ひろば通信 22-11             

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    2022年10月29日(土) 

◇秋らしくなったと思ったら、寒気までやってきました。秋冬にイベントをいくつか控えているので、インフルエンザの流行が心配です。コロナも残っているし、何とか無事に乗り切りたいものです。あわてて、種まきや球根植えをこなしていますが、いくつかの種は今年収穫した2世たちを蒔きました。(スイートピー、レンゲ、ワスレナグサなど)球根も持ち越しているので、世代がつながっていくとうれしいですね。
◇夏の収穫前に弱ってしまったナスの苗を掘り起こし、植木鉢の中で養生していました。ようやく花が咲き始め、実も付け始めました。小さな秋ナスが取れそうです。結局わが家に土地はあるのに、ベランダー(ベランダで鉢植えを楽しんでいる人たち)の仲間入りになりそうです。
◇秋、冬に集中したイベントを前に久しぶりに忙しい日々を送っています。いちばんたいへんなのは、来年1月に予定した「組み木フェスティバル」。コロナのため2年続けて延期になり、ようやく実現できそうですが、毎年同じ準備をくり返しているのでかなり疲れています。全国規模のイベントなので休んでいる場合ではないですが、20年前に名古屋で開催した「創作おもちゃフェスティバル」の頃を思い出しながら自分を励ましています。あの頃はスタッフがたくさんいて、それぞれ得意分野で仕事を分担しながら準備を進めていたので、あまり苦労を感じませんでしたが、今回はほぼひとりで切り盛りしているので疲労もたまります。それでも体重は減っていないので、バランスは取れているみたいです。
 チラシの目処もたち今度は配布先が問題。会場は春日井市なので、全小学校に配ろうとしたらそれぞれの学校に許可をもらってくれという指示。ではメールで各校に連絡したら、どこからも返事なし。しかたなく一校ずつに電話。かなり電話代がかさみました。
◇11月にはアートピアのワークショップフェスティバルがこちらも3年ぶりに開催されます。やはり規模を縮小しましたが、またミニハウスの講座をやりますので、材料の準備がたいへんです。家具用の木片を正確に切り出さないと、組み立てた時に不具合がでますので、神経を使います。実は長年使っている糸のこですが、直線切りはそもそも苦手な機械。しかも何枚か重ねて切りますので、ひずむことがままあります。ひとつひとつチェックしながら数をそろえています。この講座の楽しみは毎回新しい家具を思いつく子がいること。こちらもサンプルをたくさん用意してありますが、何が飛び出すか分かりません。今年は6月のアートイ展で、これでもかというくらい新しい家具を作ったので子どもたちがどんな反応をするか楽しみです。
◇12月には「おもしろ学校ごっこ」があります。まだ半日メニューですが、今月1日から受付が始まりますので、小学生はぜひ申し込みください。
 私は低学年の子と「魚釣りゲーム」をやります。リール式のつり竿を作って、魚は塗り絵をして用意してもらいます。ゲームする時間はないかも。
◇先月のひろばではネフのあるおもちゃで盛り上がりました。ネフはスイスの老舗のおもちゃ店でデザイナーのあこがれでもありますが、どの作品もセンスのいいデザインで遊びごたえがあります。 盛り上がったのは「カンパニーレ」という木の立体パズル。ひろば開設当時からありますが、途中で投げ出すのはたいてい大人。粘る子は一時間くらいがんばってやりとげます。この前も何と小学校に上がる前の子がやりとげました。その前に自慢げに見本を見せて、いい気持ちになっていましたが、一瞬で終わりました。もうひとつ、おすすめのパズルが「ディスコン」。12枚の穴の空いた円盤にピンをはめていき、ぴったり入ればOK。親切に解答パターンもついていますが、はまった時の快感は格別。秋の夜長にぜひどうぞ。
◇楽しい本を見つけました。昔毎月購入していた「話の特集」という雑誌の特集です。「夢の砦」と名付けられたこの本は編集に当たっていた矢崎泰久と和田誠の企画から本になるまでを詳細に網羅してあります。そして、30年に渡る雑誌の中からこれはというエッセンスがぎっしり集められています。手元の雑誌はすでに処分してしまいましたが、特集本の何冊かはどこかに眠っています。それを見なくてもこの本で当時のワクワク感が蘇ってきました。インタビューの登場人物もすごく、ユージン・スミス、向田邦子、吉永小百合、横尾忠則、宇野亜喜良とそうそうたるメンバー。いい雑誌があったものです。今はかなり質がちがいますが、ジブリの「熱風」という雑誌を毎月楽しみしています。
◇昨年個展を見に行きましたが、田島征三さんは相変わらず元気に活動されています。今度は新しい絵本を福音館から出版されました。個展でも掲示されていた木の実を使った絵をふんだんに使った「きのみのぼうけん」というタイトル本。小さなどんぐりたちが木の下の世界をめざして冒険に出かけます。鳥にも食べられそうになりますが、危機を乗り越え、無事にもどります。実物の木の実がとても生きています。しばらく創作から遠ざかっている身には彼のエネルギーがうらやましいかぎりです。
◇辻村深月のデビュー作「冷たい校舎の時は止まる」はとても読み応えのある作品でした。長編ですが、先が気になりほとんど一気読みでした。文化祭の後、8人の高校生が校舎の中に閉じ込められ、時計も止まってしまいます。そして同じ時間にひとりずつ消えていきます。謎は文化祭の最終日に起きた事件。いじめや友情、教師の立場、もろもろが上手に絡み合い物語が進行します。高校生の心情の描写や不安感、自立しようともがく姿、遠い過去を思い出しながら物語の世界に浸りました。
◇今回はざんねんな映画の紹介です。まず「耳をすませば」。ジブリ作品の10年後を想定した実写版ですが、作る必要があったか疑問に思いました。アニメではさわやかな男女の友情と愛が表現されてとても好感を持っていましたが、バイオリン職人のはずが、チェロ奏者に変わっていたり、出版社で働く雫が迷える子羊みたいだったりで、共感を持てませんでした。
 もうひとつは「7人の秘書」。テレビ版を見ていなくて、映画の前に8作続けて見ました。どの作品も7人の美しい?秘書たちが「悪」を痛快にこらしめる快作で、期待して劇場版を見に行きましたが、話が単純すぎて2時間の時間がもったいないかぎり。
 ざんねんな映画が続いたので、評判がいい「沈黙のパレード」を口直し?に見に行きました。こちらは話が一転、二転、三転する展開で、悩める北村一輝刑事の演技が光っていました。
◇その他読んだ本
・「嘘の木」(フランシス・ハーディング著 創元推理文庫)残された少女の粘り強い真相究明が光る。
・「アイヌ神謡集」(知里幸恵編訳 岩波文庫)「100分で名著」で紹介される。アイヌ文化の素朴さに触れることかできる。   

◆◆12月の予定◆◆ ・ひろば 4日(日)、18日(日) ・工房 10日(土)、17日(土) ・おもしろ学校ごっこ 3日(土)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○問い合わせ 052-265-2088 yc@bunka758.or.jp  

◆◆11月の予定◆◆ ・ひろば 6日(日)、20日(日) ・工房 12日(土)、26日(土) ・アートピアワークショップ 19日(土)