬間でもありました。しばらく離れていますが、彼らの元気さに懐かしさを感じるこの頃です。

   ◆◆7月の予定◆◆
ひろぱ 20日(日) 工房 12日(土)