ひろば通信 10-12
ひろば 19日 工房 11日             

・発行 おもちゃのひろば  
・TEL&FAX 052-834-1986  
・Email toyhiroba@sa2.so-net.ne.jp
・HP http://toyhiroba.raindrop.jp/
   2010年12月17日(金)

◇寒がっているベコニアやシャコバサボテンを部屋に取り込み冬支度。朝は水まきの代わりに落ち葉はき。どんぐりから育てたと自慢していたナラの木の落ち葉が半端でなく、堆肥にもありあまりそう。来年の工事とともに姿を変えるかも。
 最近、わが家のリフォーム計画に呼応するかのようにご近所で建築ラッシュ。わが家は少し出遅れていますが家を建てるというのはとても「夢」を感じます。  十年前この家を建てたときは、ちょうど三谷幸喜監督の「みんなのいえ」という映画を上映しており、家族模様と建物プランの揺れ動きをユーモアたっぷりに描いていました。
 その映画に現実のプランをダブらせながら、「ひろば」付きの家ができあがりました。狭いところにいきなり深い穴を掘ってご近所の噂になっていたことを思い出します。さて、今度は「工房」付きのプラン。またまた木の香りのする空間ができあがるはずです。

◇以前から福音館書店の月刊「こどものとも」他をよく買っていました。低価格でいい本が手に入るのでかなり長い間つきあってきました。その中から単行本になったものも多いのですが、うすい普及版で読んだときの印象が強く残っています。たぶん娘たちに「読み聞かせ」をせっせとしていた時期とダブるのでしょう。こんな反応したな、なかなか寝なかったな、何度も読まされたなetc。それに加えて教室でも受けたなという思い出が加わります。そんなコレクションをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇今月に入り、娘の舞台を見に上京、飛んで帰り久しぶりに孫のアーちゃんの相手をし、職場では個人懇談、通知表づくり、その合間に映画やライブに出かけ、工房ではおもしろ学校の準備と本当に師走らしい日々。こんなリズムで過ごす時間も少しずつ短くなっていきます。
  三十数年こんなリズムの中でいろいろやってきたことのひとつが「ものづくり」。クラスのメニューに使おうと、食べ物、機織り、木工そして生き物の飼育、野菜や草花の栽培。例えば集めたマリーゴールドの花で草木染め。羊の原毛を手に入れ汚れを落として染めます。カーディングした後活躍するのは糸車。  この楽しくてたいへんな作業が休止して十数年。その眠っていた糸車をひろばのお仲間さんが復活させてくれました。修理も必要だったのですが、ちゃんと稼働しているそうです。この輸入機械を購入したのは二十年以上前ですが、部品を問い合わせたところすべてそろっていたそうです。十年持たない今の電化製品と比べてしまいます。
 こんな動きに刺激されて、工房構想の中に「機織りコーナー」を設置しようと考えています。

◇私の本職はずっと支援学級の担任をしてきましたが、とにかく「作ること」が好きでそれは一貫していました。何人も卒業させ、新しい子どもたちを引き受け、学校と言う空間の中でこの子たちをどう生き生きとさせるか、クラスの中だけ温室にしてもしかたありません。いろいろな子どもたちとの関わりの中で育っていく、そのこともずっと実感として支えになっていました。今回の「おは(おそいはやい)」の特集「え、うちの子もあの子も、発達障害!?」は自分の見解と異なる部分もありますが、とてもいい問題提議になっています。関心のある方はご一読を。

◇最近、気持ちをとても明るくさせてくれるニュースがトキの放鳥。佐渡を中心に少しずつ野生に還っていくトキが増えています。まだ産卵の知らせは届きませんが、間近でしょう。すでに日本生まれのトキはいませんが、こんな光景が見られるとは思っていませんでした。関係者たちの粘り強い努力に敬服します。こだわりって時には大切ですね。

◇赤ちゃん時代からのおもちゃを見直すと言う気持ちに呼応して、最適な映画を見ました。タイトルは「玄牝(げんびん)」。河瀬直美監督ならではのドキュメンタルタッチの映像で、お産の風景をとても美しく描いています。自然分娩を指向している岡崎の産院がその舞台。老いた院長の信念が妊婦たちの気持ちを勇気づけます。
 監督の言葉「今は私たちがよりよい方向へ向かうための過渡期・・あるべき命のありようを考えたとき、現代医療と、生き物として本能的な力を信じて行われた昔ながらのお産がそれぞれ支え合う---大事なのはそのバランスの取り方・・」

◇同じく、いのちに思いをはせるいい本があります。 「いのちのかぞえかた」(千倉書房)、映画「おくりびと」の脚本を書いた小山薫堂さんの絵本です。ひとりの赤ちゃんをめぐり、数字に物語を語らせていきます。例えば「クリクリした大きな目で、彼女は1日2万回、生涯で5億8400万回のまばたきをします。」「彼女が人生で友達とおしゃべりする時間は12年間。学校は彼女にとって当たり前の場所ですが、世界には学校に一度も通わないまま人生を終える子供が1億100万人もいます。」「彼女が電話をしている時間は2年間。それより10ヶ月多くの時間を、買い物のために費やします。」数字の根拠は不確かですが、つい出会いや時間を大切にしたくなる本です。

◇映画といえば「ノルウェイの森」が公開されました。あの村上春樹の世界をどう描くか興味津々でしたが、思いがけず感心してしまいました。役者の演技力もありますが、細かいところまで映像を大事にする監督のセンスが光っていました。大人向きの映画ですが、お勧めです。
 「ハリーポッター」は続きが待ち遠しく、結末は知っているものの映画の中に浸っていたい魅力がありました。

◇冬休みの読書には乙武くんの小説もいいですね。三年間の教員生活から生まれた本「だいじょうぶ三組」。あえて小説の形をとり、子どもたちとのやりとりがていねいに綴られています。彼の「五体不満足」な体からかもし出すエネルギーがどこから生まれるのかぜひ聞いてみたいものです。彼に出会った子どもたちの幸運がうらやましいです。

◇クリスマス絵本にもいろいろありますが、今年手にしたのは「ジップ&キャンディ---ロボットたちのクリスマス」です。作者はにしのあきひろ。これでピンと来る方はかなりお笑い通。漫才コンビ「キングコング」のひとりです。絵を見て感心し、ストーリーの小憎さにも感心。水嶋くん以外にも多才な人材は多いのですね。

◇教室でも片づけが進んでいますが、同時にバトンタッチの用意も始めています。そのついでに思いつく教材・教具を試作しています。先月の電話機風おもちゃに続いて作ったのは、迷路風教具。手で動かしたり、向きを操作してたどったり、つかのまの手遊びにはなりそう。似たものが教具として存在しているので、大っぴらな紹介は避けておきます。

◇クリスマスを前に新着おもちゃを選びましたが、なぜかとても細かい作品になってしまいました。 左は箱入りの円形モザイク。子どもの指には小さすぎますが、熱中する子もいそう。真ん中はひろばで意外と評判の「小さな大工さん」の追加パーツです。このおもちゃは本物の釘が用意されており、一見危険そうですが、子どもにはそこが魅力かもしれません。ときどき足下にご注意を。右のカードゲームが新着おもちゃです。せいたかのっぽのピエロを作った人が勝ちというシンプルなゲーム「クラウン」です。
 さて、今月はクリスマス前で特別貸し出しの月。そして、来月でリフォームのため少しお休みをもらいますので、今月と来月おひとり4個までおもちゃを選んでください。来月の分はしばらく預かりとなりますので、よろしく。ぜひ大きな手提げをお持ちください。
 おみやげのオーナメントは、昔の小さなバージョンを用意しました。ヒートンやひもも用意したので自分で作ってね。

◆来月は日にちも第二日曜になりますので、おまちがえなく。

?今月のひろばでも、無料バザーを開いています。まだまだすてきな食器類などがありますので、ぜひお持ちください。   

 ◆◆1月の予定◆◆  ひろば 9日(日)