ひろば通信 14-01       
・発行 おもちゃのひろば  
・TEL&FAX 052-834-1986  
・Email toyhiroba@sa2.so-net.ne.jp
・HP http://toyhiroba.raindrop.jp/
   2013年11月28日(木)

  ◆◆1月の予定◆◆ ・ひろば 19日(日)・工房 25日(土)

◇穏やかに1年が始まりました。人より余分に冬休みがあることをいいことに、作品作り、大掃除、剪定、読書、映画鑑賞と充実した日々を過ごしています。
 元日が誕生日のアーちゃんのプレゼントまでできてしまったのは余裕があった証拠(いつもはひと月以上遅れます)。今年のプレゼントは昨年のミニ観覧車に続いて、アリスの作品から、ミニティーカップにしました。歯車のかみ合わせが比較的スムースに行っている作品なので、ちゃっちゃと作り出したのですが、ミニにしたらうまく歯車がかみ合わず、1ミリ単位の微調整に一苦労。からくりのむずかしさを痛感しました。まだまだ修行中です。

◇年末の大掃除をかねて、ひろばの一角に畳コーナーを作りました。ジョイントカーペットを使ったたった一畳ですが、ちょっといい感じです。お知恵をくださった方ありがとうございました。

◇DVDで借りている「大草原の小さな家」がようやく最終シーズンになりました。原作もほぼ読んだつもりですが、こんなに見続けるとは思いませんでした。長女がまだ小さい頃放映していて、時々いっしょに見ていた記憶がありますが、ふとしたきっかけで見直してみたら、まさに大草原を家族愛で乗り切って行く姿に、ついハマってしまいました。
 幌馬車で移住してきたローラとメアリーの姉妹が父と建てた小さな丸太小屋に住み、人生を過ごしていきます。ほんのささいな小さなドラマから人生を揺るがす出来事までまるで「北の国から」のように同じ配役で展開していきます。失明したメアリーは盲学校の教師に、おてんばのローラも念願の教師の職につき、新しい家庭を持ちます。父のチャーリーはその後も孤児を家族に引き取ります。アメリカの良心が象徴されているようで、鼻につくこともありますが、見終わってホッとする展開に30枚以上のリクエストが続いています。

◇昨年見た映画は約40本。ほぼ毎週1本というペースですが、どんなに感動してもすぐストーリーを忘れてしまう自分としては、2度見ることとDVDを買ってしまうことがその映画の分かりやすい評価。昨年2度見たのは軽いノリの「ローンレンジャー」と「風立ちぬ」。前者はおもしろさだけで、後者は宮崎監督の真意をもう少し知りたくて。ジブリの作品は映像の美しさの背景にある意図までこだわっているところがあるので、それこそ繰り返し見るファンが多いのでしょう。宮崎駿の文庫本「風の帰る場所」を読むとこれまでの映画づくりの本音がよく分かります。
 最近2度目なのが「かぐや姫の物語」。シンプルな映像の構成も斬新で、かぐや姫をひとりの少女として描き、その心の変遷もていねいに追います。後世に残る作品になるでしょう。
 昨年のベストワンは「もうひとりの息子」。すでに紹介しましたが、取り違えられた二人の若者がいい。国境、民族を越えて絆を深めて行くところがものすごく救いになっています。続いてはスペインアニメの「しわ」。介護施設でも認知症が進む中、老人なりに生きている証を追い求める純な姿に泣けます。こちらはDVDをご用意しましたので、まだの方はぜひご覧ください。
 ちなみに昨年のその他の一押しは「じんじん」。娘との別離を絵本に託して父の思いを伝えます。「渾身」も隠岐の島を舞台した愛を感じる作品。「二郎は鮨の夢を見る」は職人とはが分かります。「ペコロスの母に会いに行く」は見送った母を思い出しつつ、介護は国民の課題だと思えます。なぜか邦画が並んでしまいました。

◇映画の話題が続きますがサザンの曲にも泣ける「永遠の0」をお待ちかねで見ました。整備兵だった父を思い出しながら岡田准一の演技に酔いました。父とのつながりは映画の中に出てきた古いコンパス。工業学校に行っていた父の残した製図道具の中に同じコンパスがあり、最近図面を書く時に使用していたのです。ひとり思わず悦に入っていました。

◇そのコンパスを使って書いたビー玉作品がたくさん並びました。クリスマス前にはツリーをかたどった作品を考え、ビー玉を落として遊べるようにしてみました。ハートのリース風のものと壁掛け作品も増えてきました。思えば赤ちゃんのガラガラ代わりという発想で始まったこの作品。音と動きを楽しむだけですが、いろんなパターンができました。平面的なものはそろそろ打ち止めのような気がしますが、こんどはぐるぐる回転するような立体作品にならないか初夢を見ています。

◇立体と言えばラグーナ蒲郡で開催中のジブリの立体展示を見てきました。平成ぽんぽこのタヌキに迎えられた展示館の中はまさにジブリの世界。ジブリ美術館やアリエッティの巨大な立体展示を思い出しながら、ファミリーでとても楽しめる展示になっていました。童心に還れます。
 ついでに寄った竹島水族館には驚きました。これまでの水族館で見たこともないアマゾンの不気味な淡水魚を始めとして、珍しい魚がたくさん展示されています。そして、説明書きがおもしろく飼育員さんの感想文になっています。食べた体験まで掲示されていたのにはあきれましたが、水族館がとても身近になりました。料金も格安です。

◇しばらく離れていた重松清の「ゼツメツ少年」を読みました。本屋でそのタイトルがふと目に止まり、手に取りました。普通は書評や人のお勧めで選ぶことが多いのですが、今回は全く自分の感で選びました。いったん彼のブームは終わっていましたが、今回はその初心の頃の感動が蘇ってきました。いじめを受けている三人の少年少女が自らの存在、生きている意味を問い直し自分の言葉で見つけて行く過程と、物語の構成がとてもユニークでこの小説のキーワードである想像力が試されます。ドラマの仕掛けと遊びにもご注目。 ◇また岩波新書ですが「風に吹かれて」で有名な「ボブ・ディラン」は彼の全貌を分かりやすく教えてくれました。フォーク世代の私たちから神様と呼ばれ、その変遷はファンの動揺を誘い、非難されていたことも思い出しました。誤解もたくさんあったことがこの本から分かります。にもかかわらず、一貫として自分の音楽を貫き、ビートルズを始めとして多くのミュージシャンに影響を与え続けてきました。初期の作品しか知らない私は思わず最近の曲をダウンロードしてしまいました。このすごい人のライブに春になったら出かけてきます。

◇年末のショックなニュースは大滝詠一の逝去。ほとんど同世代ですが、そのしゃれた音づくりはジャンルを超えていました。オーディオの知識はもちろんですが、ガーディニングにハマったり毎年山下達郎との新春放談で今年は何が出て来るか楽しみでした。5枚ある彼のLPレコードを流しながら追悼しています。合掌。

◇先月ひろばの年中行事でクリスマス絵本を展示しましたが、今年2冊増やしました。まず「ピーターラビットのクリスマスのおはなし」です。ポターさんの代わりに本を作ったのは女優のエマ・トンプソン。絵もちょっと原作とちがいますが、ピーターとベンジャミンが知恵をしぼってマクレガーさんにむかうところは原作の雰囲気のままです。
 もう一冊は福音館のこどものともシリーズより「こうさぎのクリスマス」。40年近く続くこのシリーズですが、いまだにときどきチェックしています。あきらめていたクリスマスがすてきな結末になります。
 後一冊は大人向けの絵本。 「百年の家」というタイトルで「ちいさなおうち」を思い出すストーリー。

◇今月の新着おもちゃはゲーム通の方のおすすめの2作品。ポードゲームの「ブタが飛ぶ」とカードゲームの「カタルタ」。ブタの方はたくさんの動物の特徴当てゲームでスピードと勘が試されます。今職場の子どもたちがハマっているので、しばらくひろば専用でお願いします。「カタルタ」はお話が苦手な局面を越えるのに最適なカード。話をひねくり出す快感がたまりません。ぜひお試しを。

 

◆◆2月の予定◆◆  ・ひろば 2日(日)/16日(日)  ・工房  8日(土)/22日(土)    

 ?本年もよろしくお願いします。