ひろば通信 20-02             

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    2020年1月30日(木)

◆◆2月の予定◆◆
・ひろば 2日(日)・16日(日) ・工房  8日(土)・22日(土)

◇冬限定で、野鳥のえさ場を用意していますが、暖冬の影響か、ミカンの食べっぷりが芳しくありません。いつもなら、メジロのつがいがせっせとついばみ薄い皮しか残らないのに、食べ残しが出る始末。スズメたちも前は早朝から屋根に待機していましたが、かなり遅い出勤になっています。 生物界の異変と結びつけるのは大げさでしょうが、こんな小さな変化も何か警告しているのかもしれません。

◇気づいたら、地下の棚に並べたクリスマスローズが白く咲いていました。ふだんあまり気にかけていないので、注目してほしいのかな。秋にまいた種も少しずつりっぱな苗に成長しています。春が待ち遠しいのは皆同じですね。

◇今年の秋に、組み木の会の全国フェスティバルが春日井で開かれます。春日井には工房でも活躍している電動糸のこの会社があり、とても縁がある場所です。今、会場探しなど模索中ですが、春過ぎには紹介できると思いますので、皆さんもご記憶ください。
 昔、日本おもちゃ会議の事務局を担当していた時、名古屋でフェスティバルを開くことになり、会場探しで苦労したことを思い出します。結局伏見の電気文化会館を使えることになり、企業からの出資金もあり、大規模なフェスが実現しましたが、やりがいがあり過ぎました。このフェスを機会にひろば会員になった家族も見えますので、春日井での出会いが楽しみです。

◇先日「ちいさなおうち」の読み聞かせイベントに行ってきました。場所はなつかしい港図書館。以前クラスの子どもたちを連れて通っていたところです。絵本の読みに合わせて、自作の立体おもちゃを並べていきます。この作品、最初に作ったときはバートンさんの原作が気に入り、この絵本世界全体を手に取るような形に表現したいとだけ思っていました。ある時この作品を見た方から、子どもたちの前で紹介してほしいと要望があり、絵本と合わせて披露する形になりました。今回はひろばに来ている子が助手として活躍してくれ、とてもスムーズな展開になりました。遠くから来てくれた方から、絵本のことばと目の前のおもちゃとの対比で不思議な感覚を味わうことができたと感想をいただきました。欲張って次は、一昨年作った「せいめいのれきし」のシリーズを紹介したいな。生きものの数が多いので並べるだけで終わってしまうかも。

◇6月のアートイ展示会に向けて、作品仕上げに入りました。何せ「愛」というテーマなので、照れてしまいますが、前にお伝えしたように、自分の「おもちゃ愛」(心から遊んでほしいと思う作品を提供する)をこめて、仕上げていきます。  まず、「フライングゲーム」の色づけ。ひろばにあったおもちゃの応用です。的が分かりやすくなりましたが、なかなかクリアは難しそうです。孫にあげた「アルファベット積み木」も作り直しました。ついでにその積み木で看板もアレンジしてみました。

◇おもちゃの原点は何と言っても「積み木」だと思います。このアルファベット積み木はちょっと変わりものですが、ひろばにはかなりの種類がそろっています。
 少し紹介してみます。もっともオーソドックスなものがスイスのアルビスブラン社のつみき。かえでとブナの2種の木の対比が美しいです。難点はかなり重量があり、持ち運びが苦しいこと。ひろば専用かな。和久洋三さんのケルンブロックも大振りなケースでしたが、4つの箱に分けて持ち運びやすくしたので、ぜひご利用ください。デザインの勉強にもなります。
 遊びがいのあるのはやはりネフ社の作品でしょう。ネフシュピールをはじめとして、キュービクス、セラ、そして秘蔵のダイヤモンド。これらで限りなく遊べるのは静岡の相沢康夫さんから教わりました。カタログの作品例も参考にしてください。積み木ではないかもしれませんが、カラフルに色分けされた「キーナーモザイク」もすてきな作品です。目の保養にもなります。
 その相沢さんがデザインされた「ボーン」や「ハニカム」などもよく考えられています。基尺をネフ社と合わせてあるので、いっしょに構成することができます。全部合わせたらおもしろいものができるかもしれません。
 おまけは、五味太郎デザインの「きんぎょつみき」。意外といろんなバリエーションができます。もっとすごいのが、ボードゲームのこぶたすごろくからうまれた「こぶたつみき」。カラフルなこぶたたちがいろいろな形に生まれ変わります。あなたのお気に入りを見つけてください。

◇十二国記のシリーズを読み終わってしまいました。ゆっくり読むつもりでしたが、最後の巻の4巻になると、内容にさらに拍車がかかって一気読みになりました。いつか続編が出ることを期待して別のシリーズが見つかるまで、原田マハさんに戻って美術小説に浸ります。

◇1月はいつも以上に映画館に通いました。
 まずこれぞ正月映画という寅さんの50作目「男はつらいよ お帰り寅さん」。すでに亡くなっている渥美清をどうつなぐか興味がありましたが、とても自然にとけ込んでおり、山田監督の手腕に感心しました。北の国からの吉岡くんと後藤久美子もいい味を出して物語に深みを添えていました。
「フランケンシュタイン」は英国の演劇をそのまま映画化した作品。前に読んだ原作を思い出しながら堪能しましたが、俳優の迫力に圧倒されました。同時に見た「エッシャー 視覚の魔術師」は、小黒三郎さんが組み木デザインにエッシャーから影響を受けたと知っていたのでまさに必見でした。
「尾崎豊を探して」は、26歳で往ってしまった伝説の歌手を追ったドキュメント。同時代には聴いていませんでしたが、耳に残る歌声に非凡なものを感じます。
 評判が高い韓国映画「パラサイト」は、ちょっと引いてしまいました。格差社会を皮肉っているのは分かりますが、はでなどんでん返しに唖然でした。
 今回はドキュメントが続きますが、「i新聞記者」は原作者の執拗な行動を追った秀作。すべてのジヤーナリストがこんな姿勢を持ってくれたら、身勝手な政治家も減るでしょうが、問われているのは私たちもかな。

◇事件が起こるまで、中村哲さんの偉業に無知だったことがはずかしいですが、彼の言葉を記しておきます。
・100万発の銃弾より、1本の用水路の方がはるかに治安回復に役立つ。
・憲法は我々の理想です。理想は守るものじゃない。実行すべきものです。私はこの国に言いたい。憲法を実行せよと。 ・豊かさの考え方を変えないといけません。無限に経済成長が続くことはありえないのに、多くの人が夢から覚めない。(毎日新聞より)  
  

◆◆3月の予定◆◆ ・ひろば 1日(日)、15日(日) ・工房  7日(土)、21日(土)