ひろば通信 12-03             

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   2012年3月2日(金)

◆◆今月の予定◆◆  ひろば4日&18日 工房 10日&31日

◇梅も椿もつぼみのまま、まだ縮こまっています。今年の寒さは尋常ではない気がしますが、それでも球根たちも芽を出し、確実に春は近づいているようです。
 今年1年を振り返ると、去年の今頃は教員の仕事の締めくくりとリフォーム工事が同時進行で、片づけゴミ出しの毎日。清掃局に感謝の日々でした。作品になりきれなかった木片に謝りつつ、それでも物置はストックされた材木で満杯。そろそろこの辺で家具職人に転向しますか。

◇間もなく3.11から1年。名古屋ではあの気持ちの悪い長い揺れを思い出すぐらいですが、その後の惨状は信じられない光景。加えて原発事故、叶うものなら、時計の針をもどしたいと何人もの人が思ったことでしょう。
 さて、毎日新聞に手厳しい記事が掲載されていました。父親を引き継ぎ水俣の取材続けているアイリーン・美緒子・スミスさんは福島と水俣を対比させてその共通した10の手口を指摘します。
1.誰も責任を取らない/縦割り組織を利用する。
2.被害者や世論を混乱させ、賛否両論に持ち込む
3.被害者同士を対立させる
4.データを取らない/証拠を残さない
5.ひたすら時間稼ぎをする
6.被害を過小評価するような調査をする
7.被害者を疲弊させ、あきらめさせる
8.認定制度を作り、被害者数を絞り込む
9.海外に情報を発信しない
10.御用学者を呼び、国際会議を開く  
 半世紀たっても終わらない水俣病から学ぶものは重たいですが、福島の未来に少しでも役立てたいものです。

◇この日はまさに一日ものづくり。前の晩から寝かせておいたパンの二次発酵を仕込み、その後焼き豚づくり。タレに漬け込んでいる間に、パン焼き。職場が替わる度に持ち歩いている古いガス乗せオーブンが役立つこと。
 香辛料が効いた焼き豚を仕上げた後は、草木染めで染めた毛糸がまだかなり残っているのでマフラーづくり。長いたて糸もセットできる織り機を使いましたが、綜縞(そうこう)の部分がやりにくく、しかたなく例のクリップを使った形に改良。これがとても具合よく、スイスイと織れます。この織り機、まだ余分にありますので、ご希望の方には貸し出します。高機に仕かけた布は、織り上げてひろばのテーブルマットにしました。手伝ってくれた子、またやりましょう。
 織りが一段落した後は糸のこに向かい、今の職場への置き土産づくり。キューブパズルを20セット用意しているので。
 日が暮れるまで活躍してくれた工房空間。ものづくりが楽しめる場としてかなり見えて来ました。

◇「獣の奏者」の世界にどっぷりハマりこんでしまいました。文庫本二冊で終わるはずが、続編があるというのですぐ購入し、放映されたアニメをYouTubeで探し、コミック版も揃えました。 ゲド戦記と同様、全く架空の世界の架空の動物たちが登場する物語なのに、とてもリアルに迫ってくるのは作者の筆力に隠されたアボルジニの研究や生き物の生態の知識の裏づけがあるからでしょう。
 主人公エリンの凛とした生き方に拍手を送りつつ、別巻も読み終わり寂しいかぎりですが、この作者の別のシリーズもたくさんあるらしいので、またご紹介します。

◇塩麹がやけに評判です。ついわが家も乗って試したところ、予想以上の効果でした。鶏肉も少しすりこんでおくだけで、普通よりとても柔らかい歯ごたえに焼き上がるし、サラダにもドレッシング代わりに使えます。万能調味料と言われますので、次はぜひ手づくりに挑戦してみます。

◆塩麹の作り方
○材料 米麹200g 塩80g 水は適量(ひたひたになる程度)、塩はお好みに応じて加減してください。麹と塩の比率は3:1程度を目安にします。
○作り方 米麹と塩をまぜ、ひたひたになる量の水を加え一日置く(容器はステンレス・金属製は不可)。麹は水分を吸うので、2日目もひたひたになるよう水を加える。以後は容器にふたをして温かい部屋に置き、一日一回かき混ぜる。 一週間ほどで完成。保存は冷蔵庫で。
○使い方 塩麹を使った鍋が人気ですが、漬物などのほか、調味料としてさまざまな料理に利用できます。みそ汁に使ってもおいしい。残った米麹は冷凍室で保存できます。(耕す会お便りより)

◇「三丁目の夕日'64」を楽しんできました。東京オリンピックの頃、中学2年の自分としては本当に同時代を生きていました。前夜祭では後楽園で吹奏楽演奏をしたり、マラソンの応援に狩り出されたり、華々しい場に興じていましたが、その後のほろ苦い青春時代を思うと、このオリンピックはかなり突出した出来事だった気がします。
「日本列島-生きものの物語」はちょっと美しすぎる映像が気がかりでした。もちろん自然破壊や絶滅が心配される光景ばかりではつらいですが、子どもたちへのメッセージを語るのですから、もっといろいろな視野から見せてほしかったと思います。
 アカデミー作品賞にもノミネートされていた「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」は見応えがありました。9.11の後、父の死を受け入れるまでの少年の葛藤の足跡を老人や母親のポジションをからませて、ていねいにたどっていきます。子どもとの距離をどう保つか、大人のあり方をひとつ教えられた気がしました。

◇京都の松島さんから注文しておいたおもちゃが届きました。「ラリー」というサッカー風のシュートゲームです。操作棒を入れ替えると難易度がぐっとアップします。盛り上がりすぎるのが心配です。
 今月は新着おもちゃが貯まってしまいました。まずは復刻したポキポキ人形。いろいろなポーズが楽しめます。「シェー」までできます。(ご存知ですか。年がばれますね。)  カードゲームは「アイスに夢中」コーンカードの上にアイスを積んでいきながら、注文カードを集めていきます。いちどやってみないとね。
 おまけに「リグノ」のサンプル写真も購入しました。こんなに遊べるとは・・・。

◇ひなかざりの自慢は、小黒三郎さん自作の組み木びなを持っていること。ご本人は回収したいそうですが、わが家の宝物。もうしばらく飾らせてもらいます。
 工房でも前の熱田からまたいで数年がかりで完成した組み木ひなのお便りが届きました。こうしたものづくり、時間をかけるほど味が出るものですね。
 
  

 ◆◆4月の予定◆◆ ひろば 1日(日)・15日(日)/工房 7日(土)   春の工作教室 4月28.29.30   詳細は後ほど