ひろば通信 14-12       
・発行 おもちゃのひろば  
・TEL&FAX 052-834-1986  
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   2014年11月29日(土)

 ◆◆12月の予定◆◆
・ひろば 7日(日)、 20日(土) ・工房  13日(土)
・おもしろ学校ごっこ 6日(土)

◇秋の特別工作教室も4回目になりました。今年は長野から小松強志さんを招いて、糸のこワークを堪能しました。小松さんとはおもちゃ会議や組み木創作の会を通した古い仲ですが、中でも名古屋でのおもちゃフェスティバルの時、実行委員としていっしょに汗を流し、会場レイアウトを担当した彼のセンスに感心した記憶があります。
 午前中は「森の時計づくり」飾りに使う枝や木の実などは長野の森で集められ、きれいに梱包されていました。加えて、参加者それぞれにもおみやげが渡されます。中にはリスが上手に割ったクルミや乾燥させた星形の柿のへたなどなど。そのとき工房の中に山の風が吹き込んできたような気がしました。
 時計の形は思い思いに自由に糸のこで切ります。大胆にさっさと切り出す子どもたちと比べて大人の方のとまどいが対照的でした。   枝をさし、長さや間を整えると時計の上に小さな森が登場。文字盤も細い輪切りの枝や木の実を使うとまもなく森の時計の完成。仕上げは針の長さもそれぞれに整え、例の柿のへたを秒針の代わりに使うとカチカチとかわいい動きが実現。どれひとつ同じ物がない、力作が並びました。
 小松さんはただ、作り方をていねいに教えるだけでなく、その材料にも注目させ、すべて自然からの贈り物であることを強調していました。持ち帰った時計を見る度に子どもたちがそんな小松さんの言葉を思い出してくれたらと思います。
  午後は打って変わって「たまごの組み木づくり」このたまごシリーズは今や小松さんの代名詞にもなりつつあります。シンプルなたまご型の中に5種類の恐竜が収まるなんて、並みのセンスではありません。今回は彼がどうやってデザインを完成していくか、詳細に語ってくれました。メモの切れ端まできちんとファイルしてあるプロの姿に、いつか続いてくれる子どもが育つことを夢見ています。  糸のこ作業が早く終わったので、色塗りが始まりました。白木のままの方がいいのにというこちらの本音は隠しておいて、子どもたちの自由に任せました。小松さんも静観。でもいい感じに仕上がる子が多く、これもデザインのなせる技かと改めて感心しました。

◇今月の工房は1回だけですが、特別のデザインを用意しておきます。まず、小松さんのたまご組み木。たくさんデザインシートを提供していただきました。毎年この時期に挑戦される来年の干支の組み木(小黒三郎さんデザイン)も注文してあります。おまけは小松さんのスマホスピーカー。Facebookで私が紹介したのをヒントに組み木風にデザイン。しかもスピーカーメーカーで有名なボーズ製の構造を真似たそうです。どうもやることが半端じゃないですね。音も格段に広がっていました。欲しい方は挑戦してください。

◇すてきな絵本が刊行されました。先日のおもちゃイベントでも紹介されていましたが、相沢康夫さん一押しの作品。何とどのページにもかがみが使われ、ただ反対側に映るだけでなく、ものすごく立体的に見えるのです。「きょうのおやつは」ではおいしそうなホットケーキを作ります。「ふしぎなにじ」では虹の世界を旅行できます。(わたなべちなつ作、福音館書店)
 もう一冊は「へいわってすてきだね」(詩 安里有生 絵 長谷川義史)有生くんは6歳でこの詩を書き、沖縄の戦没者慰霊祭で朗読したそうです。私は夏のイベントで、女優のいのこふくよさんの朗読で聞きましたが、心にしみてきたのを思い出します。今選挙戦が始まっていますが、うわついた論議にますますこの国が危うく感じます。せめて全立候補者に熟読してもらいたい気がします。

◇毎年、12月のひろばではささやかにクリスマスオーナメントのプレゼントをしています。だいぶいろんな種類が貯まりましたが、今年も新作を提供します。デザインは雪の結晶です。結晶の写真を見ながら描いてみました。六角形の中にフリーハンドで形を埋めていくのは、とても楽しい作業でした。一応8種類切りましたので、お好きな形を選んでください。他のオーナメントも用意しておきます。

◇桜山の「いこいの家」というデイサービス施設で、ときどきワークショップをすることになりました。養護学校などに通う中高生に工作指導を頼まれたのです。いずれは糸のこ工作にチャレンジさせたいのですが、しばらくは様子見で、組み立て動物などのキットに付き合ってもらっています。磨いたり木の棒を打ち込んだり、彼らの一生懸命な姿に支援学級時代を思い出しました。36年分のストックからいい材料を掘り出していきます。

◇罪な本を読んでしまいました。町工場や職人を訪ねたレポート「道具にヒミツあり」(小関智弘著、岩波ジュニア新書)です。ボールペンの球に始まり、鯖江市のメガネ、携帯のバイブモーター、航空機から進化した自転車などなど、ものづくりファンの購買欲をそそるレポートが並びます。とどめはヤイリギター。可児市に工場を構え、70年。内外の有名なアーティストも愛用している楽器はすべて手づくり。ついに工場見学に行くことにしました。かなり高額ですが、気に入ったものがあれば思い切って購入するつもり。(流行の自分へのクリスマスプレゼント?!)ギターはまったく独学で、高校生の頃姉からもらったガットギターと長く付き合ってきました。ピアノが弾けない先生は、このギターで子どもたちと音楽を楽しみ、学芸会の伴奏にも使ってきました。このギターに感謝しながら、本物の音を味わってみます。

◇今月の新着おもちゃは、前から欲しかった「ツミニー」です。車が倉庫に入ると、積み木を積んで出てきます。この単純な繰り返しがたまりません。制作は別の小松さんの「おもちゃのこまーむ」彼のセンスもなかなかです。もうひとつトーテムサンタの大でやっと3人のサンタがそろいました。皆さんの家には何が届くかな。  もちろん、今年も冬休み前特別貸し出し(おひとり3つまで)をご利用下さい。

◆◆1月の予定◆◆ ・ひろば 18日(日)

                     ・工房  24日(土)

?楽しいクリスマスとよいお年を    来年もよろしくお願いします。