ひろば通信 18-11            

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   2018年10月28日(月)  

◆◆11月の予定◆◆ ・ひろば 4日(日) 18日(日)
          ・工房  24日(土)  変更しました
          ・卒業生の会  11日(日)


◇まもなく、紅葉が始まります。待ちきれずに手軽な猿投山に登ってきました。もちろん紅葉はまだでしたが、リスの姿を見たり、かわいい高山植物もありおいしい空気に癒されました。結局半年ぶりの登山。つい低山を選んでしまうのは、かつて下山の筋肉痛に手こずったことがトラウマになっているから。今回も無事でしたので、そろそろ筋トレの効果が出て来たようです。さて、次は?

◇庭の方は球根植えが待っていますが、剪定の時期にもなります。たまたま枯れた枝を切った時、ふっと浮かんだのは、ある作品のこと。実はいわむらさんの14ひきのねずみシリーズにあるお月見のシーンをいつか作りたいと考えていました。手頃な材料がなかったので、ずっと保留になっていましたが、庭をさがせば簡単にそろってしまいました。その枯れた枝を支えに、お月見台は花が終わったムクゲの細い枝を使うことにしました。  剪定を兼ねて切りそろえ、絵本の場面を手本にしながら、太めの糸で編んでいきました。台を安定させるのに苦労しましたが、普段あまり使わないグルーガンが活躍しました。ただ、14ひき並べてみるとちょっと狭く、絵本のような優雅な場面にはなりませんでした。

◇今年の特別工作教室も充実した時間になりました。講師の樋口さんが用意してくれた豊富な材料が子どもたちの創作意欲を掘り起こしたようです。 午前中はオリジナルの車作りでしたが、土台になる車体を作って、後は自分のイメージで組み立てて行きます。はじめ子どもたちはたくさんの材料を見て呆然としていましたが、少しずつ手が動いて行きます。凝りだす子は車体の裏まで加工したり、エンジン部分が開閉する仕組みを考えたり、こちらのアドバイスの次元をはるかに超えていました。
  午後は、糸のこをふんだんに動かして、あやつり人形を作りました。モデルの鳥を参考に板に直に絵を描き、糸のこで切って行きます。ポイントは糸の長さと穴あけ。太い糸で体を作り、細い糸で動きを出します。この作業には大人の助けもありましたが、何とか出来上がると、そこら中を歩き回ります。ちょっと恐竜のようなリアルな動きもあり、先日読んだ恐竜から鳥が進化した本を思い出しました。作ることに充分浸るいい時間を過ごせました。

◇また新しいキューブパズルをデザインしてみました。昨今にぎやかなハロウィーンはパスして、クリスマスを題材にしました。サンタクロースをはめたら、やせ形になってしまったので、そもそもサンタクロースの元祖と言われるセント・ニコラスのイメージということにしました。またローソクやツリーもはめましたが、あまりにすき間を作ってしまったので、パズルとしては不具合。そこで光が出ているように改作しましたが、分かるかな。

◇来年のアートイのテーマに悩んでいます。テーマは「界」。意味は狭間だったり、共通の集団であったり、いろんな解釈が出来過ぎて、ちっとも作品に結びつきません。これまででもっとも悩んでいます。苦し紛れにひとつだけ試作をしてみました。ビー玉を落とすと、どちらにころがるか分からないおもちゃです。どこかで見たような気もしますが、動きはもう一つでした。

◇読書の秋にふさわしく、本を開く時間が多くなりました。夏のイベントが終わると、後半は比較的時間が空くことを実感しています。
 たまたま「ゲド戦記」を再読してみたくなり、岩波少年文庫でまた全巻そろえてみました。上橋菜穂子さんや名だたる作家たちがベストにあげる作品にふさわしく、その世界観、構成、構想どれをとっても引きつけられます。いちど味わったはずですが、記憶力の弱い私はとても新鮮に浸っています。今はじめの三部作を読み終わり、後半に入りました。ゲドが魔法の力を使い果たしながらも自分の大賢人としての立場をどうしていくか、寄り添うテナーやテルーとの関係はどうなるか、頭の片隅でジブリのアニメがちらついていますが、全作読み終わったら改めて批評してみたいと思います。

◇同時に前に紹介した「エイラ-地上の旅人」も残り4冊になりました。全16巻でそれぞれがボリュームのある内容。よく付き合っていると思いますが、旧石器時代のヨーロッパを舞台にしたひとりの少女の人生をどうしてこんなに具体的に、リアルに描けるのか、その想像力と裏付けとなっている古代学の魅力に感心してしまいます。以前、科学博物館で見た「ラスコーの壁画」や石器や道具の展示に物語の描写がそのまま置かれているようでさらに納得した次第です。

◇いい映画を見ました。樹木希林の「日々是好日」です。おしい役者を亡くしてしまいましたが、スクリーンでの存在感は半端ではありません。お茶の先生と言う役がまたぴったり。しかもお茶の経験は無いというのですからさらに驚きです。黒木華の静かな成長を軸にやさしく物語が展開して行きます。癒しになることまちがいない作品です。

◇「一日おもしろ学校ごっこ」の受付が始まります。すでに56回になりますが、スタッフはほとんど変わらず。25年を経過しているので、定年組も増えてきましたが、今回若手のスタッフが講師に加わります。何と工房出身の村上くん。今支援学校でいろいろ実践されていますが、そのエキスの一つを紹介してくれます。ぜひお楽しみに。私の方は、また機織りをやります。先日博物館のアンデス文明を見学したら、機織りの作品がたくさんありました。長い歴史を持つこの技。まだまだ子どもたちに伝えたいです。

◇珍しく絵本を購入しました。ひろばにたくさんある児童書シリーズ岡田淳さんの描いた「ネコとクラリネットふき」という作品です。新刊と思いきや20年以上前の作品でした。クラリネットの音色を聴くと少しずつ大きくなっていくネコ。まるでトトロのようにふくらんだおなかが夢をのせていきます。単純すぎて思わず購入してしまいました。

◇空気が冷えてくると、工房のまわりの野鳥の鳴き声が増えてきました。そろそろ替え時だったので、えさ場をリニューアルしました。ほとんどスズメ専用ですが、もう少し仲間が増えることを期待しています。  

◆◆12月の予定◆◆
・ひろば 2日(日) 、16日(日)
・工房  8日(土) 、22日(土)
・一日おもしろ学校ごっこ 15日(土)