ひろば通信 09-10
ひろば 18日 工房 10日
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2009年10月15日(木)
◇台風18号のおかげで修学旅行が延期。これまでの長い教員生活の中でも初めての経験。よほどついていない子どもたちです。
今度の台風はかつての伊勢湾台風並みと言われていましたが、被害の状態はとても比ではなかったようです。50年前のあの日、同じ場所に住んでいましたので、未だに鮮明に記憶が残っています。
翌朝目が覚めると隣の子が横に寝ており、びっくり。夜中の大風がうそのような青空の中を外に出てみると、何と二階建ての隣の屋根がないではありませんか。みんなで探しに行くと、百メートルくらい離れた角にそのままの形で落ちていました。自然の驚異にはかないません。自然との共生なんていうことばもこんなときはおこがましくなりますね。
◇出直した日本おもちゃ会議の最初のイベントが開かれました。場所は東京のおもちゃ美術館がある四谷ひろば。廃校になった小学校を改造した市民ひろばです。 今回は会員同士の交流が目的で、セーター人形の作者田中周子さんのお話と持ち寄りグッズのワークショップ。
田中さんのお話はお家の方にもぜひ聞いてもらいたい内容で、これからの子育てや若者たちのことを考えるのに大切な事柄が満載でした。
そのいくつかを紹介します。
・生活が便利になり、ボタンの操作だけでものができあがる。お金は使うが自分を使わなくなっている。
・若者たちの行き場が心配だ。学校に自分を発揮する場がない。教育は子どもたちから引き出すことが本来の仕事なのに、現場に教師はいても「教育者」がいない。
・時間貧乏になっている。時間は公平にあるはずなのに、本当にやりたいことに時間を使っていない。
・「手間」をかけることをしていない。手間をかければ時間がもどってくる。いっしょに味わう仲間がもどってくる。心にゆとりが生まれ、ゆったりとした空間がもどってくる。そして、「人間」らしさを取り戻せる。
・子どもに教えることがあるとしたら、今の大人の生活がそのお手本になる。何を食べ、何を大切に生きているか。本当の豊かさとは何か自分のことばで語れるか。
・石井桃子さんのことば「今のあなたを支えているのは、幼かったときのあなたです」そのくらい幼い時代が大切。等々。
ワークショップでは、ひろばの操り人形のかわりにビーズを使った人形を作ってみました。糸がからんで回転すると踊り子のように見えます。
◇シルバーウィークはBEGINのライブでスタート。浜松まで連れと出かけ、沖縄サウンドに浸ってきました。子連れの方も多く、赤ちゃんが泣いても気にしないでというコメントが気に入りました。
翌日はひろばとその後はあーちゃんのお相手。ノリタケの森でザリガニつりを楽しみ、赤ちゃんと戯れ、いっしょに老いた母の相手をし、残りの時間は地下のひろばにふたりでこもりっきり。ほぼ半年ごとのお相手なので成長ぶりがよく分かります。以前はつぎからつぎと遊びが変わり、その落ち着きのなさに少々心配しましたが、やっとそれぞれのことにじっくり時間をかけるようになりました。
今回はボードゲームも楽しみましたが、盛り上がったのは「ねずみくんハウス」。あの14ひきシリーズをモデルにした自慢の作品ですが、テーブルに持ち出し、14個ずつのたくさんのグッズでごっこあそび。こちらはほとんど見ているだけ。お相手もずいぶん楽になりました。
◇久しぶりに新作ができました。ロボットくんシリーズです。思いつきのメモから、図面を引いて、完成形を予想し、また修正して、工房で試作。さらに修正して、ようやく完成。これが作品づくりのパターンですが、試作に至るまでのワクワクがたまりません。まだしばらく味えそうで一安心。今回は穴あけのドリルをふんだんに使いますので、正確な穴あけがポイント。この辺はまだ修行が足りません。さて、子どもたちの反応はどうでしょう。クラスではいったんは取り合いしたものの、さびしく隅にすわっています。
◇「一日おもしろ学校ごっこ」のご案内をします。例年どおり12月の第二土曜日です。今回は算数の授業が三本もあり、珍しいプログラム。でもご安心を。とても分かりやすい授業ばかりで、目からウロコの体験もできるはずです。今大流行の新型インフルエンザのお話も聞けます。正しい知識で身体を守りましょう。私は先月紹介した「からくり恐竜」のワークショップを行います。糸のこ工作ファンがまた増えてくれることを期待しています。
◇「どうぶつしょうぎ」をご存知ですか。新聞記事で紹介されて気になっていたので、今月の新着おもちゃに選んでみました。三歳からできるそうです。 先の読めない私は将棋もチェスも超苦手。せめてこのくらいならと自分のなぐさめにもしたいのですが。 もうひとつは、百町森の相沢さんもおすすめのパズル「DUALOCK」。匹見町のパズルシリーズのひとつで、十文字の板をはずすだけなので簡単そうですがかなりの難題です。
◇ロボットくんといえば、ハリウッド映画で「アトム」が公開されますね。評判は今ひとつだそうですが、原作の手塚漫画シリーズも生誕80年を記念してリニューアル発行されます。200巻あるので、CHOICEしながらそろえていきます。
◇リニューアルと言えばビートルズナンバーもリマスター版が四年がかりで編集されて発売されました。同時代ではないですが、ほとんどの曲が耳に残っており、思わずBOXで購入してしまいました。はやりの自分への誕生日プレゼントという名目で。 音の違いが鮮明に分かるわけではないですが、とても聞きやすいサウンドになっているのは確かです。
◇「魔女の宅急便」が6巻で完結しました。キキもとんぼと結婚をして、お母さんに。その娘がキキと同じ11歳で旅立つところから物語が始まるそうです。急いで読みますので、少々お待ちを。
◇映画通の方には「リミット・オブ・コントロール」がおすすめ。(伏見ミリオン座で公開中)秘密の依頼を受けた主人公がたんたんと仕事を進めて行きます。そのものすごい単調さに逆に引き込まれて行きます。いろいろ疑問が残りつつ、心地よさも残ります。不思議な映画です。
◇ドングリの木が大きくなりました。まもなく屋根に届きそうです。そして、今年ついに実がついて、落ちて来るようになりました。そう、あのアパート時代のひろばで、拾ってきたドングリを植木鉢で育ててきた木なので、そろそろ成人になります。次の世代が生まれるわけですね。
それにしても毎年感心するのは彼岸の時期にちゃんと咲くヒガンバナ。実家の庭は白い花で少し寂しげですが、亡き主を弔っているように見えます。
今その場所に新しく工房を移す計画を練っています。住宅街なので条件はきびしいですが、もし、実現すれば以前のようにひろばと工房を並行して開催することもできます。先立つものがないので夢に終わるかもしれませんが、期待せずお待ちください。
◆◆11月の予定◆◆ ひろば 15日(日)・工房 21日(土)