ひろば通信 20-07             

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    2020年7月1日(月)

◆◆7月の予定◆◆ ・ひろば 5日(日)、19日(日)
          ・工房 11日(土)、25日(土)
 

◇濃い緑が目立ち始めた庭木たちですが、実は近所で泥棒騒ぎがあったこともあり、少し見通しをよくした方がいいということで、思い切った剪定をすることにしました。緑が好きな自分としてはできるだけ切りたくないのですが、よく見れば木々がかぶさり、陽が当たらず葉の色が悪いところもありました。
 それではということで脚立を持ち出し、剪定ばさみとのこぎり持参の植木屋作業が始まりました。糸のこといっしょで切り出すと止まらないことあるので、そこは景観を見ながら慎重に伐採。それでもゴミ収集日の度に10袋近い量を持って行ってもらいましたので、感謝するしかありません。
 すっかり明るくなりましたが、よく見るともう小さい新芽が出ているので、植物の強さを改めて感じています。

◇今年はようやくクロメダカが卵を産み始め今3匹の赤ちゃんメダカが泳いでいます。親といっしょにできるまで、これからしばらくお守りが続きます。毎日世話をするものがそばにいるのはいいですね。たくさんいたメスグロヒョウモンのサナギも無事に孵り空に飛んで行きました。ただ、アゲハのサナギは未だに黙りなので心配です。去年はたくさん孵ったのですが。

◇小黒三郎さんの「動物組み木」に出会ったのは30を過ぎた頃。十二支のパズルをはじめとして、糸のこで切れば、そのままおもちゃとして遊べる魅力に取りつかれ、作り続けました。そして自分でもデザインしてみようと試みましたが、簡単なようで小黒さんのようなすっきりした形になかなかなりません。組み木にするにはふたつの形がひとつの共有線でうまくつながる必要があります。少しはそれらしいものができましたが、未だに苦しんでいます。
 この年で苦しいことは避けたいと、ちょっとちがう発想で遊んでみました。自分で思いついた自由な線を展開して、少し形が見えてきたら組み木として組み合わせてみるというとても楽な作業です。名付けて「自由組み木」。小黒さんには叱られるかもしれませんが、それなりに遊べそうです。 作品は「おばけパズル」と「へんないきもの」にしてみました。  これをヒントに、組み木教室用のデザインも試作してみました。11月の春日井で紹介するつもりです。

◇小黒さんのデザインは質も量もとてもかなうものではありませんが、なかでも好きなのは立体パズル。最近発見したのは8×8の平面を4×4×4の立方体にするもの。しかもひとつひとつのパーツは4のバリエーションである「テロトミノ」を集めたもの。問題はそのデザイン。オリジナルにするために、これまでデザインしたたくさんのキューブパズルから、自分の気に入ったものを選び構成しました。パズルとしてはやさしい部類になりますので、ひろばで活躍してくれることを願います。

◇外出規制の中でもひろばと工房を細々と続けてきましたが、ひろばはほとんど開店休業でした。予約制の意味もなかったので、今月から通常通り三々五々お出で下さい。
 工房はソーシャルディスタンスをとるために定員を減らして実施しています。早めにお申し込みください。

◇工房では時々びっくりする作品が生まれることがあります。先回の「クジラシーソー」もそうですが、果たして本当に作れるだろうかと不安になりますが、あえて本人任せにしています。ていうかアドバイスできるレベルを超えていますので。
 これはポケモンのキャラクター「ムゲンダイナ」を糸のこ工作用にデザインした作品。キャラクターものはできれば避けてほしいですが、かくいう自分もジブリの白竜やドラゴンボールのシェンロンを作ってきたので大きいことは言えません。要はどのくらいそのイメージが糸のこで実現できるかで、本人にはとても楽しい作業になります。その満足感が漂っているようです。

◇これに競う訳ではありませんが、最近の新作は昔の名画「老人と海」に登場したカジキです。体長3メートルにもなるというカジキですが、突き出た角が特長。映画では長時間に及ぶ駆け引きの末老人が勝利しますが、もどる途中サメの餌食になり、ほとんど骨だけの空しい寄港になります。ただ老人を崇拝する少年の笑顔に救われます。

◇前に紹介した「はこぶねロケット」ですが、同時にデザインしていたUFOを作り直してみました。ポイントは車輪が上下して月面を走ったり、飛ぶ時には上に上がる仕組みを工夫しました。

◇外出規制中のメディアでは、手づくりブームで 小麦粉が棚から無くなったとか、薫製にチャレンジしているとか、はては塗り絵や難しい折り紙も流行っているという報道がありました。皮肉なことにどれも前から自分がやっていることそのまま。よほどオタク人間であることが証明されてしまいましたが、それだけ日常を楽しんでいると思ってもらえればいいかな。

◇ブックカバーチャレンジの後半を紹介します。絵本が続きます。
・「木」子育ても兼ね絵本集めが始まった頃、その魅力に絵本のイメージを塗り替えられた字のない絵本です。エンリ・マリの作品は「あかいふうせん」が有名ですが、じっくり味わうにはこちらがお薦めです。
・「あな」イラストレーターとしての職業を確立した和田誠さんは音楽や映画にもマルチな才能を発揮します。でも、彼の絵本にはそのセンスが凝縮されている気がします。そのお気に入りの一冊です。普及版が自慢です。
・「もりのえほん」ほぼ全著作がある安野光雅さんのセンスに最初に驚いたのがこの絵本。子どもたちと競争で隠れた動物たちを探したのが、学校時代のよき思い出のひとつです。
・「地球の上に生きる」最後です。この本で手づくり、手仕事をベースにした生活ができるのではと夢を見させてもらいました。衣食住のものづくりを授業に取り入れたいと考えたときのバイブルになりました。
・「はてしない物語」おまけです。4年前娘のダンスと私の木のおもちゃのコラボの題材になったのがエンデのこの作品。パントマイムとダンスで構成された中に小道具としてのおもちゃをどう絡めるかハラハラドキドキの楽しい時間でした。DVDも発売されました。

◇映画館が再開され、まず何から行こうかと考えていましたが、2ヶ月近くも遠ざかると足が遠くなったと感じます。けっこう奮起して選んだのは「風の谷のナウシカ」。大画面で見た記憶がないので、ジブリ作品の再上映に乗っかることにしました。細部も背景もていねいに描かれた宮崎ワールドを堪能して、去年見た歌舞伎のナウシカを思い出し、改めて全編をよく歌舞伎にしたなと脚色の技を見直しました。   

◆◆8月の予定◆◆ ・ひろば 2日(日)、16日(日) ・工房  8日(土)、22日(土)
?夏のお年玉 剪定したおり、ローリエを乾燥させたのでお料理にお使いください。