ひろば通信 18-01      

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   2018年1月5日(金)  

 ◆◆2018年1月の予定◆◆          
・ひろば 21日(日)
・工房  13日(土)  27日(土)

・おもしろ学校スタッフ学習会 7日(日) ・卒業生の会 14日(日)   本年もよろしくお願いします。

◇珍しく紅白歌合戦を最後まで見ました。大概途中でふとんにもぐってしまうのですが、安室奈美恵のラストステージや桑田佳祐の登場を意識してか、じっくり見てしまいました。紅白をはじめとして最近はテレビ離れが進んでいると言われますが、古い世代のわが家ではまだまだテレビの存在は大きく、ブラウン管画面のままご健在です。
 昼ドラ「やすらぎの郷」の後放映していた「トットちゃん」でも黒柳徹子の半生を通してテレビ放送の足跡を描いていましたが、小学3年の時わが家にテレビが来てからのつきあいですからなかなかこの関係は切れません。もっとも最近はBSチャンネルを見ることが多いですが。

◇テレビ以上にラジオも好きですが、工房でよく聞いているソニーのラジカセがこわれてしまい、しかたなくインターネットでラジオを聞いていましたが、一か八で修理してみることにしました。ねじを全部外し、ケースをこじあけて、空回りしているラジオ部分の周波数をよく聞いている放送に合わせそのまま固定。何とこれで復活しました。このラジカセ、音がいいので捨てがたくまた寿命が延びました。

◇今年もクリスマスの後シャコバサボテンが満開になり咲き誇っています。夏過ぎから新芽が出るとひとつひとつ摘み取るようにして大事に手入れしているせいでしょうか、年々株が大きくなり窓辺からはみ出すくらいになりました。そろそろ株分けが必要かもしれません。

◇正月というと元旦が誕生日の孫のアーちゃんへのプレゼントづくりが待っています。すでに中学生になった彼女には単純な木のおもちゃはそろそろ卒業かもしれません。そこで最近ちょっと考えた薄い合板を使っての卓上モビールをデザインしました。好きな形はハートだろうということで図面を描きましたが、これがなかなか難しくこんな感じになりました。難関は細いテグスが通る穴を薄い板にあけるところ。うまくあいたと思ったら板が割れてしまったり加減の調整が修行になります。

◇修行といえば、前に紹介したこんどのアートイのテーマ「絆」に関する作品を思いつきました。「ちいさなおうち」を描いたバートンさんのもうひとつの有名な絵本「せいめいのれきし」をベースに、生命の変化を時代を追って表現してみることにしました。その時代ごとにその環境を生き抜いた様々な生き物たちは次の時代の生き物へとバトンタッチしていきます。それは「絆」と呼んでいいのではと自分なりの解釈です。
 幸い、合板で作る生き物はこれまでたくさん作って来たので、それを生かすねらいもありました。ただ、並べた方が問題。絵本では時代ごとに螺旋のようにぐるぐると表現しているので、それをヒントにまず螺旋階段を考えました。展示スペースは限られているので、その階段に乗せるには相当小さな作品になります。ここでコピー機が活躍して縮小にするのはいいのですが、切る部品もかなり小さくなり、しまいには糸のこの刃のすき間から落下して探すのに一苦労。そのため落ちない工夫も考えました。また組み立てる丸棒も細くなり、穴あけの修行が始まりました。
 それでも新しくデザインした生き物も加えて数はそろって来ましたが、問題は絵本にある人類が登場してからの場面をどう表現するかで今悩んでいます。

◇螺旋階段が形になったので、それを使ったおもちゃにならないかと考えました。支柱なしでどこまで支えられるか構造上の問題もありますが、一応木片ではどこまでも行きそうな感じ。上から球体がぐるぐる落ちてくるように壁をつけ試作してみるとけっこう楽しい作品になりました。これも実は「絆」にこじつけ、生命体を構成する遺伝子のDNAがらせん状にからんでいるところから、生命の絆をたどればここに行き着くのではと拡大解釈しました。ところでだれかこのおもちゃの名前を付けてほしいな。

◇そんなわけで今年は2日から工房作業を開始していますが、そこに便乗したのはEさん。彼女はふたりの女の子のお母さんですが、工房デビューは小学生のとき。何と最初のアパートひろばでの野外工房がデビューでした。その後上京するまで工房の常連で、お子さんができてからは、わが子にと、宿題を抱えて名古屋に帰ってきます。その当時から今に至っている数少ないメンバーですが、ひろばと工房が合体した今の状況がいちばん役立っているかもしれません。
 今回の宿題は小黒三郎さんデザインのおひな様五段飾り。ケースも探し出して準備万端。何年か越しの作品ですが、この姉妹にはふつうのこと。それでも最後には仕上げてしまいますから、なかなかの粘り腰です。上の子もお手伝いに参加してほほえましい中での作業に理想の親子の姿を見た気がしました。親が子どもためにおもちゃを作っている姿を見せて子育てをしてほしいというのは私自身の願いでもありましたから。思わず段飾りの台を作ってプレゼントしてあげました。さて、彼女に続くのはだれかな。

◇正月の年中行事になりつつあるのは親子そろっての映画鑑賞。今年は一昨年の7に続いての「スターウォーズ8」。かつての主役ルークがどのように登場するか興味津々でしたが、期待を裏切らない仕上がりでした。監督は変わってもストーリーの流れは脈々とつながっており、新しい世代を無理なく取り込む手腕がにくいです。来年が待ち遠しい!  
「鎌倉ものがたり」も楽しい映画です。鎌倉を舞台にもののけが普通に登場し、黄泉の国を行き来するシーンはジブリの映像がかぶりますが、ファンタジーだと思えば納得できます。見終わるとほっこりすることうけおいです。

◇ファンタジーといえば、テレビ放映が始まってしまった「精霊の守人」を読み終わり、別巻の「孤笛のかなた」も読み終わってしまい、今上橋ファンタジーが恋しいです。記憶に残りにくい私の脳には毎回新鮮なので、他の作品を再読してもいいのですが、読みかけ本も貯まっているのでしばらくがまん。
 少々がまんして読んだ「わたしを離さないで」はノーベル文学賞を取ったカズオイシグロの一押し作品。寄宿舎つきの学園の中の他愛ないやりとりが続き、なんじゃこれと思ううち、彼らの冷酷な処遇が徐々に明らかにされてきます。それがはっきりするにつれ、その他愛ない会話が命を帯びてきます。その辺の絶妙さが賞の評価かなと勝手に納得。
◇コミックファンの方にお知らせ 「銀の匙」最新刊14巻と「ブルージャイアント」最終巻10巻を購入しました。

◇先月のひろばが終わってから、注文していたサンタのおもちゃが届きました。スロープ人形のシリーズですが、大きなおなかを揺らしながら歩く姿はサンタのイメージそのものです。

◇新しい絵本を紹介します。「おなみだぽいぽい」(ごとうみづき著、ミシマ社)。授業で先生の言うことが分からなくて、なみだを流したねずみくん。なみだがしみたハンカチやらパンの耳を天井になげるとトリたちが気にいってしまいます。おかげでねずみくんは・・・。すてきなコラージュをお楽しみください。   

 ◆◆2月の予定◆◆ ・ひろば 4日(日) 18日(日) ・工房  10日(土) 24日(土)