ひろば通信 20-10             

・発行 おもちゃのひろば  
・TEL&FAX 052-834-1986                                 
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・HP http://toyhiroba.raindrop.jp/
    2020年9月30日(水)


 ◆◆10月の予定◆◆
  
・ひろば 4日(日)、17日(土)  変更しました
   ・工房 10日(土)、24日(土) 要予約


◇毎年書いていますが、お彼岸の時期に必ず咲くヒガンバナに感心します。酷暑の夏も残暑にあえぐ日々もすっかり忘れさせてくれます。わが家はなぜか白花ですが、最近ピンクに色づいてきました。これは何のお告げかな。
 夏休みの宿題の定番、アサガオですが、実は秋の花。その証拠に今毎朝いい顔を見せてくれます。
 そして種まきが始まります。春に向けてすでに10種類以上蒔きました。次は球根植えが待っています。昨年植えた球根を掘り上げ、元気なものを選んで新しい球根と混ぜ混ぜで植えます。ただ、今年の春はチューリップが全く咲かず、こんなに園芸作業に勤しんでいるのに応えてくれないこともあるのですね。

◇もし、その来春にコロナが落ち着いていましたら、久しぶりに個展を開くつもりでいます。まだ、まったく状況が読めないので、どうなるか分かりませんが、「おもちゃのひろば」も30年を超えましたので、区切りのイベントにしたいと思っています。そんなことをイメージして、工房のギャラリーをちょっと配置換えしてみました。少し遊びやすくなったかな。

◇ひろばで話題になった生き物「リュウグウノツカイ」に挑戦してみました。深海にいる大型の魚類の仲間で体長は5メートル以上あります。特徴的な体型をしているので、合板でどう表現するか、薄い板を駆使して切ってみました。飾るだけになりそうです。

◇新しい作品をなかなか思いつきませんが、先日の工房である子が挑戦していたビー玉を動かして音がなるおもちゃをヒントに、「ビー玉ブランコ」なるものを考えています。木の枠の中でビー玉が移動して端にぶつかると音がするおもちゃですが、単純にゆらしてもすぐ止まってしまいます。物理的に考えればすぐ分かるのですが、試行錯誤しか脳がないので、いろいろ試しています。台ごと動かせば何とか音が出ますので後少しです。しかし、ついに子どもの思いつきをパクるなんて、そろそろ打ち止めかな。

◇先日「おもしろ学校」のスタッフが集まり、6月に休んだ次の「おもしろ学校」をどうするか話し合いました。58回も続けてきたイベントですが、先回はコロナがまだ蔓延していましたのでやむなく見送ることにしました。12月も収束しているとはとても言えないと思いますが、何とか開催する方向でまとまりました。ただ、これまで通りにはいかないので、人数を減らしたり、半日にしたりとかなり変則な開催になります。来月チラシを同封しますので、よろしくご検討の上ぜひご参加ください。
 私にとっても今年度開催できる唯一のイベントになります。心して準備したいものです。

◇このおもしろ学校はほとんど変わらないスタッフで25年以上続けています。きっかけは土曜日が隔週で休みになったときに、普通の学校では味わえない本当におもしろい授業を提供しようというところからの出発でした。つまり、スタッフのメンバーはそれぞれ教科書や指導書にはない独自の授業プランを密かにあるいはおおっぴらに積み重ねてきた証でした。ほとんどのメンバーが定年を超えていますが、未だに新しいネタを模索していますので、その執着力の源泉をぜひ知りたいものです。

◇「じゃりん子チエ」を読んでしまったので、次の漫画を探していたら、どこで紹介されたか忘れてしまいましたが、「僕はビートルズ」(かわぐちかいじ×藤井哲夫)を一気読みしてしまいました。

 ビートルズのコピーバンドとして自信にあふれていた若者たちが、仲間割れの果てにタイムスリップしてビートルズが誕生する前の年に移動してしまいます。そして無謀にもビートルズの曲を自作と偽ってデビューしてしまいます。その後の展開はお預けにしますが、全編ビートルズ愛が漂っていますので快い読後感でした。

◇今月河瀬監督の映画が公開されるので、先に原作を読んでおこうと開いたのは「朝が来る」(辻村深月著)。特別養子縁組をテーマにした重い作品ですが、小説の構成がおもしろく、前半は養親になる年配夫婦の話、中盤は赤ちゃんを生んだ少女の生い立ちとその後そして後半に夫婦と大人になった少女とのやりとりがあります。救われるのは養親が早くから子どもにもうひとりおかあさんがいることを伝え、きちんと向き合っていること。少女の立ち直りにつながります。(すみません、ネタバレでした。)

◇「キップをなくして」は、とても心に残る作品でした。作者の池澤夏樹は動物写真家の星野道夫とも親交があり、評論家としてのイメージが強いですが、小説も沢山書いておりいつか読んでみたいと思っていました。なにげに手に取ったこの本は駅でキップをなくした子が駅から出られず、知らない間に他の場所に連れられていき、他の子といっしょに「駅の子」として暮らし始めるという設定。それぞれの子どもたちの人物描写も具体的ですぐに引き込まれました。

◇気楽に読むなら、さくらももこのエッセイですね。買い忘れていた二冊「おんぶにだっこ」「焼きそばうえだ」をそろえました。この力の抜けたトーンがうらやましいですが、この心境は今貴重かもしれません。

◇自宅にいることが多いので、つい昼過ぎBSで映画を見る習慣になっています。タイトルだけ知っているものや昔見て筋を忘れてしまったものなどを見直しています。(実はほとんどの映画の筋を忘れています。)
 先月は「鉄道員」と「道」に感動しました。頑固な父親で周囲から疎まれているのに、唯一末っ子のあどけなさに救われる鉄道員、そばにいると邪険にしてしまうジェリソミーナが実は大事な存在だったことに失ってから気づく道。名画はいいですね。

◇公開中の映画でお薦めは「スペシャルズ」。「最強のふたり」を作ったコンビがどうしても作りたかった作品だそうです。舞台はフランスの重度のケア施設。どこも引き取らない障害者たちを無条件でケアします。不慣れなスタッフもいて、国の審査が入ります。現実を見ない形式主義に冷静に反撥するところに拍手です。どこかであったような登場人物に懐かしさを感じました。

◇映画ファンなら必見なのが、「ようこそ映画音響の世界へ」。「スター・ウォーズ」をはじめとして、映像に欠かせない音入れを映画界がどのように作ってきたかものすごく分かるドキュメント。女性技師も多いことにも驚きました。40本近い映画のカットシーンがうれしかったです。

  ◆◆11月の予定◆◆ ・ひろば 1日(日)、15日(日)
            ・工房  7日(土)、21日(土)