ひろば通信 22-04             

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    2022年3月31日(木)


?ご入学・進級・進学おめでとうございます。ゆっくり大人への階段を上っていってください。
 立ち止まりもありだよ。       


◆◆4月の予定◆◆
・ひろば 3日(日)、17日(日) ・工房 9日(土)、23日(土)


◇桜も満開になりとても見頃ですが、年度替わりのもろもろでゆっくり散歩する時間がありません。昨年度よりお手伝いしている町内会の仕事がまだまだ続きそうで、時間のやりくりに四苦八苦しています。それでも草花は待ってくれませんので、小さな畑を掘り起こし、種まきもぼちぼち始めました。ただ、今年は秋まきの種が思う様に育ってくれなくて少しさびしい春花壇です。それでも、少しずつ芽を出してくる植物の力には「いつか春(平和)が来る」と勇気づけられます。水槽のメダカも数匹生き残り、活発に泳ぐようになってきました。生命力の強さを感じます。
◇例のミニハウス用の家具作りですが、かなり作ったので、ほとんど並べるスペースがありません。 打ち止めになりそうな作品として「パイプオルガン」に挑戦してみました。きっかけは工房に来ている子の思いつき。本物は見たことがないので、そこはスマホの検索を生かし、大ホールに立ち並ぶ大きなオルガンをイメージして構成してみました。試作品をさらに縦にのばしてオルガン部分も前に引き出すといい形になりました。自己満足の世界です。ついでに昔のレコードプレーヤー「蓄音機」もイメージして作ってみましたが、反応はいまいちでした。6月の本番でどう飾るかこれからじっくり工夫していきます。
◇6月といえば、またおもしろ学校があります。先日スタッフと打ち合わせて、やはり半日、定員半分を継続することになりました。スタッフも高齢者が多いのでしかたないかもしれません 。
 私は低学年、高学年とも1時間ずつ「ものづくり」の授業を行います。いつもは「高学年2時間つづきものづくり」がワンパターンでしたが、半日メニューでは厳しいので、別メニューを考えました。低学年は以前好評だった「ピコピコカプセル」を作ります。薬のカプセルに鉄球をいれると「まゆだまころがし」に変身。かわいい動きがたまりません。
 高学年は新しく「フラワースロープ」のミニ版を作ってもらいます。花びらの形をした駒が坂道を回りながら走ります。うまくいけば連続してころがります。運試しにいいかな。好きな模様を描いてもらうのがポイントになります。
 他のメニューはお知らせする時間がありませんので、おもしろ学校のホームページをご覧下さい。 (httos://omoshiro.site/omosiro.html) 4月中頃にはアップされると思います。怖いのは前回もそうでしたが、申し込みが殺到すること。数分で定員が埋まってしまうので、事務局としてはどうしたら公平になるか頭を悩ましています。
◇宮部みゆきの「ブレイブ・ストーリー」は全3巻ある長編ですが、久しぶりに一気読みしてしまいました。彼女のファンタジーは珍しいと本好きの長女が言っていましたが、何のすぐに引き込まれました。小学5年のゲーム好きな少年が突然の父親の失踪にとまどい、母親の自殺未遂を味わう中で、この運命を変えたい一心で幻の世界「幻界(ヴィジョン)」に入り込みます。道ずれは同学年の不思議な少年。彼にも隠された過去があり、それは宮部さんの小説「ソロモンの偽証」の登場人物の背景とかぶります。そしてどちらかが幻界で女神から運命を変える力を授かるのですが、さてという展開。実はすでにアニメ化されており、先日見ましたが、これもよく出来ていました。細部は省略されていましたが、本とともに勇気をもらえる一作でした。
◇「自転車泥棒」は不思議な小説でした。タイトルに惹かれて購入しましたが、あの映画とは直接関係ありませんでした。舞台は台湾。戦争中の日本軍のエピソードもはさみながら、父とともに消失した一台の自転車にまつわる話が展開します。途中象使いの象の扱いについての記述がめちゃ詳しくて別の話になっていました。
◇これから紹介する本は途中経過なので少々後ろめたいですが、紹介に値すると思うのでご容赦ください。
 まず岩波新書の「ヒトラー」。世界史を見直そうと思って買いましたが、読んでいるうちに「ウクライナ侵攻」が始まってしまいました。ナチ化を阻止するなどという言いがかりも侵攻のきっかけになっていましたが、ヒトラーの生い立ちから、権力掌握の過程、やがてソ連戦の失敗などと読んでいるとヒトラーに近いのは誰だか明白になってきます。
 次は戦争つながりで古市憲寿の「ヒノマル」という小説。マスコミで彼の辛口のコメントが聞けますが、これは太平洋戦争中の日常生活が舞台でまるでそこにいたかのように、具体的な話が展開します。文学専攻の兄を戦場に送り出し、その恋人との戦争擁護論争で負けそうになる軍国少年。彼の中に少しずつ戦争への疑問が湧き出てくるのが肝。どう帰結するのか次回報告します。
 「ロビンソン・クルーソー」は読んだつもりで見逃していた作品。有名な話ですが、無人島暮らしの詳細を知るのは初めて。父のアドバイスを無視して冒険旅行に繰り出し、難破してしまいます。幸い彼だけが生き残り、とある島での暮らしが始まります。幸い銃や少しの食料があり、そこからサバイバル生活。洞穴に隠れながら鳥を撃ち、果物を探して命をつないでいきます。その自給自足生活を横井さんと比べてみるのもおもしろいかも。
 「鹿の王」の映画を見たばかりですが、上橋菜穂子の新作が出ました。「香君(こうくん)」というタイトルで、嗅覚のすごい姫君が主人公。また架空の王国がたくさん登場して展開が気になります。一気読みしたいところですが、以上あげたように読みかけがたくさんあって悩ましいところです。
◇そんなわけで、映画はほとんど行けていませんが、一本だけ見ました。「ブルーノートストーリー」というドキュメント。有名なジャズのレーベルの発足から創業者の死までをていねいに追っています。ナチに追われてアメリカに渡って来たユダヤ系ドイツ人の二人が、当時冷遇されていた黒人ジャズプレーヤーを見いだし、レコーディングを重ねます。ヒットが出るとそれを元にまたレコーディング。妥協せず、プレーヤーとの人間関係を大事にした経営はジャズプレーヤーの登竜門になっていきます。ジャズ好きにはたまらない映画でした。
◇ひろばでよく遊んでもらう中井秀樹さんデザインの「ループコースター」ですが、発射部分のプラ板がよく割れてしまいます。力の加減が子どもには難しそうで、何とかケアしたいと補助具をつけてみました。また思い切りチャレンジしてみてください。

◆◆5月の予定◆◆ ・ひろば 8日(日)、22日(日)
・工房 14日(土)、28日(土)
(5/1AM9:00よりおもしろ学校の受付開始)