ひろば通信 21-05             

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    2021年4月28日(水)


◆◆5月の予定◆◆ ・ひろば 2日(日)、16日(日)
          ・工房 9日(日)、22日(土)

     ※5/4の機織り教室はコロナ対策のため中止にさせていただきます。

◇予想通り今年の筍はとても豊作でした。ほぼ一日おきに朝から筍掘り。簡単に獲れる時とシャベルが曲がってしまうくらい難儀な時があり、結構な労働になります。さぞ地面の中はものすごいことになっているのでしょう。
 ラベンダーが咲き誇り、ツツジも満開。紫陽花もつぼみをつけて初夏を迎えていますが、今年はコデマリが豊かに咲いて、久しぶりに草花コースターを作りました。材料はかまぼこ板を2枚つなげた板。松の木目を生かしてデザインします。ただ、糸ノコで切り出すのでいろいろ制約があります。このコデマリ、よく見ると小さな花の集まり。これを表現するには糸ノコではバラバラになってしまうので焼きごてで線引きしました。少し雰囲気が出たかな。もうひとつ、ジャスミンのコースターも作ってみました。
 この時期こんなふうに花の元気さに圧倒されていますが、残念なこともあり、昨年秋から進めていた剪定の仕方がまずかったのか、葉が出て来ず枯れたかもしれないものがあります。サンショウ、ボケ、ユズ、アセビetc。むずかしいですね。

◇前から作りたかった小黒三郎さんデザインの「鬼の家族」を作りました。どこかの個展で飾ってあり、一目で気に入ったのですが、鬼のパンツの布がありません。あきらめていましたが、自分の母親が洋裁好きだったことを思い出し、残してある布切れを探したら、あるではありませんか。なぜもっと早く探さなかったかと後悔しつつ、たぶん自分の作品作りに夢中だったのですね。しかし、この鬼、顔の分割が難しく糸ノコの腕試しにもなります。ついでに飾り台用の丸椅子も作ったので5月人形の仲間入りです。

◇合板の動物は、真横から見たポーズを基に体の部分を分割して組み立てていきます。このパターンでほぼあらゆる生物が形になることが分かり、これまで相当の数の生き物を作ってきました。ワークショップ用にデザインし直したものもあり、工房での工作教室に使われています。これを応用してオリジナルの動物を作り出す子もいるので、発案者としてはうれしいかぎりですが、ふと振り返ったら、カメ類を作っていないことに気づきました。たぶん、カメは横から見た形はあまり印象的でなく甲羅をどうするかがポイント。ただ、横のポーズにこだわりたかったので、板を何枚も重ねることで厚みを出し、ウミガメを2種類、ゾウガメを一体デザインしてみました。少し雰囲気はでた気がしますがいかがでしょう。

◇おもしろ学校のチラシを同封しました。60回になりますが、記念になるような特別メニューを組む余裕はありません。年配のスタッフも多いことから、前回と同様半日開催にしました。定員もやはり半数なので、またキャンセル待ちのようにご迷惑をかけるかもしれません。早く通常開催ができることを祈るばかりです。
 この時期銀座のアートイ展と重なります。普段なら上京して設営、片づけに参加するのですが、東京の状態がどうなっているか、皆目検討がつきません。直前まで様子見です。
 高齢者故ワクチン接種の連絡が来ましたが、非常に分かりにくく、予約をとるまで四苦八苦。お手上げの方も多いのではと行政の配慮のなさにあきれます。
 そのくせオリンピックになると開催は自明のことと各国の批判を足蹴。納得させるだけの材料がないのに、押し切るだけの強気は前の政権以上です。

◇そんな情けない政治に一石を投じるような小説「総理の夫」はとてもスカットする展開でした。原田マハさんは美術だけじゃなかったのですね。美しく聡明な妻を支えるべく決意した夫の日記の形を借りて、小気味よく政策を展開していきます。この夫婦の距離感がとてもすてきです。対照的だったのは、テレビドラマ「日本版24」で唐沢君が助ける女性総理候補の夫。自分の保身を捨てきれずついに見放されてしまいます。女は強しですね。

◇娘の部屋を整理していたら、ふと「空色勾玉」のシリーズが目に留まりました。確か読んだはずと思いぺージをめくりましたが、まったく思い出さずまた読み始めました。おもしろいです。三部作がもうすぐ読み終わります。最近こんなことが増えてきました。映画もそうですが、そのときは感動して人に宣伝したりしますが、しばらくすると細部を忘れてしまい、また見直すというくり返し。毎回新鮮でいいですが。

◇ラジオを聞いていて、気になった本が「小学生がフランスの台所で教わったこと」。小学6年生のケイタくんが実際にフランスまで出かけてフランス料理やいなか料理を学んできます。そもそもこのケイタくん、何と一才の時に包丁で野菜を切る体験をします。両親は長野で農業を営みながら、ビールづくりを糧としていて、子どもたちも手伝いながら自前の包丁も持つようになります。子どもがやりたがれば、何でもやらせる、まったく自然体の子育てに徹しています。農業のボランティアに来ていたシェフからフランス料理も教えてもらい、本場で学びたいと資金をクラウドファンディングで集め飛び立ちます。レシピも豊富でまたメニューが増えそうです。

◇映画といえば「ノマドランド」を見てきました。ちょうどアカデミー賞発表の日で受賞のニュースを見てからの鑑賞でした。前から評判は聞いていましたが、出遅れていました。いい映画です。半分ドキュメントタッチで、本物の「ノマド」(車上生活者、放浪者)の演技がとてもナチュラルで風景にとけ込んでいました。みんなどこかに訳ありで現在がありますが、静かに現実を受け止め、旅をくり返し明日に向かうことで自分を見つめ直しています。定住し安定した生活を否定するわけでもなく、前に進むために旅を続けるその自然体の生き方に感銘を受けました。

◇「騙し絵の牙」は大泉洋が主演した映画ではいちばんよくできていたと思います。つぶれかけていた雑誌をあらゆる手を使い、騙し、ゆすり、泣き落としと大泉ワールドを駆使して持ち上げます。もっとくせのある映画と思いきや、とても普通の感覚で見られたのは役者の力?たいしたものです。   

 ◆◆6月の予定◆◆ ・ひろば 6日(日)、
           ・工房  12日(土)、26日(土)     
           ・おもしろ学校 19日(土)  申し込みは5/1から      
           ・アートイ展 15〜20