ひろば通信 19-02            

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   2019年1月31日(木)

 ◆◆2月の予定◆◆ ・ひろば 3日(日)、17日(日)
 ・工房  9日(土)、23日(土) ・卒業生の会 10日(日)


◇正月に帰省した娘から「お父さん、いつも何してるの」と突っ込まれた時、思わず言葉につまり「いろいろやってるよ」と、しどろもどろに答えたことがありました。ここ2年ほどまったくフリーな時間の使い方をして来たので、身も心もぬるま湯状態。改めて聞かれると返答に困ってしまいますが、でもいろいろやっていることは確かです。決してチコちゃんから「ボーっと生きてんじゃねーよ」と言われるようなことはありません。

◇さて、今ハマっているのは、また機織り。木のおもちゃと並行して、クラスのものづくりメニューのひとつとしてずうっとこだわってきました。  本格的な高機の織り機も大枚だして作ってもらったし、畳二畳ほどの大きな枠織りに挑戦したこともあります。小さなカード織りもよく紹介しました。クラスの実践プラスいろいろなワークショップのメニューにも発展していますが、今回は「タータンチェック」がテーマです。
 先月のひろばで教えてもらった本「たくさんのふしぎ」の「すてきなタータンチェック」を読んだら、急に作りたくなってしまったのです。
 それこそすてきなタータン模様がたくさん紹介されていますが、織り方の説明はほとんどありません。これまでやってきた単純な「平織り」(たて糸と横糸を交互に通していく織り方)ではなく「綾織り」(横糸がずれていく織り方)を使うこともはじめて知りました。長く実践してきたわりには、きちんと習っていないので、そこはネット情報で何とかなると思いきや、ていねいな解説がなく断念。ではと、自分で考えてみることにしました。
 綜縞(たて糸をまとめて上げる仕組み)のしかけにクリップを使うパターンで入門用の織り機をいくつか作ってきましたが、その応用で「綾織り」になるように、綜縞を3つそろえてみました。一応順に持ち上げていくと綾織りができ上がっていきます。後は、タータン模様になるように色をデザインします。これが楽しいのですが、まだコツが分かりません。後、この仕組みでクリップをうまく整え、織り方もマスターするまでだいぶかかりそうです。いつか子どもたちにも挑戦してもらいたいなと思いながら、しばらくは自主研究させてもらいます。

◇仕事のことで、もしかして職場復帰があるかもとお伝えしましたが、もう少し勤務条件をゆるくしてもらえないかと要望を出したところ、無理ということなので、今回は丁重にお断りしました。一時は真剣に考えていましたが、これで学校にもどることはないと思います。ため込んだ教材もまだ眠っているので、また誰かにバトンタッチを考えています。

◇たったの2分でしたが、久しぶりにひろばのことがテレビ放映されました。まったく名古屋のローカル局でしたので、ほとんど関係者以外見ていないかと思いきや、昔の知り合いが偶然見たとひろばまで訪ねて来てくれました。その人は「くすのき学園」で一緒に苦労した方。1年間の講師でしたがとても重たい貴重な体験をされたようです。私も無我夢中の時代で同僚だけが頼り。つらい体験をしているのは子どもたちの方なので、ぐちるわけにはいきませんが、自分の無力さに情けなくなったものです。大人こそが問われる環境で私も貴重な体験をさせてもらいましたが、まだまだ虐待のニュースは後を絶ちません。人間関係が希薄になり、孤立する家族が増えている社会情勢は以前より悪化しているようです。子どもたちの声なき声が聞こえる大人を増やしたいものです。

◇名古屋の女性建築士の集まりで「ちいさいおうち」の作品を披露させてもらいました。ちょうど住まいに関係する作品ということで、絵本を読んでもらいながら、順に作品を広げていくパターンでじっくり見てもらいました。この作品を作った頃は好きな物語のお話全体を立体的な木のおもちゃにしたいという気持ちだけが優先して、子どもたちの前で披露するイメージはなかったのですが、とてもいい機会でした。せっかくなので、正月にむすび座の人形劇「あかずきん」を見ながら、人形の動かし方を参考にしました。これに味をしめてまた声がかからないかと期待しています。
 
去年の済州島に続いて、午後の講演の際の託児用にひろばからおもちゃをピックアップして「出前ひろば」をやりました。保育士さんもついてくれたおかげかとても評判がよかったようです。こんな機会も増やしたいものです。

◇元旦が誕生日のアーちゃんに何をプレゼントするかそろそろ悩む年頃です。生まれた当初は赤ちゃんおもちゃを考え、成長するとともにドールハウスやミニ観覧車、ガラガラドンのお話セット、買い物レジスターと今では彼女の部屋の中に「じーじおもちゃコーナー」ができ上がっていますが、すでに中学生。よけいなものは困るかもしれないと、今年は卓上時計を贈りました。「ちいさいおうち」の公開も意識してミニのおうちをのせてみました。こんな感じです。

◇工房の裏の物置には、ため込んだ木材がたくさん眠っています。組み木を始めた頃、仲間の車で岐阜方面まで出かけ、銘木と言われる材をたくさん買い集めたのです。カンナがけもしていないので、組み木を作る前には自動カンナ機も購入して、外で埃と騒音をたてたためアパートを追い出されるきっかけになったのですが、まだたくさん残っています。とりあえず何か作ってみようと幼児用の「子どもいす」をデザインしました。テーブルとセットにするつもりですが、木がどっしりしているので重たく子どもでは持てません。家具ってむずかしいですね。

◇本の購入などでついAmazonを利用してしまいますが、最近はあちらからこんな本はいかがとお薦め情報が入ります。ネット社会の情報網の怖さを思い知らされますが、それがまた的確なのにも驚き。できるだけ本屋で手に取ってから購入するようにはしていますが、半分は踊らされています。それで買ったのが、ジブリのシネマコミック。しばらく休刊していましたが、また発行されたことを知り、「もののけ姫」と「ハウルの動く城」を買いました。このシリーズはアニメのすべてのシーンが漫画化されており、読むだけで映像が見えること、セリフをしっかり目で追うことができることなどで気に入っています。次は「千と千尋」も出るそうです。以上Amazonからの宣伝でした。

◇この時期は一応温室をセットして、寒さに弱い植物を保護していますが、その中で今試しているのは「シイタケ栽培」。以前原木で挑戦したときはうまくいかなかったので、今回は手軽な栽培キットを購入しました(やはりAmazon)。温度設定を見たら温室の条件にぴったりなので、試してみたらちゃんと一週間で大きく育ちました。二回目も収穫できるそうなので頑張ってみます。

◇「アンネの童話」を読みました。隠れ家生活の日記で有名ですが、その時期にまたちがった角度から楽しい童話を書いていたことに驚きました。かわいい動物や妖精が登場しますが、彼女の想像のつばさはどこまでも広がります。登場人物たちに自分の夢を投影していたのかもしれません。読まないわけにはいかないと「アンネの日記」も読み始めました。おしゃべりな自分が周りからちっとも認めてもらえない不満たらたらな文章もくり返されますが、空襲やユダヤ人狩りのニュースも差し込まれ、隠れ家生活の生々しさが伝わってきます。あんな悲惨な時代のことを赤裸々な日記として残すことを決意していた彼女の芯の強さに敬服します。    

 ◆◆3月の予定◆◆ ・ひろば 3日(日)、17日(日)
    ・工房  9日(土)、23日(土) ・春休み特別工房開放日 31日(日)

■お知らせ   
  松岡享子さんの講演会 「本とともに育つ」4月19日(金) 栄アートピアホール AM10:00〜11:30