ひろば通信 10-11
ひろば 21日 工房 13日             

・発行 おもちゃのひろば  
・TEL&FAX 052-834-1986  
・Email toyhiroba@sa2.so-net.ne.jp
・HP http://toyhiroba.raindrop.jp/
   2010年11月19日(金)

◇新しい工房の構想が進み、そろそろ本格的な片づけモードに入らなければならないのに、こんな時に限って、秋に蒔いた種が順調に芽生え、苗の置き場がなくなりつつあります。球根もいつもよりたくさん植えてしまい、工事が始まったら困ったことになりそう。
 それにしても寒くなったらなったで、春に向けてぐんぐん育ち出す植物の強さに感心します。イチゴにソラマメ、パンジーたちetc。冷たい空気を吸って始めて春にきれいな花を咲かします。ちょっと教訓的ですね。

◇予告ですが、年明け早々に工事が始まります。その関係で「おもちゃのひろば」も2月、3月はお休みにします。新年度とともにリニューアルしたひろば兼工房にお出で下さい。

◇現役の仕事も終わりが近づいてきました。複雑な思いは否めませんが、新しい工房づくりをこれからのバネにしたいと位置づけています。たくさんのよりすぐったおもちゃや絵本たち。糸のこを駆使したおもちゃづくり。ものづくりにこだわって得てきた機織りなどの手づくりあそび。昔から楽しんでいた創作折り紙と紹介したいものはたくさんあります。片づけをする一方で、そんなもろもろをもういちど総ざらいしてみます。これが当面の本業になるかもしれません。

◇久しぶりに本格的な「おもちゃ」に触れ合ってきました。東京のおもちゃ美術館で開かれた春日明夫さんのトイ・コレクションは膨大なストックから選ばれた古今東西のからくりおもちゃたち。その日は春日さんのギャラリートークがあり、ガラスケースの中から貴重なおもちゃを取り出して動かすことができました。なかでも、気に入ってしまったのはイギリスの作家ロバート・レースさんの素朴な作品。廃材や流木の味をそのまま生かし、ユーモラスなおもちゃに変身させています。のどから手が出るほどほしいというのは、こんな時に使う言葉かもしれません。写真のおもちゃ、しっぽを回すとヤギの鳴き声が聞こえてきます。

◇私も不思議なおもちゃを作りました。前回紹介した「ゆらゆらぐるま」に続いて、昔の電話機をモチーフに、指を入れて回転させながら、動きを楽しむと言うしろもの。ベッドに寝ていることの多い母親にも遊んでもらおうと渡したら、けっこういじってくれて一安心。その後いろんなバージョンに進化させましたので、またひろばで試してみてください。モニターも募集します。

◇もうひとつは、前に作った「ころころどうぶつ」の顔シリーズを十二支に変化させ、磁石を仕かけて「ゆらゆらどうぶつ」にしてみました。十二支の顔を円の中に収めるのに苦労しましたが、いかがでしょう。

◇「冬の小鳥」の映画はご覧になりましたか。韓国を舞台にフランスの監督が映画化しましたが、監督自身の体験も反映されているとのこと。名古屋では上映が終わっていたので、上京した折り「岩波ホール」で鑑賞してきました。養護施設に預けられたまま、親に見捨てられ、その現実を感じとるうちに心が壊れていき、亡くなった小鳥に自分をダブらせ、深く掘った土に抱かれて、立ち直りのきっかけを見つけます。重苦しい展開なのにどこか救われる気がするのは、主人公の芯の強さでしょうか。どこかでぜひどうぞ。  
「マザーウォーター」は一連のまったり系の映画シリーズの中でも、もっともまったりしていました。日頃あくせくしている方には、こんな人生もあるのだといい薬になるかもしれません。
 対局になる映画が新幹線の中で鑑賞したiPad劇場「ゴッドファーザー」。この名画もやっとしっかり見ました。ギャング同士の殺し合いの中に家族のきずなや強き父親像がちりばめられ、深い印象が残ります。さすが残したい50本に入る映画でした。

◇一日おもしろ学校ごっこの受付が始まっています。40回目なのに、スタッフも気づかずそのまま普段どおりの中身の開催です。それもおもしろ学校らしいですね。次回はちょっと記念的な企画を考えています。まだ定員に余裕がありますので、お知り合いの皆さんにぜひ宣伝ください。

◇いつもの学芸会なら、ひとりや二人のクラスでも、出し物をひねり出して参加してきましたが、今年は方針を変えて交流学年に仲間入りしました。  役をもらい、台詞を覚え、いっしょに歌い、それはそれで有意義ないい時間を共有しました。ほぼひと月間の練習時間の中で感じたのは、他の子どもたちの目のやさしいこと。舞台な苦手な子に対しても「ぼくたちが見ててあげるから」というメッセージがじんわりと伝わってきました。

◇最近、大人が楽しむ絵本の紹介をよく見かけます。先日亡くなったさのようこさんの「100万回いきたねこ」をはじめとして、大人なりにその人の気持ちに応じて解釈できる絵本があります。訳しし直された「おおきな木」もそうですね。
 この「おばあちゃんのおなか」も新聞に紹介されていました。元気な孫を包み込むさらに元気なおばあちゃん。たっぷり遊んでもらった余韻を残して別れがきます。その記憶が先の人生の糧になるはずです。
 そういえば、「トイレの神様」という曲も共通した思いが歌われています。植村花菜さんの実体験を元にした詩が心を打ちます。ハンカチを用意した方がいいかもしれません。

◇新着おもちゃはカードゲームを二つ用意しました。
 左は「どうぶつさがし」5ひきのどうぶつのうち、カードにない一匹の色と名前をあてるゲーム。四歳から遊べますが、記憶力のあやしい自分にちょうどいいかも。
 右は「ロッカ」というカードブロック。平面が立体積み木に見える遊びもできます。ゲームとしては神経衰弱風に同じ色集めが楽しめます。

■ご協力ください。
 工房づくりに伴い、実家の片づけを進めています。物を捨てられない親の世代の片づけに苦労していますが、こちらも体半分はその世代に浸かっています。そこでこんどのひろばの日には、まだきれいな食器や花瓶などの無料バザーを開きます。どれだけお持ちなってもいいので、ぜひご協力ください。

◆新聞記事より            (毎日新聞 朝刊 2010.11.18)    

 

 ◆◆12月の予定◆◆  ひろば 19日(日)・工房4日(土)