ひろば通信 09-03
ひろば 15日 工房 7日              

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   2009年3月12日(木)

◇ひな祭りの翌朝、玄関を開けると「ホーケキョ」の声が。ウグイスも鳴き始めたばかりらしく、枝を渡りながら練習中のようです。
 職場でも卒業式の練習の真最中。もう一年の締めくくりの時期がやってきてしまいました。 昨年の今頃は10年ぶりの移動でバタバタ駆け回っていましたが、それぞれの荷物の置き場所もようやく定まり、しばらくは落ち着けそうです。やはり、新しいところに落ち着くまでにはけっこう時間がかかるのですね。
 この4月環境が変わる皆さんも多いでしょう。慣れなくて当然。みんな同じですから、のんびりといい居場所を作っていってください。

◇春の陽気が日に日に近づいてきます。小さな芽もあちこちで顔を出しています。クリスマスローズもつぼみと一緒にゆっくりと頭をもたげてきました。  今年は早々と花壇の土を掘り返し、肥料を入れて植え付けの準備をすませておきました。そろそろ並べたいのですが、自前の苗の成長がいまひとつでじれています。でもこればかりは植物に任せるしかなく、つい園芸店の誘惑にも負けてしまいました。

◇この土も今はほとんど自前になっています。以前は古い土をゴミに出していましたが、あまりに重すぎたのか、清掃車に置き去りにされたことが何度もあり、ではリサイクルしかないかと貯めています。元々枯れ枝などの堆肥は作っていたので、その堆肥とフルイにかけた土を混ぜ、肥料も入れてオリジナルのブレンド土を作っています。
 こうしたよく見えるリサイクルはとても分かりやすいのですが、最近のエコブームに時々疑問に思うことがあります。  買い物袋がそのひとつ。スーパーのレジ袋が有料になり、エコバック持参が勧められています。でも、そのエコバックを作る経費は、スーパーのレジ袋の比ではないといいます。
 そしてわが家とは無縁のエコカー。石油燃料ではなく電気や燃料電池で動くとか。環境にやさしくCO2も少ないらしいのですが、そもそもエコカーのボディーを作る過程で、どのくらいの石油原料を使っているのでしょう。そうした矛盾を明確に分析することなく、やれ分別だ、リサイクルだ、とかけ声ばかり。その先がさっぱり見えてきません。
 では、今何をしたらいいか。昔はよかったなんて言いません。自分の親の世代は捨てることを知らず、貯めに貯め込んで家の隙間を埋めつくしていました。たぶん戦争をはさんだ飢餓の状態があるからでしょう。今その片付けに頭を抱えています。その財産を区分けしつつ、これからはほどほどに物とつきあいたいと思います。余分な物を持たなければリサイクルの必要もありませんからね。

◇環境のことで言えば、最近のニュースでこれまで原発の増設に異論を唱えていたフィンランドなどの国が方向転換を考慮していると聞きました。原発の安全性より環境問題が優先するのでしょうか。

◇昨年までいた「くすのき学園」の中学生が卒業しました。かつて小学校時代教えていた子どもたちもいますので、ささやかにプレゼントを運びました。まもなく移転する施設ですが、今の場所には大きな楠が何本もあり、たぶんそれが学園の名前になったと思います。その大木たちが子どもたちの姿をずっと見守り無言で応援していたと思い、一枚のクスノキの葉を描きました。楽しかった日々がこれからの糧になることを祈ります。

◇坂を歩くおもちゃにこだわっています。6月に開かれる銀座のアートイ展のテーマが「進む」に決まり、その関連で意識していますが、昨年に続き悩んでいます。
 唯一昔作った「バッタくん」の作品が坂道をパタパタ歩くので、その完成形を微調整しています。楕円形が基本ですが、その形状、バランスに寄りリズムが変わりますので、研究のしがいがあります。
◇おもちゃの修理も成功しました。故障したあひるくんの足をいくつか作り直しましたが、ようやく元のように歩くようになりました。カーフの違いでこんなに動きが異なるなんて思っていませんでした。
 動きと言えば、昔相沢さんに勧められた「クーゲルリフト」も動きがおかしくなり、手動に頼っていましたが、重さのバランスを考え、重りの部分を作り直したところうまく直りました。

◇今度移った職場では、おもちゃのリクエストがあまりなく、自分で思いついた教具もどきのおもちゃが新作になっていました。ようやくクラスの女の子から「赤ちゃんおもちゃ」のリクエスト。
 さて、その作品、以前出産祝いに贈った物ですが、ベッドですやすや寝入る赤ちゃんをモデルにした作品です。そう、大概の私の作品は具体的なモデルがいるのです。
 今考えれば赤ちゃん誕生に赤ちゃんをモデルにしたおもちゃを贈ってどうすると思えなくもないのですが、本人をモデルにして作品にするのもひとつのパターンとしてよく使っています。
 今回はそれに加えてごっこ遊びができるように小さなグッズをそろえました。おしゃぶりにガラガラ、ベビーチェア、ぬいぐるみなど、まだまだ増えそうです。遠い昔狭い借家で長女の哺乳瓶を温めていた頃を思い出しながら、楽しいセットにしていきます。おまけはお医者さんグッズ。注射器に体温計はては松葉杖とかばん。お店屋さんの続きです。

◇今月の新着おもちゃはひとつだけ。しかも小さなオルゴールです。先月お知らせしたようにおもちゃ作家西田明さんの冥福を祈って、彼のデザインした「からくりオルゴール」を購入しました。マッチ箱風の箱をスライドさせるとコウノトリが飛び出してきます。赤ちゃんの子守唄にいいかも。

◇ひろばにはボードゲームがたくさんありますが、中でもお気に入りが「リスさんゲーム」ただ、ルールブックが行方不明になり記憶もあやふやで困っていましたが、百町森に問い合わせたところルールブックのコピーを送ってくれました。またぜひご利用ください。

◇映画「ヤング@ハート」はラジオで聞いた福山雅治のお勧めで見に行きました。平均年齢80歳を超えるメンバーがロックビートにのった歌声をコーラスで披露します。単純にうまい下手でなく、ステージにたどりつくまで自分と向き合う姿勢がお年寄りをとてもかわいく見せています。生ききるということが気持ちひとつでできると勇気をもらえます。
 (名古屋、今池、キノシタホールで上映中) 「チェンジリング」はちょっときびしい内容。誘拐されたわが子が警察の手に寄ってすり替えられ、疑う母親が逆に責められる権力の横暴に母親が立ち向かいます。母親強しと思うと同時に共感をもつ周囲の支えの力に救いを感じました。    

◆◆4月の予定◆◆

ひろば 19日(日)・工房 11日(土)