ひろば通信 18-03       

・発行 おもちゃのひろば  
・TEL&FAX 052-834-1986                                 
・Email toyhiroba@mediacat.ne.jp
・HP http://toyhiroba.raindrop.jp/
   2018年3月1日(木)  
◆◆3月の予定◆◆ ・ひろば 4日(日) 、18日(日)
          ・工房 24日(土)、31日(土) (春休み工房開放日です。)


◇クリスマスローズが咲き出し、梅のつぼみもやっとふくらみ始めました。春の知らせを待ちかねるように、せっせと土の準備をしています。プランター栽培が中心のため、土はずっと前からの使い回し。秋から貯めてある落ち葉を粉砕して寝かした自家製堆肥と古い土を混ぜてリサイクルしています。それにしても秋に芽を出した草花の苗が外置きではなかなか成長せず、しまいには縮んでしまうこともあり、今年の寒さを物語っています。もう少しの辛抱だよと見守っています。

◇納戸の整理に続いて、これまで「おもしろ学校」や職場で長年楽しんできた「ものづくりグッズ」の整理もしました。いくつかは後輩の教師たちに引き取ってもらい、彼らのネタの一部にしてもらいました。まだいくつか残っているので、いつか特別ワークショップを企画するつもりです。
 そのとき見つけたのは、いわむらかずおさんの14ひきのねずみの古いカレンダー。何年も購入していたのでたくさん絵が残っています。捨ててしまうのは惜しいので、いつか作ろうと思っていたパズルを作りました。
 まずは分解して遊べる絵合わせパズル。難易度を変えてとりあえず2種類作ってみました。ヒントの絵が下じきになっていますので、小さい子でも遊べます。
 もうひとつは、昔長女が小さいときよく遊んでくれたサイコロ絵合わせパズル。白ボールで作った8個のサイコロに4分割した絵を貼っていきます。さて、この中にいくつの絵が隠れているでしょうか。その絵をカレンダーから選び仕上げました。ポイントはサイコロを作ったとき、へりのところにマスキングテープを貼ること。絵は2ミリ小さくすること。これで見栄えがよくなります。バラバラにしてしまうとなかなか頭を使いますよ。
 この出来上がりに気をよくして、もう少し小振りのサイコロパズルも作りました。絵は五味太郎の動物絵を使わせてもらいました。
 これらはかつて支援学級の教具としてクラスに置いていましたが、おもちゃのつくり手としては、どこかで宣伝するような「知育玩具」的な作品には抵抗がありました。教具として数や形を身につけさせる目的であれば、それなりにデザインした作品はあるし、それを利用すればいいのですが、おもちゃとして扱うなら、遊びに徹したいと思います。この辺の境界はとても微妙ですが。

◇先月のひろばで、カードゲームをチョイスしていたら、単純なメモリーカードがないことに気づきました。神経衰弱として遊ぶ物ですが、たぶん職場にプレゼントしたのでしょう。そこでこれもいつか作ろうとストックしておいた絵柄を使い、カードゲームに仕立てました。この絵は有名なキーナ社というおもちゃ会社のシンボルデザイン。かつておもちゃ探しをしていた頃、吉祥寺の輸入玩具店ニキティキさんで、おもちゃ入れのふくろとしていただいたと記憶しています。中には4枚も同じ絵があるので、あるカードゲームをまねして4枚そろったらもらえるルールにしました。先月のひろばで試作を子どもと遊んだら見事に完敗しました。

◇そのカードにヒントをもらい、これを立体にしてはめ込むパズルにしてみました。つまり相棒を探しながら神経衰弱を楽しみ、はめられかチェックしていきます。さらに今年のテーマ「絆」を意識して、互いに切っても切れない相手を見つけるというおまけも浮かんできました。本当にこじつけですね。

◇そんなわけで、かつて作っていた、作りたかったおもちゃに最近こだわっていますが、そのひとつも仕上げました。小さな輪投げおもちゃで、壁面に飾って楽しむもの。ネタ本は、「ゲームの本」というオーソドックスなゲームがたくさん網羅されているすぐれもので、いくつか教具にさせてもらっていました。デザインも洋書からお借りしてオリジナルっぽく仕上げました。これもコツをつかむまでなかなか手強いですよ。

◇私が現役の頃は、毎年クラスの「文集」を作る習慣がありました。学級通信を毎日のように発行している同僚もいて、互いに大いに刺激になったものです。
 私の出だしは通級制の「ことばの教室」だったので、学級通信をどうしたか記憶があいまいでしだが、探したら週刊で発行していた通信が見つかりました。さすがに文集は作りませんでしたが、PTAの図書部に協力して文集作りのお手伝いやら原稿の投稿をしていたようです。
 ちょうど子育てが始まったばかりの頃で、父親業のはじまりについて書いていました。その頃から父親の立場やテレビ環境など今とさして変わらない話題があったようで、読み返していてもあまり古くないなと赤面を覚悟で、ホームページにアップしました。おひまな方は一度のぞいてみてください。 (http://toyhiroba.raindrop.jp/report13.html)

◇ひろばで薦められた本を紹介します。「あひるの手紙」(朽木洋作、佼成出版社)。ある小学校の一年生のクラスにふしぎな手紙が届きます。便せんに一言「あひる」と書かれた手紙から、しりとりの文通がはじまります。字をおぼえたばかりの一年生は、どよめきながらだんだんときめいていきます。その過程が何と温かいことでしょう。一昨年の一年生たちに伝えたかった本です。
 落語家の花緑さんのお薦め絵本は「江戸のまち」(太田大輔作、講談社)。作者のお父さんは有名な絵本作家、太田大八さん。さすがだと思える図柄です。妖怪小僧が案内してくれる江戸の町々は活気にあふれています。細かく書き込まれた描写に江戸時代にタイムスリップしたかのような気になります。絵の中の妖怪小僧を探すのも楽しいです。

◇本屋で気づくと原田マハの本を探しています。 今回紹介するのは「生きるぼくら」と「太陽の棘」。どちらも結局一気読みしてしまい、また探さなくてはなりません。「生きる」の方は、二十歳すぎまでひきこもり状態だった青年が、母親からも見限られ、ひとり年賀状を頼りに田舎の祖母を訪ねるところから物語が始まります。米作づくりを手伝うことになりますが、そもそも働くことから距離をおいていた彼にとってはすべてが初体験。少しずつ人間らしく成長していく姿がまぶしいです。
 「太陽」はまた絵画をめぐる物語。舞台は戦後すぐの沖縄で、史実がベースになっています。米軍の医師として派遣された精神科医の青年から見た当時の沖縄と芸術村の人との触れ合い、沖縄の悲惨な現実も描写され、簡単に片づけられる読後感ではありませんでした。

◇「パディントン2」は楽しい映画でした。「1」を見たおつきあいで行きましたが、期待以上でした。パディントンが悪者にでっち上げられ、逆に真犯人を追いつめるドタバタは「チキチキバンバン」や「バック・トゥー・ザ・フューチャー」を彷彿とさせながら、普通に楽しめます。
 あまりの評判に「祈りの幕が下りる時」も見てきました。必ずハンカチの用意をと宣伝されていましたが、涙腺がゆるいはずなのに泣けませんでした。阿部寛が演じる主人公の過去と養護施設に預けられた過去を持つ松嶋菜々子演じる演出家のからみが生々すぎて、気持ちがなえてしまったようです。でもじんわりする映画でした。   

 ◆◆4月の予定◆◆ ・ひろば 1日(日)、22日(日)
           ・工房  14日(土)、28日(土)
           ・卒業生の会 8日(日)
 PS. サイコロパズルの絵は12枚あります。