ひろば通信 16-10            
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   2016年10月1日(土)  

 ◆◆10月の予定◆◆ ・ひろば 2日(日) 16日(日)
           
・工房  8日(土) 変更しました。
・秋の特別工作教室 30日(日) 
     「からくり人形を作ろう」講師 糸日谷 晃さん

◇わが家の秋の便りはここのところ琉球朝顔が教えてくれます。藍の絞り染めのような模様の花が毎朝数輪咲き、目を和ませてくれます。
 もうひとつ夏の花として購入したブーゲンビリアが、この季節になってもういちど咲き出し、株も大きくなっています。きびしい残暑に応えてくれているのかな。

◇はじめて収穫できたオリーブの実。わずか十数個ですが、せっかくなので塩漬けにしました。4ヶ月も待てばおいしいつまみになるそうです。

◇月灯り移動劇場の名古屋公演が終わりました。少し演出は変えてありましたが、今回は小さな観客がたくさん集まり、会場の雰囲気からちがっていました。不思議なストーリー展開にどんな反応するか楽しみでしたが、とても静かに鑑賞していました。木のおもちゃも多少役立ったかもしれません。
 この企画、移動式のテントも構想に入っており、そのお披露目が別の日にありました。組み立て式のユニークなデザインでしたが、パーツが重たく、移動は容易ではないようです。この先どう展開するか未知数ですが、もうしばらくおつきあいすることになりそうです。何せ娘がらみですから。

◇中川区の区民祭りに使いたいと木のおもちゃの動物を頼まれました。最初単純なデザインを考えていましたが、昔作った合板の動物を思い出し、もう少し立体感が出るように厚い板で作り直してみました。これがなかなか迫力があり、どうせなら両方セットで手渡すことにしました。どんな風に使われるか楽しみです。 (中川区民祭り 10/23 露橋公園・露橋小学校) 

 


◇連休のある日、「ズートピア信州」を訪ねてきました。小黒三郎さんのふたつ目の記念館です。4年前にオープンし、早く行きたかったのですがようやく実現できました。長野駅からさらに電車とバスを乗り継ぎ、ついた社は大きな古民家を改造した館。展示館と工房のふたつの棟に分かれ、そこを緑豊かな雑木林が取り囲みます。館の中には所狭しと小黒組み木が並び、その数に圧倒されます。小黒さんに「ほとんどの作品が並んでますね」と聞くと、「僕のデザインはまだまだあるよ」とのこと。恐るベしです。
 私が最初の頃懸命に切っていた初期の作品も並んでおり、自分の原点を改めて感慨深く鑑賞しました。

◇支援学級の担任時代からときどき学校でパンづくりをしていましたが、今は工房の台所でそのときのガス乗せオープンを使っています。ところが最近のガスレンジは安全装置が完備され、高温になるとすぐ自動消火してしまいます。そのため温度が上がりきらず、なかなかうまくパンが焼けません。半ばあきらめかけていましたが、念のためガス会社に相談メールを送ったら、炎を高くしてセンサーから離せばよいとのこと。試しにレンガを置いて底をあげたら、温度もしっかり上がり、今調子に乗って何度もパンを焼いています。いつかごちそうしますね。

◇「レッド・タートル」はとらえ方が難しい映画かもしれません。全編セリフがなく、さけびや波の音、鳥のさえずりなどの自然音と静かなメロディーの中で、島にたどり着いた男の物語が展開します。日本の今昔物語も取り入れたようなファンタジーな面と津波に象徴される現実面がうまく取り込まれています。人の生と生 き方の選択、幸福って何だろう 等々、見る人によっていろいろ な印象が残るアニメです。
 絵本も同時に発売されました が、文章ではっきり表現してし まうと何か印象が違ってしまう 気がして難しいなと思いました。
 ぜひ見比べてみて下さい。

◇ビートルズのドキュメンタリー映画を見ました。リバプールに4人が集まり、ヒットチャートを上りつめ、世界中を熱狂の渦に巻き込んでいく過程が克明に綴られます。健在しているポールやリンゴのインタビューも交えて今だから話せる4人の素顔が語られます。同時代にちょっと遅れてファンになった私としては重なる部分は少ないのですが、遠い記憶がよみがえってくる気がしました。残した曲すべてが美しいと言われる不世出のグループ、ぜひ後世に伝えたいものです。もういちどボールが日本に来てくれることを切に願います。

◇ドキュメントつながりで、洋画好きな母もファンだった「イングリッド・バー グマン」も堪能できました。「カ サブランカ」に象徴される絶世 の美女が母として、女としてそ の生涯を演じきっていく道程が フィルムからひしひしと伝わっ てきます。最近アンチエイジン グ批判の記事が出ていましたが、 当時から彼女はそれを実践して いました。どんな逆境でも凛と胸を張り、堂々としている姿は時代・性を超えて人生の鏡のようでした。

◇ラジオで絵本専門店「トムの庭」の月丘さんがお薦め絵本を紹介されていました。それが「なんでもないなつの日」(岩崎書店)。ある夏の夕方、農家にたそがれの時間が訪れます。動物たちにも子どもたちにもたそがれはやってきます。全編のトーンもたそがれています。かぐわしい草のにおいが漂ってきそうな絵本です。もうひと月前に紹介するべきでした。
 もう一册は五味太郎さんの「海は広いね、おじいちゃん」(絵本館)。かなり前の絵本ですが、手元になかったので購入しました。海に遊びにきた孫とおじいさんのやりとりに宇宙人がからみます。配置のうまさとユーモアが五味さんの真骨頂を発揮しています。

◇動物写真家の星野道夫さんが亡くなって20年。今年は特集本が何冊も出ています。写真集もエッセイもほとんど蔵書としている身にはどれも気になりますが、二冊厳選しました。一冊は奥さんの星野直子さんが監修した「別册太陽」。幼少期の写真や青年時代の手紙、取材中の日記やメモも掲載され、星野さんへの愛情がひしひしと感じられる一冊になっています。まるで絵本を開いていくようにすっと読めてしまいます。
 もう一冊は雑誌「コヨーテ」の特集。数年前にも特集がありましたが、今回は星野道夫の旅の足跡にしぼり、動物写真から、先住民たちの神話物語、生き方への共感が彼の中にだんだん深まっていきます。とにかく地球規模で生命を俯瞰できる希有な方です。

◇次のおもしろ学校のメニューを考えているうちに機織りの新しいバージョン、丸型織り機を思いつきました。既製品でも見たことがありますが、糸のこで切れる形をデザインしてみました。問題は縦糸にあたる部分が奇数になるように分割するので、どうしても半端な端数になってしまいます。でも、丸いデザインもおもしろいので、しばらく試作してみます。   

 ◆◆11月の予定◆◆ ・ひろば 6日(日) 20日(日) ・工房 12日(土)
・秋の特別工作教室2 23or26 (詳細は後ほど) ・卒業生の会 13日(日)