ひろば通信 18-07            

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   2018年6月28日(木)  

 ◆◆7月の予定◆◆ ・ひろば 1日(日) 15日(日)
          ・工房  7日(土) 28日(土)
  ・アートピア子どもワークショップ フェスティバル 21日(土)


◇5,6年前に株を小分けしたアガバンサスが、ようやく咲き出しました。花好きな両親から受け継いだ物ですが、なかなか咲いてくれずあきらめかけていましたが、待ってみるものですね。植物の生命力を改めて感じました。
 今年は野菜も順調で、収穫の度に漬け物にしています。自分で育てた野菜の漬け物はまた格別。
 そして、念願のアゲハがようやく羽化しました。サナギをすかして羽根が見え、もしかしてこれで終わりかと思いきや、気づくと羽ばたいているではありませんか。小さなサナギに畳まれていたなんてちょっと想像できません。続いてもう一匹羽化しましたが、今5個のサナギがぶら下がっています。どうか出てきますように。

◇予想通り梅が豊作でした。ほぼ5キロ近くの収穫。連れが近所に配った残りで、例年のように「梅干し」を漬けました。お湯で洗い、砂糖を多めにまぶした漬け方で、半年待てばマイルドな味に仕上がります。去年は何度もカビが発生したので、今年は毎日のようにかきまぜています。こちらもゆっくり待ってみます。

◇銀座のアートイ展が終わりました。今年の作品は超細かいので、設営にも向かいしました。ちょうど大阪で地震があった日で、たまたま高速バスを予約していたので、無事に予定通り着くことが出来ました。世の中何が幸いするか分かりません。
 15回を数える今年は、節目になる気がしました。会場入り口にはこれまでの展示写真が並び、タイムスリップを味わうことができました。偶然ですが、第1回のとき「ちいさいおうち」の立体バージョンを展示し、今回も同じバートンさんの絵本「せいめいのれきし」をベースにした「生命の絆」作品を並べました。不思議なつながりを感じます。
 なぜか、初日から東京時代の知り合いがたくさんのぞいてくれ、うれしい悲鳴。この世界を続けてきてよかったと思うひとときでした。    
   この「生命の絆」の作品。今工房のアトリエに展示中ですので、時間がありましたらのぞいてください。
 さて、このアートイ展に初期から参加しているお子さんが、芸大の芸術学科に進むと聞いて、私が卒論で扱った現象学者モーリス・メルロポンティを紹介してみました。実は中学の同級生がこの学者を教えてくれ、彼も同じ学科に進学したからです。ぜひ読みたいというので、何十年と眠っていた著作を譲ることにしました。「絆」というテーマがこんなところに生かされました。
 おみやげも買ってきました。毎年無料提供されるコマ博士の石川さんの作品です。ひとつは曲がるストローを使ったガリガリトンボ。何と爪だけで回り始めます。もうひとつは回すと丸いシールが曲線に変身する不思議なコマ。見飽きません。

◇6月のおもしろ学校は、最終的に80名を超え、大盛況でした。ところがたいへんなへまをしてしまい、午後の高学年のものづくりは散々でした。じっくり材料を用意し、完璧な準備と安心していたら、予定の半分も作業が進まず、大慌て。幸い助っ人がたくさんいたので、帰りまでに作れるかと思いきやそれもかなわず、結局預かりに。その後工房でしこしことパタパタ作りをするはめになります。
 不思議なことに普通なら大失敗の授業なので、かなり落ち込むはずですが、気持ちは逆。ひとつできるたびにうれしくなります。これはどうしたことかと思うに、以前くすのき学園での子どもたちにリクエストされた誕生プレゼント渡しを思い出しました。子どもより渡す本人がうれしそうだったよと言われ、ものづくりの醍醐味のひとつに作ってあげて喜んでもらうことがあります。このパタパタ作りもそれに近かったかもしれません。それにしてももう少し計画性を持たないといけません。
 「ピコピコカプセル」の方は予定通り完成しました。材料はギリギリでしたが、手順を考え、色塗りも事前に用意。コースも組み立てやすいように下ごしらえしましたので、スムースに作業が進みました。こうしたものづくり、事前にどの程度準備するかよく悩みます。今は少しやり過ぎくらいでいいのかもしれません。

◇楽しい絵本を見つけました。福音館のこどものともの新刊で、安野光雅さんの「しりとり」。最初の絵からひとつを選び、ページをめくるごとにしりとりをしていきます。最後のページの「ん」がつくことばとつながったら成功。失敗したら最初にもどってやり直し。ついつい挑戦してしまいますよ。

◇長く休刊していた「シロガラス」の新作が出版されました。古い神社で古武道の修行する女子をはじめとして、あるときから超能力を身につけたそれぞれの子どもたちが神社に伝わるなぞに挑みます。かなりSFがかってきましたが、読み出すととまりません。

◇「ヒストリア」は池上永一さんの歴史大作。戦後の沖縄を飛び出し、ボリビアに向かい、ぼろぼろになりながらも土地を開拓し、結婚。ゲバラにも恋をし、ボリビアの空を駆け回る。魂と身体が分断してしまう魔界も激動の舞台にはそのまま吸い込まれそう。沖縄を見直すいい作品です。

◇「万引き家族」はパルムドーム賞にふさわしい重厚な作品だと感じました。いつも結論や解釈は見るものにゆだねる手法は相変わらずで、あの子はどうなるだろうと心の隅にささったまま、エンディングを迎えます。子役も含めた俳優たちの自然体の演技にこんな家族いそうと共感しながらも、少しずつ目覚め始める子どもに救いがありました。
 「空飛ぶタイヤ」は池井戸さんらしい展開で、絶対絶命に追い込まれながらも、どんでん返しが待っている結論ありきでも、しっかり楽しめます。
 「羊と鋼の森」は、原作のすてきな余韻をどこまで映像で引き出せるか、お手並み拝見でした。美しい森や水の映像をたくさん流しながら、調律師として成長していく歩みを追います。その歩みが原作より軽く感じられてしまったのは何が原因でしょうか。

◇「トトロの生まれたところ」は植物図鑑のような仕上がりになっています。宮崎駿一家が暮らしていた所沢に残る自然を奥さんの朱美さんが絵筆で紹介してくれます。チビトトロがそこら中から出てきそうです。

■21日に開かれる「アートピア子どもワークショップフェスティバル」の募集が始まっています。私の講座も含めて、まだ定員に達していない講座がたくさんありますので、ぜひ申し込んでください。よろしくお願いします。   

 ◆◆8月の予定◆◆ ・工房 25日(土)
・南図書館糸のこ教室 4日(土) 午前の部 絶滅合板動物  午後の部 つり竿と魚 (問い合わせ 南図書館)
・平和フォーラム 21日(火) ミニハウスと家具

PS ◇今月のひろばは夏休み前なので、いつものように特別貸し出しになります。たくさん利用下さい。
  ◇バジルの苗をプレゼントします。サラダに最適。虫に食べられないうちにどうぞお持ち下さい。