ひろば通信 09-04
ひろば 19日 工房 11日              

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   2009年4月16日(木)

◇ 花の季節になりました。そして同時に新しい季節も始まりました。進級、進学のスタートはいかがでしたか。もう慣れましたか。新しい場所は疲れるのが当然です。少しずつならしていきましょう。
 さて、朝起きるのが早くなりました。毎朝猫が起こしにきますが、自分でも夜明け近くに起きてしまいます。まいた種の成長や植え替えた株が気になるのです。幸い冬越しがうまく行き、レンゲやストックなどが元気に咲いています。  毎年こだわっているルピナスも小ぶりですが咲き始め一安心。前にも紹介しましたが、バーバラ・クーニーの絵本「ルピナスさん」の風景描写が忘れられないのです。
 そうこうするうちに、すぐ野菜や夏の花の種まきと、またまた外にいる時間が長くなります。

◇6月にイベントがあり、休日にはその準備に追われるはずですが、庭仕事とのやりくりが続きます。
 今年の銀座のアートイ展(アートとトイを融合した作品展示)のテーマは「すすむ」。苦肉の策で先月紹介した「バッタくん」が候補作品のひとつ。でも、何とか「お話」からテーマにつながる物はないか考えていましたがほぼ、あき らめ半分。しかし思いつきました。かなりのこじつけですが、「ももたろう」が鬼が島へ「すすむ」おもちゃを構想。
 とりあえず先月から続いている「赤ちゃん」おもちゃの延長で桃から生まれる「赤ちゃんももたろう」をデザインしてみました。はたして間に合うでしょうか。
 6月のもうひとつのイベント「1日おもしろ学校ごっこ」のお知らせをします。
 毎回ものづくりコーナーを担当していますが、今回は前に紹介した「ミニハウス」のバージョンアップ版にしました。家具作りも楽しいのですが、糸のこで切る部分をすべてこちらでキットにするのでその準備が大変。その分いつも満足してもらえるので、がんばってみます。
 糸のこといえば、先月開いた鶴舞図書館での「機織り教室」も材料はすべて糸のこで切り出したもの。それでも、二三年生の小さい子がとても上手に織っていましたので、材料の質にも力が入ります。

◇重松清の読書も続いていますが、話しが混線してきたので、鎌田實の本をはさんでいます。「がんばらない」(集英社文庫)がベストセラーですが、「あきらめない」「いいかげんがいい」とこの人の多忙な医者人生から悟ったエッセイ群がとても説得力を持って語りかけてくれます。
 家庭を顧みないほど多忙な父に愛想をつかした長女から「ホステスになりたい」と打ち明けられ愕然としますが、よく聞けば「ホスピス(末期の方を介護する仕事)」のことと聞いてホッとためいき。そんなエピソードが泣けます。
 で重松清の方は「舞姫通信」「くちぶえ番長」「きよしこ」と続いています。どれもお勧め。

◇「青い鳥」の前に映画化された重松原作の「きみのともだち」のDVDを見ましたが、少しがっかりしました。小説で感じた女の子同士の辛辣なことばのやりとりやその中に隠された心情などがとても興味深く読み取れたのですが、映像になってしまうとそこが抜け落ちたみたいで迫ってくるものがありませんでした。
 ことばのやりとりと言えば、今公開中の「ダウト」(伏見ミリオン座)という映画はすごい迫力です。神学校の女性校長とあやしい行動をする神父への「疑い」をほぼことばのやりとりだけで追いつめ、なおかつそれを超えた結末に唖然としてしまいます。
 「釣りキチ三平」も楽しい映画でした。「おくりびと」でアカデミー賞を取った滝田監督がどんな描き方をしたかの興味でしたが、美しい風景とともに家族,人間のやりとりがしっとりと届きました。

◇職場が変わって1年。そんな出だしは前の雰囲気を引きずったまま過ごすことになりがちですが、前の「くすのき学園」はあまりに特別だったので意外と早く新しい環境にとけ込むことができました。「特別支援学級」と今はそれが公称になっていますが、普通の学校の中にある特別な教室。その小さな空間で子どもたちが少しずつ成長していく、その子たちを中心にしながら、取り巻く子どもたちもいっしょに成長していく、その手助けを「仕事」としてうん十年。自分が仕かけてきたことと子どもたちが本来持っていた力がどこかでマッチして「成長」につながることを期待してきました。  しばらく休んでいた文集作りもささやかに復活させてみました。クラスの関係者以外には分かりにくいかもしれませんが、興味のある方はどうぞ。
 このひろばもそのしかけの延長です。自分が見つけたおもしろいおもちゃや思いついて作ったおもちゃを紹介して、気に入ってくれれば本望。たぶん生涯の仕事になりそうです。

◇今月の新着おもちゃは、いつもの百町森(静岡のおもちゃ絵本専門店)から、「ミニローラーカップ」を購入。普通のビー玉が少々忙しく上から落ちてきます。もうひとつは京都の松島さんの新作。昨年のアートイ展に出品された作品です。そのときのテーマは「むげん」確かに無限に繰り返される動きでとてもいい感触です。
 実はこの作品は春休みに訪問した京都の彼の工房で直に購入したもの。日本おもちゃ会議の仲間で海外でも認められている一人。今後も新作に注目していきます。

◇工房の大家さんが亡くなりました。熱田区のビルに工房を移して十数年。毎年プレゼントしていた干支の組み木も一回り以上していました。まだしばらくは大事な制作の場ですが、今後場所を変える時期がくるかもしれません。

◇毎年この時期にひろばへのカンパをお願いしています。協力していただける方は下記へ振込をお願いします。 ・振込先 郵便口座 0810-9-19647 名義人  三輪義信 ・一口  2000円    

PS1 布のおもちゃに関心がある方にいい本を購入しました。やはり日本おもちゃ会議の仲間の大江委久子さんがまとめた「くらしの布おもちゃ」「療育のための布おもちゃ作り」。針と糸から作る手軽なおもちゃが満載されています。ぜひいちどお試しを。

PS2 赤ちゃんおもちゃのセットをひろば用にも作りました。ついでに少々季節は早いのですが、ベビープールも。でも、こうしたおもちゃ、作っているととても和んできます。たぶん赤ちゃんの持つやわらかいパワーがからだに伝わってくるのでしょう。   

◆◆5月の予定◆◆

ひろば 17日(日)・工房 9日(土)