ひろば通信 22-10             

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    2022年9月29日(木)


◆◆10月の予定◆◆
  ・ひろば 2日(日) ・工房  8日(土)、22日(土) 要予約

◇やっと秋らしい陽気になってきました。空の雲も穏やかになりちょっとホッとします。パンジーなどの種まきも終わり、次は球根植え。ただ、いつものなら梅雨明けに掘り起こして干しておくのですが、夏の暑さにかまけてそのまま植えっぱなし。すでに芽を出しているので、来春は手抜きの花壇になりそうです。
 野菜の方はオクラやササゲの収穫が続いていますが、もう虫対策は大丈夫だろうと蒔いた小松菜やチンゲンサイが間引きしたとたん丸坊主に。あわてて蒔き直して、不織布をかけました。一部で夏は続いているようです。
◇久しぶりに娘のダンス公演があり、兵庫県の豊岡まで出かけました。京都から2時間半かかる遠い場所ですが、隣駅には城崎温泉があり、羽のばしにぴったりでした。出し物はチェーホフの「三姉妹」を彼女が振りつけた作品ですが、そこで使う小道具の「ゆりかご」が問題。大人三人が乗っかるのでどう補強したらいいか相談を受け、工房で作業することになりました。底板をはめ込み、太い丸棒を通して、針金で固定。一応耐えられるだろうと送り返しましたが、本番はハラハラ。三人が乗るとギシギシときしむ音が聞こえ、逆にいい効果音になっていました。演技内容もとても分かりやすい構成になっており、ぜひ近場で再演してほしいものです。
◇翌日は城崎温泉まで足を伸ばし、ロープウェイに乗ったり、温泉に入ったり、但馬牛の丼を食べたりといい気分で帰路に。しかし、ここからが大変。京都で新幹線に乗り換えたとたん、静岡が大雨のため、まず米原で停車。一時間くらい経ってようやく動いたと思いきや、隣の岐阜羽島でまた停車。見通しがたたないという放送があるばかりで、そのまま数時間が経過。ついに地下鉄の終電も過ぎ、名古屋に着いたのは夜中過ぎ。タクシーに乗り込んでようやくわが家に到着。払い戻しはあるものの、タクシー代に消えていきました。
◇先月お知らせした「コンタクトゲーム」の旧バージョンがようやく復活完成しました。三本線のパターンは現在のモデルを参考に140枚近くそろえました。とにかくカラーコピーとシールはりの手作業で仕上げていきました。ひとり遊びもできるし、集団ゲームとしても遊べますが、けっこう根気がいりそうです。取り出しやすい箱も用意しましたので、ぜひご利用ください。
◇昔のデザインを整理していたら、スケッチのまま試作していなかった作品が見つかったので、仕上げてみました。水の生き物シリーズで、サメや魚をデザインしていましたが、最大のイカ、ダイオウイカがスケッチのままになっていました。きっと資料が少なくためらっていたのでしょう。案の定スマホで見ても画像が少なく、かなり想像力を働かせました。もうひとつ、ミズタコも近いサイズになるらしく、ふたつ並べてみることにしました。ただ、両方とも足の数が多いので、そこは正確に表現してあります。
◇実はこの生き物のシリーズを来年のアートイでの作品にしようと考えています。次回は場所が変わりますが、予定どおり開催され、そのテーマも提案されました。テーマは「さわやか」。しかしこのテーマから思いつく作品はまったく浮かんで来ず、逆にさわやかでない作品もあまり思いつきません。ならばいちばんたくさん作っている生き物作品をたくさん並べ、「さわやか」な生き物たちに触れてもらうのはどうかと考えました。ウミウシや絶滅動物などマニアックな作品もありますので、これからじっくり集めていこうと思います。
◇それに関連してラプトルもデザインしました。最新作のジュラシックワールドでも登場するヴェロキラプトルの親子と氷の上でおそってくるピロラブトルです。両方とも2メートル強で大きな大人くらい。ティラノサウルスなどと比べると半分にもならないので、並べる時にはかなり縮小が必要になります。糸のこの技が試されます。
◇「百花」は認知症になった母とひとり息子の葛藤の映画。母ひとり子ひとりで育った息子はある日突然母の失踪に向かい合います。幸い祖母の介添えがあり、その後成長していきますが、その間の出来事は多くが語られないまま話が進行します。すでに結婚して子も授かりますが、母との距離は埋められないまま、母は認知症になりどんどん記憶が薄くなります。「半分の花火」という母の言葉がキーワードになり、彼の記憶と結びつく結末が秀逸でした。
◇「さかなのこ」は実在のさかなクンをモデルにのんがミー坊を楽しく演じます。魚しか頭にないミー坊は学校でも浮いていますが、次元のちがう浮き方は非行グループさえ巻き込んでしまいます。そのはみ出しを支えていたのは母親と家族。実は魚嫌いだったことが後で判明します。こんなにめぐまれた子はいないかもしれません。
◇最近のひろばの日は半日開店休業のときもあり、そろそろ潮時かなと思う時もありますが、逆に大入りの日もあり、なかなか判断がつきません。今はまだコロナの影響も少なくない状況が続いているので、へたに結論は出さない方がいいでしょう。
◇読み切るのに相当かかると思っていた夢枕獏の「神々の山嶺上下」は、あの新幹線停車の時間に読み切ってしまいました。エベレスト登頂にこだわる登山家の話で、サスペンスもどきの展開がよく練られており、こちらもしばらく登山から離れているので自分もいっしょに挑戦している気分で登頂しました。ただ、4時間以上動かず読書に集中していたつけがあり、翌日以降筋肉の張りがすごいことになっていました。
◇「優しい地獄」は、ルーマニアからの留学生が綴った自伝的エッセイ。新聞記事を読み、思わず購入しましたが、現地で日本文学にハマり、ついには東大の博士課程にも入学します。祖母たちとの暮らしに郷愁を抱きつつ、社会主義政権から逃れ、来日。「自由」に対するこだわりが半端なく彼女の人生観をおおっています。子育ても自由が優先。かなりユニークなお嬢さんたちみたいです。その子たちのお気に入りの絵本が五味太郎の「うさぎはやっぱり」。五味さんらしいことばづかいにはまります。
◇アートピアでのワークショップが3年ぶりに開催されます。前は夏に計画していましたが、今度から秋になりました。定員も講座数も少なめですが、ぼちぼちこんなイベントが元のように展開できる足がかりになればと思います。ぜひお申し込みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○問い合わせ 052-265-2088 yc@bunka758.or.jp  

◆◆11月の予定◆◆ ・ひろば 6日(日)、20日(日) ・工房 12日(土)、26日(土) ・アートピアワークショップ 19日(土)