ひろば通信 10-04
ひろば 18日 工房 10日             

・発行 おもちゃのひろば  
・TEL&FAX 052-834-1986  
・Email toyhiroba@sa2.so-net.ne.jp
・HP http://toyhiroba.raindrop.jp/
   2010年4月16日(金)

◇満開だった桜も散り始め、緑の葉が混ざり始めました。一方で八重桜が咲き始め、この時期の季節の進行は早いですね。温度差も激しく震えるような日があると思えば、半袖でも平気だったり、そんな中で気がつけば春の花が咲きそろっている植物の強さにやっぱり感心します。
 職場では真新しい黄色い帽子の一年生が新鮮な春の色を添えています。その初々しさをまっすぐのばしてあげるのが学校の役割でしょうが、時間数を増やしたり、教科書を厚くしたり、子どもが子どもらしく育つ環境づくりのお手伝いとはいいがたいことが起きています。
 子どもが自分で考えて、選び、挑戦していく習慣、生活全体の中でこの習慣がますます少なくなってきているように思うのですが、子育て中の皆さんはどう感じますか。

◇さて、このひろばも心機一転と言いたいところですが、相変わらずのままです。このひろばのモットーは変わらず続けていくことのみなので、「ちっとも変わっていないね」が、いちばんの褒め言葉になります。通過していく子どもたちを見送りながら、新しい子どもたちも加わり、素朴な木のおもちゃに触れ、からだのどこかにその感触を抱きながら自分の世界を作っていくほんの少しのお手伝いができればと今月もお待ちしています。

◇「うらしまたろう」のお話のしめに悩んでいます。玉手箱をあけて白髪のおじいさんになってしまうのですが、木のおもちゃでどう変身させるか、本物の煙を出すわけにも行かず、いろいろ考え中です。
 竜宮城は沖縄の首里城をモデルにデザインし、積み木のように組み立てます。それを組みなおすと、乙姫様が招待してくれるごちそうの部屋になるようにしました。ここがみそです。
 となりの窓は、うらしまが故郷を思い出す風景が映るところ。これで一応ストーリーは完成。とにかく後はしめだけです。

◇先月お知らせした「なつかし映画」の上映に、はまっています。先日は別のところで「アラビアのロレンス」をじっくり見ました。4時間近い大作ですが、見飽きることなく浸りきれるその時間にちょっぴり幸福な気持ちにさえなってしまいます。あの頃の映画は音楽もよく頭に残るように作られており、そのメロディーとともに映像を思い出します。何十年も経つのですが記憶の力はすごいですね。

◇何十年と言えばものすごく久しぶりにディズニーランドへ行ってきました。最初に行ったときは興味津々の親が一方的に下の子の学校を休ませて連れて行ったのですが、その作り物くささが目につき、あまり感動しませんでした。しかし今回はなぜか楽しめました。孫のペースに合わせてあげたこともあるでしょうが、あそこまで作り物が徹底すると逆に快感になってしまう気がしました。映画もそうですが、作り物のその世界に浸りきるそんな時間がいやしになるのかもしれません。リピーターが多いゆえんですね。

◇前に紹介した発達障害を持つ方自身の本がさらに増えてきました。佐々木正美さんの講演で紹介された「発達障害当事者研究」(医学書院)はタイトルこそいかめしいですが、副題「ゆっくりていねいにつながりたい」にあるように自分の感性の特徴を冷静に分析して、コミュニケーションの手段をいろいろ手探りしていく過程をとてもリアルに私たちにも分かりやすく語っています。もちろんすべての方にあてはまるわけではないのですが、「なるほど、そうだったのか」とうなずける場面がたくさんありました。同じ作者の「前略、離婚を決めました」(理論社)と合わせて読むと、その感性が理解されない関係では,みぞが深くなるばかり。離れることも正しい選択と理解できました。
 反対に妻を異星人と呼んではばからない泉流星さんの続編「エイリアンの地球ライフ」は二人に拍手を贈りたくなります。支えてくれる人がいるということはこんなに強くなれるんだと勇気づけられます。
 「光とともに」の作者戸部さんが亡くなったニュースはショックでしたが、彼女も応援していた漫画本が刊行されました。「おなかまるだしっこちゃん」 (うちの子自閉症スペクトラム?)発達障害のたみちゃんが少しずつ集団生活に挑戦していきます。支える親の成長と地域の目がとても心地いい本です。
 「ヘルプマン」の最新刊は介護施設の現状を赤裸々に訴えています。こうした本、電車で読んでいると涙を隠すのにたいへんですね。

◇日本おもちゃ会議の用事で毎月のように上京していますが、先月は巣鴨で会合。その足で見たのは ソメイヨシノの原木。江戸時代その地の染井村の植木職人さんが山桜を交配して作ったといいます。それが瞬く間に全国に広がったと話には聞いていましたが、目の前にすると江戸の空気というかその時代の大きさが伝わり、日本もすごかったなと妙にこの国が好きになりました。
 その巣鴨にある木のおもちゃ屋さん「ウッドワーロック」は近場にあればしょっちゅう立ち寄りたいお店。選りすぐったおもちゃが所狭しとしかも見やすく並べられています。ひろばに運ぶ回数も増えてくるかもしれません。
 その店で触ったら離せなくなってしまった作品が今月の新着おもちゃ「マーブルラン」。上下の坂道をビー玉がぐるぐる回るだけのどうってことない動きなのですが、やめられないのです。お試しを。
  これだけではさびしいので、その店で遊ばせてもらったボードゲームからいちばん気に入った「ホップステップ」も購入しました。カエルになったプレーヤーが球をはずませ池にジャンプします。うまく三つ並んだらごほうびがもらえます。偶然と技がうまくつながったゲームでまた取り合いになるかも。くどいようですが、貸し出しは来月までお待ちください。
 ひろばの貴重な積み木「キュボロ」はとても奥が深いのですが、積み上げるのに一工夫がいります。そのヒントにと初級中級のテキストを購入しましたので、本体と一緒にどうぞ。

◇一日おもしろ学校ごっこのチラシがリニューアルしました。日にちは6月5日になります。5月1日から受け付けますが、これまでのように往復はがきではなく、メール、FAX、はがきとお好きな手段で申し込みください。内容は今回も盛りだくさん。ひろばからの参加もだんだん増えてきました。子どもの選択が少なくなったということを書きましたが、こうした楽しい授業を受けながら選択する目を育てていくのもいいチャンスだと思います。
 私は久しぶりに「カード織り」の講座をします。ユニークなカードで機織り体験ができるすぐれもので、大切な持ちネタのひとつです。

◇毎年この時期にひろばの賛助会員の募集をしています。特にこれといった特典があるわけではないので心苦しいのですが、ひろば運営の一助にしたいと思いますのでよろしくお願いします。原則はお一人一口2000円以上で振り込んでください。
    郵便口座 00810-9-19647     加入者名 三輪義信

◇なお、通信費の節約に関してパソコンメールをお持ちの方はアドレスをお知らせください。ホームページから連絡するようにいたしますので。
 また、進級その他でいったんひろばから巣立つ方たちも一報くだされば幸いです。   

PS ある方から少し高度な「カニ」の折り紙作品をいただきました。折り方のヒントもありますので、挑戦したい方はどうぞ。折り紙は用意しておきます。(講習は3:30頃の予定)

 

  ◆◆5月の予定◆◆  ひろば 16日(日)・工房8日(土)