ひろば通信 08-09
 
ひろば 21日 工房 27日              

・発行 おもちゃのひろば  
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   2008年9月18日(木)

◇やっと夏から秋へ、空を見上げれば、いわし雲が並び、せみしぐれからとんぼの飛行に変わり、確かに季節は変わりました。それにしてもこの夏は暑かったですね。すでに忘れかけていますが、時々通った工房のドアを開けると、40度近い温度。クーラー全開で作業してもふらふらでした。
◇休み中のイベントは予定どおり進行しましたが、おまけは休みに入ってすぐ、職場で「糸のこ教室」を開いたこと。自由参加で、組み立ての犬や恐竜に挑戦してもらいました。図工室にある道具で思わぬ作品ができる、私がかつて味わったものづくりの醍醐味をほかの先生たちにもちょっぴり体験してもらいました。
◇法事やお盆の合間に実家の片づけが進み、少々空間もできたので、「機織り」関係の品々を移動しました。持ち歩いている大型の機織り機は、また今の教室に設置し、ぼちぼち布作りの準備をしています。
 改良したのは「カード織り」の道具。カードに糸を通して、腰で引っ張りながら織るとベルトができる「カード織り」ですが、卓上にセットできる道具にしたく、考えてみました。でも実際はセットするのに戸惑い過ぎることが分かりました。  これに便乗して、少し大きな枠織りやボードで織る道具をそろえてみました。機織りについてはまだまだ未知の部分が多くありますが、興味はとてもあります。いつか、実家の部屋で機織り教室を開きたいものです。
◇工房で作った作品は、かなり教材じみてきました。「くすのき」から今の「ひまわり学級」に変わり、子どもたちの様子から浮かんできたものです。ひとつは前に紹介したビー玉を落とす「ぽとぽと」の穴の大きさを変えたニューバージョン。もうひとつは、すきまによく物を落とす子どもの仕草から、スリットのいっぱいあるおもちゃを考えました。名付けて「ぽろぽろ」。どうせ落とすならいろいろな形をとデザインしたら箱いっぱいになってしまいました。それでもひたすらぽろぽろ落としているので、けっこうヒットでした。障害のある子の教具というとつい無味乾燥になりがちですが、小黒さんの動物組み木を手本にどこかに遊び心のある作品を作りたいものです。
◇9月間際の豪雨で木々が一気に元気になりました。気温も急に下がり、しおれかけていた花もこのときを待っていたように新しい芽を出し始めました。花たちはよく知っているものです。先週から秋の種まきも初め、次は球根の番ですが、順調に芽を出してきた苗を見ながら、いよいよ植える場所探しが待っています。
◇休み中ひろばも整理しようと思いましたが、ここもやはり空間が問題。とても大幅な改造はできないので、とりあえず「階段文庫」を完成させました。つまり、あの階段に全部本立てを設置しました。中身は手塚治虫の漫画(「どろろ」を購入)が中心ですが、谷川俊太郎のコーナー、星野道夫の本、さくらももこのエッセイも加えました。  そしてハリーポッターも全巻そろっています。そう、最後まで読み切ったのです。ハリーポッターとヴォルデモードの息詰る戦いに数日間浸りきりました。作品の評価はいろいろあるようですが、ストーリーの展開に夢中にさせる手腕はすごいと思いました。おかげで、次に読む本がたるくて、なかなか進みませんでした。  階段文庫に加えてDVDも新たに並べました。ときどき紹介している「地球交響曲(ガイヤシンフォニー)」のシリーズと星野道夫の「星のような物語」秋の夜長にボーと見るのに最適。そんな時間がとれるといいですね。
◇映画では「崖の上のポニョ」「パコと魔法の絵本」などいくつか堪能しました。ポニョは評判どおり、美しい海の風景、波、ポニョのあっけらかんとした仕草に脱帽。これは3歳になった孫のあーちゃんといっしょに行けると思いきや、すでに岡山でデビューしたそうな。  あーちゃんとは7月の法事で久しぶりに会い、普通に会話ができるのに驚き、地下のひろばでは、ネフの「キュービクス」などに挑戦。でもあきっぽさも加わり、この時期の子どもらしい印象。もう少しかまいたい気持ちもあり、先日の連休、岡山の保育園の「敬老会」に行ってきました。そう、いつのまにか自分が敬老を祝ってもらう立場でした。えーですね。  
 保育園では子ども同士のやりとりも見ることができ、親子、身内からだんだん遊び仲間が広がっていることを確かめることができました。名古屋からもどるときも「あした保育園があるからね」とあっさり言われてしまったことを思い出します。佐々木正美さんが言う、「べったりつきあうことのできる時間は数年ですからね」ということばが実感できてきました。  
 岡山の帰り際いっしょに「パコ」の映画に行きました。実写の「ゲゲゲの鬼太郎」も楽しんでいるので大丈夫かなと思いきや、半分くらいで飽きたようです。パコとがんこな老人とのやりとりに胸を打つ物があり自分的にはいい印象でしたが、幼児には少し無理でした。 ◇久しぶりに絵本を買いました。実は新しいクラスになり、ついその子たち用には絵本を買ってしまうのですが、ひろばではしばらくご無沙汰でした。  
 ひとつはいわむらかずおさんの「かんがえるかえるくん」14ひき同様シリーズになっていますが、漫画的展開の中にとてもほのぼのとした空気が伝わってきます。疲れた大人の方にもいいかも。
 もう一冊はバーバラ・クーニーの「エマおばあちゃん」こちらはストーリーより、この人の絵にハマっているので、迷わず購入。お年寄りを元気にさせるひとつの姿が描かれています。  その他、鈴木敏夫の「仕事道楽」(岩波新書)もおすすめ。ポニョの公開と同時期に発行されましたが、宮崎駿とのかけ合いやスタジオジブリの現場の、壮絶でしかも仕事を楽しんでいる様子がよく伝わってきます。
◇今月の新着おもちゃは迷いましたが、職場近くの木のおもちゃ屋さんで、いい作品を見つけました。ひとつはビー玉が落ちてくるおもちゃですが、その落ち方が何とも言えません。じれったいような、優雅なような、ちょっといいですよ。タイトルは皆さんでつけてください。  もうひとつ「ワニに乗る」という楽しそうなゲームを見つけました。ゲームと積み木が合わさったもので、クラスでも使えそう。そう、やはり目の前の子どもに選択が左右されてしまいます。おもちゃの普遍性を考えるとそれでいいかなといい訳です。 ◇夏のビッグニュース。5月の連休前、行方不明になった自転車が先月見つかりました。あきらめかけていたのに、このときばかりはおまわりさんに感謝です。ところが同時期にパソコンがクラッシュ。回復不能ということで泣く泣く買い替え。ところがバージョンアップした分、前のソフトが使えないはめに。文明って進化する分さらに便利になるはずなのに、なんでそんな手間とお金がかかるのでしょう。誰か教えてください。   

◆◆10月の予定◆◆ ひろば 19日(日) 工房 11日(土)