ひろば通信 20-09             

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    2020年8月31日(月)


◆◆9月の予定◆◆ ・ひろば 6日(日)、20日(日)
          ・工房 12日(土)、26日(土)


◇今年の夏も暑いですね。一日何度着替えることか。加えてコロナを気にして遠出する気力もなく、自宅で悶々としています。ひたすら、読書と映画鑑賞に費やしています。いつもの夏ならイベントを控えて、その準備に工房の作業が続くのですが、今年はほとんど中止になり、「仕事」がありません。そして、秋に予定していたアートピアのワークショップと春日井の組み木フェスも結局延期することになりましたので、またまた無職が続きます。
 こんなことでは、糸のこも錆びついてしまいますので、無理矢理作品作りに挑戦しました。思いついたのは、昔作ったジェットコースターのミニ版。最初に作ったのは遊園地シリーズのひとつで、かなり大がかりな作品。とにかくコースのひとつの山を越えるように何度も車輪や車体を工夫した記憶があります。  
  今回はそんな欲は出さず、ジェットコースターの雰囲気が出ればと気楽に考えました。お客さんも例のはこぶねの動物たちに乗車してもらい、人力でのんびり走ってもらいます。オブジェとして鑑賞ください。

◇お盆の時期は、庭の細竹を切ってお盆飾りに使い、手づくりの馬と牛でご先祖様を待ちますが、そのお経を読んでくれたのが、工房に通う少年。今回デビューということで緊張するかと思えば、あっさりと少々早口で読み上げ、無事に終了。その後すぐ工房の作業に移っていました。長く続けているといろいろなことがありますね。

◇メダカの飼育が続いていますが、水槽の汚れがひどく、大掃除をしました。すっかりきれいになり、喜んだのも束の間、二三日経つと白濁してきます。薬の効果もなく、しばらくは毎週掃除するはめになりそうです。せめて卵が孵ってくれるといいのですが。

◇先月「きんとうん」のことを紹介しましたが、その冊子でよく登場するのが、紙工作のからくり特集「カミカラ」という本。作り方といっしょに切り取りページも掲載されており、すぐ作ることができます。からくりの仕組みに感心しつつ、楽しませてもらいました。ふたつ紹介します。
 ひとつは「ペンギン爆弾」。ぺちゃんこになった形を落とすとペンギンが飛び上がります。輪ゴムが効果的でまちがいなく受けます。もうひとつは「桃太郎の真剣白刃取り」。桃を切ると割れて勇猛な桃太郎が登場。強いはずです。

◇久しぶりに映画館でジャズを堪能しました。ジャズを好きになったのは学生時代。新宿のジャズ喫茶に出かけ、コーヒーを注文して煙草をくわえながら(その頃は時々嗜んでいました。)大音量のメロディーに酔っていたものです。コルトレーンやセロニアス・モンクなど知ったつもりになってレコードも集めていました。
 今はスマホで探せばそれなりの曲が出てきますのでCDも滅多に買いませんが、その頃見た「真夏の夜のジャズ」がリマスター版で公開されるというので勇んで見に行きました。空いていると思いきや結構な入りで、今映画館は一つおきにすわるようになっていますが、ほとんど埋まっていました。やはり同世代の感覚は似るのですね。トリのサッチモとマへリア・ジャクソンが圧巻でした。
 この後、マイルス・デイビスやビル・エバンスの映画も公開されますので、楽しみな秋になりそうです。

◇しばらく公開が延期されていた大林監督の遺作「海辺の映画館」も見応えがありました。ニューシネマ・パラダイスを彷彿とさせる小さな映画館の最終日の話ですが、戦争を巡る映画が展開されるにつれ映像の中に入り込み、否応なく戦争体験に巻き込まれます。沖縄・原爆投下等々これでもかというくらい大林監督の反戦メッセージが語られます。遺言と言っていいかもしれません。

◇なぜか突然「じゃりん子チエ」を読み始めました。文庫本に編集されて全9巻ほどになります。字が小さいのが難点ですが、ホルモンを焼く小学生のチエと父親のテツとの大阪弁でのやりとりは暑さを忘れさせてくれるくらい小気味いいものがあります。母親のヨシ江さんもユニークだし、ネコの小鉄もいい味を出しています。それにしても、あの高畑勲監督がどうしてこの話をアニメ化したのか不思議です。たぶん「となりの山田くん」の乗りで人情味あふれた人間関係を描きたかったのかな。本とアニメ両方を楽しんでいます。

◇このシリーズも本当に思いつきですが、ムーミントロールを読み出しました。ひろばにあると思い、探しましたが絵本以外見当たらないので、全巻セットの文庫本を買いました。このセットにはシリーズ化する前にトーベ・ヤンソンが出したムーミンの話もあるので貴重なシリーズです。さし絵もヤンソン作と分かりじっくりながめながら、このゆったりとしたシリーズを楽しんでいます。

◇組み木フェスが延期になるまえ、コロナ禍のイベントはどんなふうに開催されているか参考にしたいと「ジブリ大じゃない博覧会」に行ってきました。日時を指定された予約、少人数ごとの入場、間隔をあけた展示と制限だらけでしたが、それでも自由に写真も撮れ、新作アニメの紹介や巨大な湯ばあ婆によるおみくじなどそれなりに楽しめました。

◇久しぶりに新着おもちゃを注文しました。東京の「トイーク」というおもちゃ屋さんが扱っていますが、制作はアートイの仲間久保進さんです。昔の伝承おもちゃ「ねずみの板渡り」を復刻させた作品です。板を傾けると端までネズミがチョロチョロ動き、くるっと反対側に回りまた動きをくり返します。絶妙な動きが得意な久保さんらしい作品になりました。

◇先月書いた古いマックですが、うまく起動できたら、テレビアプリケーションを入れっぱなしにしておけば、いつでも映像が見られることが分かりました。電気代が気になりますが、これにはCD-ROMやビデオ・DVDそして8ミリビデオがつながっていますので、捨てがたいものがあります。最近見たのは「スノーマン」と「風が吹くとき」。絵本にもなっているレイモンド・ブリッグズの映画版です。「スノーマン」はセリフがなく、映像と音楽で雪だるまの世界に連れられた少年の夢を綴ります。「風が吹くとき」は冷戦下、イギリスの郊外に原爆が投下されてしまうショッキングな内容。老夫婦が徐々に原爆に侵されていく過程がやるせないです。   

◆◆10月の予定◆◆
  
・ひろば 4日(日)、18日(日) ・工房 10日(土)、24日(土) 要予約